高等学校化学I/脂肪族化合物
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この章では一般的な脂肪族化合物とその性質をみることにする。
目次 |
[編集] 官能基
有機化合物の性質を決める特定の原子の集まりを官能基という。ここでは主な官能基と、その官能基を持つ有機化合物の一般的な名称をまとめることにする。
| 名称 | 構造式 | 化合物の一般名称 | ||
|---|---|---|---|---|
| ヒドロキシ基 | -OH | アルコール、フェノール類 | ||
| カルボニル基 -CO- |
アルデヒド基 | -CHO | アルデヒド | |
| ケトン基 | -CO- | ケトン | ||
| カルボキシル基 | -COOH | カルボン酸 | ||
| ニトロ基 | -NO2 | ニトロ化合物 | ||
| アミノ基 | -NH2 | アミン | ||
| スルホ基 | -SO3H | スルホン酸 | ||
Rは炭素や水素、その他が結合した原子団を表す。
さらにこのほか、特別な性質を持つ結合がある。これらも官能基の1つとしてしばしば扱われる。
| 名称 | 構造式 | 化合物の一般名称 | |
|---|---|---|---|
| エーテル結合 | -O- | エーテル | |
| エステル結合 | -COO- -OCO- |
エステル | |
この章と次の章で、これらの官能基を持つ物質の性質を見ていく。
[編集] アルコール
ヒドロキシ基(-OH)を分子中に含む物質を一般にアルコールと呼ぶ。右には主なアルコールを示す。
| 示性式 | 名称 | 構造式 |
|---|---|---|
| CH3OH | メタノール | |
| C2H5OH | エタノール |
[編集] 一般的な性質
ヒドロキシ基は親水性、すなわち水になじみやすい性質がある。メタノールやエタノールなどのアルコールはそのヒドロキシ基をもつため、比較的水に溶けやすい。しかし、炭素数が多くなると炭化水素としての性質が強くなり、水に溶けにくくなる。たとえば、炭素数が4の1-ブタノールや炭素数が5の1-ペンタノールは水に不溶である。
また、アルコールは中性であるが、ナトリウムと反応して水素を発生する。
- 2R-OH + 2Na → 2R-ONa + H2↑
例えばメタノールにナトリウムを反応させると、水素を発生しながらナトリウムメトキシド(CH3ONa)を生じる。
- 2CH3OH + 2Na → 2CH3ONa + H2↑
炭素数が多いほどアルコールとしての性質が弱くなり、ナトリウムとは穏やかに反応するようになる。この反応は有機化合物中のヒドロキシ基の有無を調べる一つの方法である。
ナトリウムアルコキシド(R-ONa)に水を加えると、加水分解して水酸化ナトリウムを生じるため塩基性を示す。
- R-ONa + H2O → R-OH + NaOH
アルコールは分子中のヒドロキシ基の個数や結合の仕方による、いくつかの分類がある。
- 価数
- アルコール分子中のヒドロキシ基の個数をそのアルコールの価数という。
| 分類 | 一価アルコール | 二価アルコール | 三価アルコール |
|---|---|---|---|
| 物質 | CH3OH メタノール |
エチレングリコール |
![]() グリセリン |
- 級数
- アルコール分子中の、ヒドロキシ基の結合している炭素原子に結合している炭素原子の個数による分類があり、以下のように第一級、第二級、第三級とある。二クロム酸カリウム水溶液などの酸化剤により第一級アルコールと第二級アルコールは酸化され、それぞれアルデヒドおよびケトンを生じる。
| 分類 | 第一級アルコール | 第二級アルコール | 第三級アルコール |
|---|---|---|---|
