高等学校化学I/金属元素の単体と化合物/遷移金属/銅
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| 金属元素 | アルカリ金属元素 | 2族元素 | 典型金属 | 遷移金属 |
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| Cu | Ag | Au/Pt | Fe | Cr/Mn |
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[編集] 銅
銅(Cu)は赤色の金属光沢をもつ金属である。展性・延性に富み、電気伝導性・熱伝導性が大きいことから、電線、調理器具、装飾品等、幅広く用いられている。さまざまな合金の原料であり、亜鉛との合金は黄銅(ブラス)、亜鉛とスズとの合金は青銅(ブロンズ)、ニッケルとの合金は白銅として知られる。
| 黄銅(金管楽器) | 青銅(ブロンズ像) | 白銅(100円玉) |
銅は空気中で風雨にさらされると緑青(ろくしょう)と呼ばれる青緑色のさびを生じる。たとえば名古屋城の屋根や、アメリカの自由の女神などは緑色をしているが、これは緑青によるものである。
- 2Cu + CO2 + H2O + O2 → CuCO3・Cu(OH)2
銅は天然に多く存在し、ほとんどは黄銅鉱(CuFeS2)として存在している。これを加熱してニッケルや金などの不純物を含む粗銅板を作り、これを電解精錬することにより純度の高い銅が得られる。硫酸銅(Ⅱ)水溶液を電解液、陽極を粗銅板、陰極を純銅版として電気分解をすると、陽極の粗銅は溶解して銅(Ⅱ)イオンを生じ、陰極に銅が析出する。
- 陽極: Cu → Cu2+ + 2e-
- 陰極: Cu2+ + 2e- → Cu↓
陽極の下には溶液に解けなかった不純物がたまる。これを陽極泥といい、金や銀などを回収することができる。
銅は塩素と激しく反応して、塩化銅(Ⅱ)を生じる。
- Cu + Cl2 → CuCl2
銅はイオン化傾向が小さく、希硫酸や塩酸には溶けない。しかし、硝酸や熱濃硫酸(濃硫酸に加え加熱したもの)といった酸化力の強い酸には溶けて、銅(Ⅱ)イオンを生じる。
- 希硝酸: 3Cu + 8HNO3 → 3Cu(NO3)2 + 4H2O + 2NO↑
- 濃硝酸: Cu + 4HNO3 → Cu(NO3)2 + 2H2O + 2NO2↑
- 熱濃硫酸: Cu + 2H2SO4 → CuSO4 + 2H2O + SO2↑
銅(Ⅱ)イオン(Cu2+)水溶液は青色をしている。これにアンモニア水を少量加えると、水酸化銅(Ⅱ)(Cu(OH)2)の青白色沈殿を生じる。
- Cu2+ + 2OH- → Cu(OH)2↓
これにアンモニア水を過剰量加えると、テトラアンミン銅(Ⅱ)イオンを生じて溶け、深青色水溶液となる。
- Cu(OH)2 + 4NH3 → [Cu(NH3)4]2+ + 2OH-
一方、水酸化ナトリウム水溶液を加えると水酸化銅(Ⅱ)の青白色沈殿を生じるが、過剰に加えても溶解しない。
水酸化銅(Ⅱ)を加熱すると、酸化銅(Ⅱ)(CuO)を生じる。
- Cu(OH)2 → CuO + H2O
酸化銅(Ⅱ)は黒色であるが、高温で加熱すると赤色の酸化銅(Ⅰ)(Cu2O)となる。
| 酸化銅(Ⅱ) | 酸化銅(Ⅰ) |
銅(Ⅱ)イオン水溶液に硫化水素を通じると、硫化銅(Ⅱ)の黒色沈殿を生じる。
- Cu2+ + H2S → 2H+ + CuS↓
銅と硫酸の化合物である硫酸銅(Ⅱ)五水和物(CuSO4・5H2O)は青色の結晶である。水に溶かすと青色の水溶液となる。これを加熱すると白色の硫酸銅(Ⅱ)無水物となるが、水を加えると再び青色となる。この反応は水の検出に用いられる。