中学校技術/ディジタル作品の設計・制作

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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注意

ここで紹介した制作手法は、あくまでも一例にすぎません。読者が中学生で、もし学校の先生が別の手法を要求した場合は、読者は学校の先生の指示に従ってください。


作品と言っても、いろいろとあるが、ここでは想定する作品として、中学校でも使いそうな、学校の宣伝ポスターや文化祭のクラスの出し物の宣伝ポスターをコンピュータグラフィックスで描く場合や、あるいは他科目での自由研究の成果発表プレゼンテーション用の報告ファイルなどを考えるとする。

集団作業について[編集]

班などのメンバーで共同制作をする時は、相手に礼儀を尽くしてください。あなたの班のメンバーは、けっして、あなたの部下ではありません。 共同制作では、あなたの企画が通らないこともあります。けっして自分の意見を押し付けるようなことはしないでください。


構想[編集]

優先事項の明確化[編集]

まず、作品で最も伝えたい内容を明確にする。なぜ、この必要が有るかというと、構想段階でやろうと思ったことが、必ずしも全て実現できるとは限らないからである。

たとえば用事が入ったりして作業が遅れたり、時間が足りなくなったりする場合が有る。構想では見落としていたことが製作中に問題になり、方針を修正するのに時間を費やしたりするかもしれない。

必要な資料やソフトウェアや素材が見つからない、集まらないかもしれない。

構想段階でやりたかったことの全てが、何らかの実現できなくなった場合、やろうと思ったことのどれかを省く必要が生じる。 だから、最も作品で伝えたいことは何かを明確にする必要が有る。 作品で最も伝えたいことは、人にもよるだろうが、おおむね、ジャンルによって、伝えるべき内容は決まっている。

たとえば、自由研究の発表用のプレゼンテーション・ファイルの制作だったら、まずは研究成果の報告内容が、最も伝えるべきことである。 研究成果を、まずは文章でも良いから、下書き(手書きや文書ソフトなどで)で明確に書くのが先である。 また、人前で発表する場合は発表時間が限られているので、その場合も、真っ先に発表するべき優先事項を明確化して、その優先事項から発表するべきである。 自由研究で、なるべく先に発表するべき優先事項は、研究して、あなたが分かった結論である。なにが結論かは人それぞれだが、たとえば理科実験を行った自由研究なら、実験結果と、その原因の考察を、概略でいいから、冒頭のほうで伝えるべきである。

もし、出来事を実際に起きた順番どおりに説明しようとすると、実験結果や考察はプレゼンの最後になってしまうが、それだと、もし時間分配を間違えると、結論の発表段階で時間不足になり、大事な研究結果を伝えられなくなるおそれが有る。

というわけで、伝えるべき主張を明確化する必要が有るのである。

なにも自由研究の発表だけに限らない。

たとえば、学校の宣伝ポスターの制作だったら、ポスターに学校名か学校の画像などが入ってないと、宣伝対象が不明なので、閲覧者に宣伝のしようがない。 ほかにも、たとえば文化祭の学校全体の広報用の宣伝ポスターだったら、学校名と文化祭の開催日時がポスター内に入ってないと、広報用ポスターとしては価値がない。

下書き[編集]

構想を練るため、作品を手書きで下書きする。 たとえば、パソコンでポスターイラストを書きたいんだったら、10分程度で書いた鉛筆描きで良いから下書きを考える。

下書きで大事なのは、けっして名作や大作を、いきなり狙わないことである。最初から名作を狙って、たとえばポスターイラストの下書き段階だったら名画を描こうと構想したりすると、制作段階で頓挫をして、結局は方針の修正に時間を浪費することになる。

ポスターイラストが文化祭の広報イラストなら、ポスター中に、開催日時や学校名を見やすいサイズの文字で書かなければいけないだろうから、イラストが掲載できるスペースは限られるだろう。ポスターのレイアウトなどを下書きして検討する必要がある。 このように、作品に要求される仕様を満たすように下書きを描く。