| ヒドロキシ基の結合する 炭素原子に結合する 炭素原子の個数 |
1個以下 | 2個 | 3個 |
| 物質 | 1-プロパノール |
2-プロパノール |
2-メチル-2-プロパノール |
| 酸化による化学反応 | アルデヒドとなる | ケトンとなる | 酸化されない |
[編集] メタノール
メタノール(CH3OH)は無色透明の液体であり、もっとも単純なアルコールである。メチルアルコールとも呼ばれる。人体には猛毒で、飲むと失明の恐れがある。二クロム酸カリウム水溶液などにより酸化され、ホルムアルデヒドとなる。
- (*)水素原子が分子から奪われる酸化反応である。
[編集] エタノール
エタノール(C2H5OH)は無色透明の液体のアルコールである。エチルアルコールとも呼ばれる。酒に含まれており、デンプンなどの発酵により得られる。工業的にはエチレンに水分子を付加することにより合成される。
- 発酵: C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2
- 合成: CH2=CH2 + H2O → CH3CH2OH
濃硫酸には脱水作用があるため、エタノールと濃硫酸とを混合して加熱すると脱水反応がおこる。しかし、温度により異なった脱水反応がおこり、異なる物質が生成する。130℃程度で反応させるとエタノール2分子から水が取り除かれてジエチルエーテルを生じる。このように2分子から簡単な分子が取り除かれて結合し1つの分子となることを縮合という。
- 2C2H5OH → C2H5-O-C2H5 + H2O
一方、160℃程度で反応させるとエタノール1分子の中で水が取り除かれ、エチレンを生じる。
- C2H5OH → CH2=CH2 + H2O
[編集] エーテル
エーテル結合(-O-)を分子中に含む物質を一般にエーテルと呼ぶ。右には主なエーテルを示す。
| 示性式 | 名称 | 構造式 |
|---|---|---|
| CH3OCH3 | ジメチルエーテル | |
| C2H5OC2H5 | ジエチルエーテル |
[編集] 一般的な性質
エーテルはアルコールと互いに構造異性体の関係にある。たとえばジメチルエーテルとエタノールは互いに異性体である。
エーテルはヒドロキシ基を持たないため、水に溶けにくい。また、ナトリウムとも反応しない。さらに、ヒドロキシ基がないことから水素結合をしないため、分子間の結合が弱くなり、沸点がアルコールよりも低い。したがって揮発性があり、引火しやすいため取り扱いに注意が必要である。
アルコールの部分で述べたとおり、アルコールを濃硫酸と混合して脱水させることでエーテルが生成する。
[編集] アルデヒド
アルデヒド基(-CHO)を分子中に含む物質を一般にアルデヒドと呼ぶ。右には主なアルデヒドを示す。
| 示性式 | 名称 | 構造式 |
|---|---|---|
| HCHO | ホルムアルデヒド | |
| CH3CHO | アセトアルデヒド |
[編集] 一般的な性質
アルコールの部分で学んだように、第一級アルコールを酸化するとアルデヒドが得られる。
アルデヒド基には還元性があり、他の物質を還元して自らは酸化されやすい。アルデヒド基は酸化されるとカルボキシル基となる。
- (*) 酸素を受け取る酸化反応が起こる。
そのため、アルデヒドは銀鏡反応やフェーリング反応といった還元性の有無を調べる反応により検出することができる。
[編集] 銀鏡反応
銀鏡反応は、アルデヒドのような還元性のある物質を検出することのできる反応である。還元性のある物質を用いた場合に、試験管に銀が付着して鏡のようになることから、「銀鏡」という名前が付いている。
硝酸銀水溶液(AgNO3)に薄いアンモニア水を少量ずつ加えると、はじめは酸化銀(Ⅰ)の褐色沈殿を生じるが、過剰に加えるとやがて沈殿は溶け、ジアンミン銀(Ⅰ)イオンを生じて無色の水溶液となる。この反応は銀のページで学んだ。こうして調製したアンモニア水を加えた硝酸銀水溶液をしばしば「アンモニア性硝酸銀水溶液」と呼ぶ。
