民法第1017条

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法学民事法コンメンタール民法第5編 相続 (コンメンタール民法)

条文[編集]

(遺言執行者が数人ある場合の任務の執行)

第1017条
  1. 遺言執行者が数人ある場合には、その任務の執行は、過半数で決する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
  2. 各遺言執行者は、前項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。

解説[編集]

遺言執行者は複数置くことができるが、その場合の執行の方法と単独でできる行為を定める。明治民法第1119条を継承。

参照条文[編集]

  1. 数人ノ遺言執行者アル場合ニ於テハ其任務ノ執行ハ過半数ヲ以テ之ヲ決ス但遺言者カ其遺言ニ別段ノ意思ヲ表示シタルトキハ其意思ニ従フ
  2. 各遺言執行者ハ前項ノ規定ニ拘ハラス保存行為ヲ為スコトヲ得

判例[編集]

参考[編集]

明治民法において、本条には相続の承認・放棄に関する以下の規定があった。趣旨は、民法第915条に継承された。

  1. 相続人ハ自己ノ為メニ相続ノ開始アリタルコトヲ知リタル時ヨリ三个月内ニ単純若クハ限定ノ承認又ハ放棄ヲ為スコトヲ要ス但此期間ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ裁判所ニ於テ之ヲ伸長スルコトヲ得
  2. 相続人ハ承認又ハ放棄ヲ為ス前ニ相続財産ノ調査ヲ為スコトヲ得

前条:
民法第1016条
(遺言執行者の復任権)
民法
第5編 相続

第7章 遺言

第4節 遺言の執行
次条:
民法第1018条
(遺言執行者の報酬)
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