中学校数学 3年生-数量/2乗に比例する関数
出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
中学校では4種類の関数を学習します。1年生のときに学習した「比例」「反比例」、2年生で学習した「1次関数」、そして、これから学ぶ「2乗に比例する関数」です。2乗に比例する関数はさまざまなところに見られます。例えば、理科の実験でグラフを書くときには、比例や反比例のほかに、この2乗に比例する関数のグラフが良く出ます。また、衛星放送などを見るために必要なパラボラアンテナも、この2乗に比例する関数が応用されています。この章では、そんな2乗に比例する関数について学んでいきましょう。
目次 |
[編集] 2乗に比例する関数の式
yがxの関数で、yとxの関係が、
- y = ax2(aは定数)
という式で表すことができるとき、 yはxの2乗に比例するといいます。
[編集] グラフ
2乗に比例する関数のグラフは右のようになります。 xの正負にかかわらず、yは常に正の値をとっています。
また、y軸に対し左右対称であることも分かります。
そして座標平面において、1次関数が直線、反比例関数が双曲線を描くのに対し、
2乗に比例する関数は、放物線(物体が飛んでいく軌道)を描きます。
[編集] 2乗に比例する関数の性質
関数y = x2について、 xとyの動き方を対応表で見てみましょう。
| x | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y | 0 | 1 | 4 | 9 | 16 | 25 | 36 | 49 | ||||||||
| xが1増加するときのyの増加量 | 1 | 3 | 5 | 7 | 9 | 11 | 13 | |||||||||
対応表を見ると、xが増加するとき、yの増加量が増えていきます。
1次関数のときは、変化の割合を、(yの増加量)/(xの増加量)で求めたのでした。
2乗に比例する関数でもこの考えを使うことができます。
前の対応表において、「xが1増加するときのyの増加量」は、xの増加量を1とすれば、変化の割合になるのです。
つまり、関数y = ax2における変化の割合は一定ではないということになります。
先ほどの関数y = x2において、xが-2から5まで増加するときの変化の割合を調べてみましょう。
まず、xが-2,5のときのそれぞれのyを出します。
- x = -2 のとき、
- y = ( − 2)2
- = 4
- x = 5 のとき、
- y = 52
- = 25
そしてx,yそれぞれの増加量で変化の割合を出します。
よって、変化の割合は3ということになります。
- 応用 - 関数y = ax2の変化の割合の公式
先ほどの変化の割合の求め方を応用して、関数y = ax2のxが、
mからnまで増加する(つまり任意の変化の割合を求める)ときの変化の割合を求める公式を作ってみましょう。
ただこれは中学生で習う範囲ではないので無理に覚える必要はありません。
まず、関数y = ax2の対応表を作っておきましょう。
| x | m | … | n |
|---|---|---|---|
| y | am2 | … | an2 |
先ほどと同じように変化の割合を求めます。
ここで、因数分解の公式を覚えているでしょうか?
分子に「n2 − m2」があるので、これを因数分解します。
これでいつでも変化の割合が出せるようになります。最後の2行は、どちらを用いてもかまいません。 これを利用して、このような問題を解いてみましょう。
問題
- 関数y = ax2で、xが-5から-3まで増加するときの変化の割合が24だった。aの値を求めよ。
先ほどの公式a(m+n)を利用して方程式を作って解くことができます。
- a{(-5)+(-3)} = 24
- -8a = 24
- a = -3
[編集] 2乗に比例する関数の変域
2乗に比例する関数の変域を考えてみましょう。例として、y = 2x2を考えます。xの変域を
としたときのyの変域を求めてみましょう。
まず、x = − 4とx = 2を、y = 2x2に代入します。すると、yの値は32と8になります。しかし、グラフを見るとわかりますが、yの変域は
ではありません。yの最小値は、x = 0のときの値である0になっていることがわかります。最大値は先ほど代入して求めた値のうちの大きいほうである32ですから、yの変域は、
となります。
では、y = − 2x2ではどうでしょうか。定数が負の式では、最大値が0になります。よって、先ほどと同じように考えると、
となります。
このように、2乗に比例する関数yの変域を調べるためには、xの変域の両端だけを見ていてはいけません。xの変域が0を含んでいる場合には、x = 0のときの値である0も含めて、3つの数を比較しなくてはいけません。