- Ag+ + 2OH- → Ag2O↓ + H2O
- Ag2O + 4NH3 + H2O → 2[Ag(NH3)2]+ + 2OH-
このアンモニア性硝酸銀水溶液にアセトアルデヒドなどの還元性のある物質を加え、湯浴で加熱すると、ジアンミン銀(Ⅰ)イオンが還元されて銀が析出し、試験管の壁に付着する。アルデヒド自身は酸化されてカルボン酸となる。
- CH3CHO + 2[Ag(NH3)2]+ + 2OH- → CH3COOH + 4NH3 + H2O + 2Ag↓
[編集] フェーリング反応
アルデヒドのような還元性のある物質の検出には、銀鏡反応のほかにフェーリング反応も用いられる。フェーリング反応では、フェーリング液と呼ばれる液体にアルデヒドを加えて加熱すると色が変化し、沈殿が生成することから還元性の有無を確認することができる。
フェーリング液は、硫酸銅(Ⅱ)、酒石酸ナトリウムカリウム(ロッシェル塩)、水酸化ナトリウムの混合水溶液である。硫酸銅(Ⅱ)水溶液をA液、酒石酸ナトリウムカリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液をB液として、A液とB液とを使用直前に混合して調整する。これは、フェーリング液が不安定で、長期間保存することができないためである。A液は硫酸銅(Ⅱ)水溶液なので青色をしているが、これにB液を加え混合したフェーリング液は、銅(Ⅱ)の錯イオンを生じて深青色の水溶液となる。
フェーリング液にアセトアルデヒドなどの還元性のある物質を加えて加熱すると、銅(Ⅱ)イオンが還元されて銅(Ⅰ)イオンとなり、水溶液中の水酸化物イオンと反応して酸化銅(Ⅰ)の赤色沈殿を生じる。アルデヒド自身は酸化されてカルボン酸となる。
- CH3CHO + 2Cu+ + 4OH- → CH3COOH + 2H2O + Cu2O↓
[編集] ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒド(HCHO)はもっとも単純な構造のアルデヒドである。無色刺激臭の気体であり、水溶液は「ホルマリン」と呼ばれる防腐剤として生物標本の保存に用いられる。
ホルムアルデヒドはメタノールを酸化することで得られる。銅線を熱して酸化銅(Ⅱ)とし、これを試験管に入れたメタノールに近づけると、メタノールが酸化されてホルムアルデヒドを生じる。
- CH3OH + CuO → HCHO + H2O + Cu
[編集] アセトアルデヒド
アセトアルデヒド(CH3CHO)は分子中に炭素が2つあるアルデヒドであり、酢酸などの有機化合物の原料として重要である。
アセトアルデヒドはエタノールを酸化することで得られる。エタノールに酸化剤として硫酸酸性二クロム酸カリウム水溶液を加え加熱すると、アセトアルデヒドが生じる。
- 3C2H5OH + Cr2O72- + 8H+ → 3CH3CHO + 2Cr3+ + 7H2O
また、アセトアルデヒドはアセチレンに水を付加することでも得られる。アセチレンに水を付加すると、三重結合の一つが切れてビニルアルコール(CH2=CHOH)を生じるが、ビニルアルコールは非常に不安定なため、すぐにアセトアルデヒドとなる。
[編集] ケトン
ケトン基(-CO-)を分子中に含む物質を一般にケトンと呼ぶ。右には主なケトンを示す。
| 示性式 | 名称 | 構造式 |
|---|---|---|
| CH3COCH3 | アセトン |
[編集] 一般的な性質
アルコールの部分で学んだように、第二級アルコールを酸化するとケトンが得られる。
