制御と振動の数学/第一類/連立微分方程式の解法/連立微分方程式の解法/(sI-A)^-1の原像/行列のトレースと余因子

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

行列 の次数が大きくなると,固有方程式

を計算することも煩わしい作業である. が既知のときは,次の定理から の係数が求まる.

定理 5.5

とすれば,

なお,

である.ここに トレースを表し,行列の対角要素の和である.

証明

が成立する.事実,

の第 行の成分の微分

だからである.ここに 余因子 (cofactor) を表す[1]

参照1

参照2

  1. ^ 行列 が逆行列 を持つとき, の余因子行列 を使えば,