また、高価なソフトウェアに頼らなくても、多機能なソフトウェアに頼らなくても、広く出回ってるソフトウェアで作れる範囲の作品を考えるべきである。


「作品制作用のソフトウェアについて調べなくてもいいのか?」と不安に思う読者もいるかもしれないが、ソフトウェアの操作方法は、心配しなくても、たとえば画像制作のソフトなら手書きのノウハウが活かせるようにソフト業者が設計してあるし、同様に音楽制作のソフトも手や口での演奏のノウハウが活かせるように設計してある。


制作手法の細かな検討より、下書きを先に済ませるのは理由が有る。

もし、作品の方針とか全体像とかに、根本的なところに矛盾があると、後から根本方針を修正すると、修正に時間を大幅に費やすことになるので、先に全体像に問題が無いかを確認する必要が有る。

頭の中だけで考えているだけでは見落としやすい部分があるので、手書きでもいいから、なるべく下書きを書き残すことが大事である。

打ち合わせ[編集]

また、複数人で作業する場合は、制作よりも先に、打ち合わせをしてから、大まかでいいから「何を作るか?」を決めて、それから制作にとりかかる必要が有るので、その場合も、打ち合わせのために下書きが必要になる。


制作手法を考える[編集]

下書きや打ち合わせが終わったら、次に、その作品をコンピュータ上で実現する手段を考える。

自由研究のプレゼンテーション用の作品制作なら、プレゼンテーション用のソフトが使えそうである。 文書作成ソフトを用いるという方法もある。

一般のソフトなら、文書作成ソフトに入力した文字データをプレゼンテーション用ソフトに貼り付けることが可能なので、あまり悩む必要はない。

文書作成ソフトのことを通称でワープロソフトという。

文書作成ソフトでは、文字の大きさの設定や、明朝体やゴシック体と言ったフォントの設定もできるが、あとからでも変更できる設定なので、最初から悩む必要は無い。

文書作成ソフトの拡張子は.docや.odtなどがある。


プレゼンテーション用のソフトでは、説明対象を画像で説明する必要魔あるから、写真画像を用いることもあるだろう。 写真画像はデジタルカメラで撮影すれば、デジタルデータで保存してくれるので、それを利用すれば良い。 写真データのファイル形式とではJPEGが有名である。拡張子は .jpg などである。

プレゼンテーション[編集]

コンピュータの画面の画像などを、パソコン外部の映写機を使って、白色スクリーン幕などに投影することが可能です。

一般に、このような機械をもちいて、なにかの発表をすることをプレゼンテーションといいます。

パソコン画面の映写では、プレゼン用ソフト(パワーポイント)のほかに、パソコン接続のできる映写機が必要です。一般に「プロジェクタ」などの商品名で、パソコン接続のできる映写機が家電量販店などで市販されています。

ソフトだけでは、映像を投影できません。

一般に、白色のスクリーン幕などに、プロジェクタの映像を投影します。(スクリーン幕は、学校側に置いてあると思います。)もしスクリーン幕が無くても、民間企業ではホワイトボードなどに投影する場合もあります。


ユニバーサルデザイン[編集]

世の中には身体や健康に障害を持った人がいます。なるべく、そういった障害のある人でも鑑賞しやすいように作品をつくるべきです。 たとえば、作品中に文字を書く場合は、なるべく見やすく書くべきです。たとえば、小さく書くと視力に不自由がある人が、その文字を読めなくなる場合があります。

このように、なるべく多くの人が利用できるように作品や製品を設計することをユニバーサルデザインと言います。


自分にしか分からない表現等は避ける

また、自分にしか分からないような表現や、友達どうしでしか分からないような表現などは、作品では避けるべきです。 たとえば文化祭の広報ポスターだったら、学外の人も訪問するかもしれないのだから、学外の人が見ても主張が伝わるように描くべきです。

別の例では、たとえば自由研究のプレゼンテーションなら、たとえクラス内での発表でも、後日に他のクラスの人に紹介されるかもしれません。他にも、もしかしたら、後日、学外にもプレゼン資料が発表されることもあるかもしれません。 もしクラス内でしか通用しない表現をプレゼン資料に組み込むと、修正に手間が掛かります。