ケトンはアルデヒドと同様にC=Oの二重結合を持つ。このアルデヒド基・ケトン基のC=Oの二重結合をまとめてカルボニル基と呼ぶことがあるが、ケトンはアルデヒドと異なり還元性を持たない。そのため、銀鏡反応やフェーリング反応を起こさない。
また、アルデヒドはさらに参加されてカルボン酸となるが、ケトンはこれ以上酸化されない。
[編集] アセトン
アセトン(CH3COCH3)はもっとも単純な構造のケトンである。ケトンは普通水に溶けにくいが、アセトンは炭素数が少ないため水に溶けやすい。また、有機溶媒としても用いられることがある物質である。
アセトンは第二級アルコールである2-プロパノール(CH3CH(OH)CH3)を酸化することで得られる。2-プロパノールに酸化剤の硫酸酸性二クロム酸カリウム水溶液を加え加熱すると、アセトンを生じる。
- 3CH3CH(OH)CH3 + Cr2O72- + 8H+ → 3CH3COCH3 + 2Cr3+ + 7H2O
また、アセトンは酢酸カルシウムの乾留によっても得ることができる。酢酸カルシウムの固体を試験管に入れ、加熱すると、アセトンを生じる。
- (CH3COO)2Ca → CH3COCH3 + CaCO3
[編集] カルボン酸
カルボキシル基(-COOH)を分子中に含む物質を一般にカルボン酸と呼ぶ。右には主なカルボン酸を示す。
| 示性式 | 名称 | 構造式 |
|---|---|---|
| HCOOH | ギ酸 | |
| CH3COOH | 酢酸 |
[編集] 一般的な性質
アルデヒドの部分で学んだように、アルデヒドを酸化するとカルボン酸が得られる。
分子中の炭素数が少ないカルボン酸を低級カルボン酸、炭素の多いカルボン酸を高級カルボン酸という。低級カルボン酸はカルボキシル基の性質が強く現れ、水に溶けて酸性を示す。この酸性の強さは、硫酸や硝酸・塩酸などの強酸よりは弱く、二酸化炭素の水溶液である炭酸より強い。一方、高級カルボン酸は炭化水素としての性質が強く現れ、水に溶けにくい油状の固体である。
またカルボン酸の分類には、低級・高級という炭素数による分類のほか、分子中のカルボキシル基の個数による分類もある。ギ酸や酢酸のように分子中にカルボキシル基を1つ持つカルボン酸を一価カルボン酸といい、カルボキシル基を2つ持つカルボン酸を二価カルボン酸という。二価カルボン酸には、例えばシュウ酸((COOH)2などがある。)
[編集] ギ酸
ギ酸(HCOOH)はもっとも単純な構造のカルボン酸である。常温常圧では刺激臭のある無色の液体で、水溶液は酸性を示す。
ギ酸はカルボン酸であるが、分子構造をよく見ると、下図のようにカルボキシル基だけでなくアルデヒド基の部分もあると見ることができる。そのため、ギ酸はカルボン酸でありながらアルデヒドの性質も併せ持つ。すなわちギ酸には還元性があり、酸化剤と反応させるとギ酸自身は酸化されて二酸化炭素となる。
[編集] 酢酸
酢酸(CH3COOH)は炭素を分子中に2つ含むカルボン酸である。常温常圧では刺激臭のある無色の液体で、水溶液は酸性を示す。
酢酸は酸であり、亜鉛などの金属と反応して水素を発生する。
- Zn + 2CH3COOH → (CH3COO)2Zn + H2↑
また、酢酸は弱酸だが炭酸よりは強い酸であるため、炭酸塩と反応して二酸化炭素を生じる。
- CH3COOH + NaHCO3 → CH3COONa + H2O + CO2↑
また、酢酸は融点が17℃であり、純度の高い酢酸は冬場になると氷結してしまう。そのような酢酸を氷酢酸と呼ぶ。
[編集] マレイン酸・フマル酸
マレイン酸とフマル酸(COOHCH=CHCOOH)はどちらも二価の不飽和カルボン酸であり、互いにシス・トランス異性体の関係にある。マレイン酸はシス型、フマル酸はシス型である。
| マレイン酸 | フマル酸 |
|---|---|
