Wikijunior:太陽系/冥王星

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冥王星(めいおうせい)は地球の6分の1ほどの大きさの星です。2006年に惑星からはずされ、『準惑星』(じゅんわくせい)にふくまれることになりました。冥王星は1930年2月18日に天文学者クライド・トンボーにより発見されました。

♇⯓ 冥王星の事実

  • 月より小さい準惑星です。
  • 海王星よりも太陽に近い時がある。

大きさはどのくらい?[編集]

地球と月、冥王星と衛星カロンとの比較

質量は約12,500,000,000,000,000,000,000kgで、地球の約500分の1です。直径は2200から2400kmにわたり、表面積は約17,950,000kmで地球の30分の1、容積は7,150,000,000で、地球の150分の1です。

地表はどうなっているの?[編集]

未だに宇宙探測機未踏の地であり、最新の望遠鏡でも細部までは見えないので正確にはわかっていません。地表はとても寒く約-230°Cで氷に覆われています。

この星の衛星は?[編集]

3つ知られている中の最大の衛星はカロンで冥王星の2分の1であり、双子惑星と呼ばれることもあります。ローマ神話では、カロンは黄泉路の川にて死者の魂を集めます。残りの2つの衛星は2005年に発見されたニクスとヒドラです。

この星の1日はどのくらい?[編集]

地球換算で約6日です。

この星の1年はどのくらい?[編集]

地球換算で約90,487日、つまり248年です。

何でできているの?[編集]

専門家は主に岩石と氷でできていると考えていますが、正確な調査はされていません。カロンの発見により質量を予測することが出来ました。

どのくらいの重力がかかっているの?[編集]

地球の0.06倍の重力なので、月にいる時より高く飛べます。

誰にちなんで名付けたの?[編集]

ローマ神話で冥府の王であるプルートーによります。ペルセポネを誘拐し嫁にしますが、農業の女神であり彼の母でもあるケレスが悲しみ冬を招きます。冬を終わらせるために兄であるジュピターがメルクリウスを使いにやります。

どうやって発見されたの?[編集]

1930年、天文学者のクライド・トンボーさんはローウェル天文台で9番目の惑星を探すプロジェクトに取り組んでいました。トンボーさんは、当時の最新の技術であった天体写真を使って、空の同じ場所の写真を数週間あけて2枚撮影して、その画像の間で動いている天体を探すという方法で探しました。撮影したたくさんの写真をていねいに見ていった結果、トンボーさんは1930年2月18日に、同年1月23日と1月29日に撮影された写真の間で動いていると思われる天体を見つけました。1月20日の写真も、決してきれいではありませんでしたが動きを確認するのには役立ちました。ローウェル天文台はさらに証拠になるような写真を撮るよう努力したあと、発見の報告を1930年3月13日にハーバード大学の天文台へ電報で送りました。のちに冥王星の写真は1915年3月19日までさかのぼって見つかりました。このようなことから、発見された日は1930年2月18日とされていますが、小惑星センターに登録された一覧では発見された日は同年1月23日とされています。

冥王星は惑星なの?[編集]

長年9番目の惑星と考えられていたときには、専門家は冥王星がもっと大きいと考えていたのですが、実際には各惑星の衛星よりもはるかに小さいことから惑星とは違う準惑星(じゅんわくせい)と正式に分類されています。

また、冥王星はカイパーベルトの一部であることも理由の一つです。2005年1月にカイパーベルトにて冥王星より大きいエリスが発見されたことにより、太陽系にはもっと多くの冥王星以上の星があると考えられました。そして国際天文学連合はそれまで明確でなかった惑星の定義を定めるとともに、準惑星という分類を新設し、冥王星はケレス、などとともに準惑星に分類されました。

これらの実情に対し、伝統的に冥王星は惑星だったので惑星だと主張する人や、最新の情報を更新していない教科書では、冥王星は未だに9番目の惑星です。

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