マレイン酸とフマル酸の化学的性質は大きく異なる。マレイン酸は水に溶けやすいが、フマル酸は水に溶けにくい。また、マレイン酸は加熱により脱水反応を起こし無水マレイン酸となるが、フマル酸は加熱しても変化しない。これは、2つのカルボキシル基の位置関係の違いによるものである。カルボキシル基がシスの位置にあるマレイン酸では、2つの-OHが互いに近い位置にあるため、加熱により水分子がはずれやすい。一方、フマル酸はカルボキシル基がトランスの位置にあるため、2つの-OHが遠く、加熱しても水分子が外れないのである。
[編集] その他のカルボン酸
カルボン酸は果物に多く含まれている。たとえばブドウに含まれる酒石酸や、柑橘類に含まれるクエン酸、リンゴに含まれるリンゴ酸はいずれもカルボン酸である。
[編集] エステル
カルボン酸とアルコールを反応させると脱水反応が起こり、エステル結合を持つ化合物が生成する。このようなエステルを生成する脱水反応をエステル化という。
比較的小さな分子のエステルは果物に似た芳香を持つため、香料に使用されるものもある。
エステルは水と反応してカルボン酸とアルコールに分解される。このようにエステルに水を加えて分解する反応を加水分解という。
エステル化反応は可逆反応であり、エステル化と同時に加水分解も起こっている。そのため、エステルを多く生成するためにしばしば脱水剤や触媒として濃硫酸が用いられる。
また、エステルは塩基と反応してカルボン酸の塩とアルコールに分解される。このような反応をけん化という。
- R-COO-R' + NaOH → C-COONa + R'-OH
カルボン酸とアルコールの反応だけではなく、オキソ酸とアルコールとの間の脱水反応もエステル化と呼ぶ。例えば、アルコールであるグリセリンと、オキソ酸である硝酸が脱水・エステル化すると、ニトログリセリンを生じる。ニトログリセリンは爆発性のある物質で、ダイナマイトなどに用いられる。
- CH2(OH)-CH(OH)-CH2OH + 3HNO3 → CH2(ONO2)-CH(ONO2)-CH2ONO2
[編集] 油脂
鎖状の炭化水素基と1つのカルボキシル基からなる鎖状モノカルボン酸を脂肪酸という。炭素間の結合がすべて単結合のものを飽和脂肪酸、二重結合や三重結合を含むものを不飽和脂肪酸という。また脂肪酸は、分子中の炭素数によっても分類され、炭素の多いものを高級脂肪酸、少ないものを低級脂肪酸という。
高級脂肪酸と三価アルコールであるグリセリンとのエステルを油脂という。脂肪は生物にとって非常に重要な物質である。室温で固体の油脂を脂肪、液体の油脂を脂肪油という。脂肪は飽和脂肪酸により構成されているものが多く、脂肪油は不飽和脂肪酸により構成されているものが多い。
油脂を構成する脂肪酸は様々であるが、天然に存在する脂肪酸は常に分子中の炭素の個数が偶数個となっている。飽和脂肪酸は直線状の分子となっているが、不飽和度が高くなるほど分子は折れ曲がった形状となる。以下に、油脂を構成する主な脂肪酸の例を示す。
| 飽和脂肪酸 | 不飽和脂肪酸 | ||
|---|---|---|---|
| 名称 | ステアリン酸 | オレイン酸 | リノール酸 |
| 示性式 | C17H35COOH | C17H33COOH | C17H31COOH |
| 分子模型 | |||
不飽和脂肪酸の炭素間二重結合では、アルカンと同様に付加反応が起こる。油脂を構成する不飽和脂肪酸に触媒を用いて水素を付加させて飽和脂肪酸とすると、油脂は液体から固体へと変化する。このように脂肪油から人工的に製造した固体の油脂を硬化油といい、植物油をもととする硬化油はマーガリンなどに用いられる。硬化により飽和脂肪酸とすることには、長期間の保存の間に空気中の酸素が不飽和結合に付加して酸化されることを防ぐ役割もある。
[編集] セッケン
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