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将棋/横歩取り模様/▲7八金/△3二金/▲2四歩/△同歩/▲同飛/△8六歩/▲同歩/△同飛

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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14手目△8六同飛まで

お互いに飛車先を交換した局面。

▲3四飛と横歩を取る手が考えられる。

江戸時代は振り飛車と居飛車の対抗形か、相振り飛車戦が主流で、相掛かりと横歩取りは、家治の将軍時代にあたる1760年~1790年代に急に多く指されている。

この場面で▲3四飛を指したとして最古の棋譜が残っている対局は、1775年4月10日の将棋と記録される伊藤寿三 対 徳川家治 戦に置いての、先手番の伊藤寿三である。

なおここで後手の家治は△8八角成~△4五角と、現代でいう△4五角戦法を指しているが、これも史上初の△4五角と思われる。 そして横歩取り3三角戦法が記録に現れたのは、1778年の御城将棋、九代大橋宗桂 対 五代伊藤宗印 戦 で、九代大橋宗桂が指している。

伊藤寿三は初代看寿の息子、相手は将軍家治である。相掛かりの戦型の発展に大きくかかわっているのが、この家治と寿三、そして寿三と同じく伊藤家の五代伊藤宗印とされる。家治は、この二人を相手に指した将棋の棋譜が多く残っている。

▲3四飛

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詳細は「将棋/横歩取り」を参照
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15手目▲3四飛まで

後手も△7六飛??と歩を取ると、▲2二角成△同銀▲3二飛成で金をボロ取られで先手勝ちとなる。


▲2六飛

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先手が横歩取り戦を選択しなければ、飛車を引く手となる。

上記の伊藤寿三 対 徳川家治 戦の半年後にも上記と同様の局面になって、その棋譜では飛車を2六に引いている。以下、△2三歩 ▲8七歩△8四飛▲4八銀△6二銀▲6九玉△4一玉▲5六歩となり、ここて後手は△3五歩▲5五歩△3三桂と、ひねり飛車を志向している。

後手が△8六歩を最初に指したとされる1761年の鳥飼忠七(後の五代伊藤宗印)対 中島大蔵 戦 でも以下▲同歩△同飛に、先手は▲2六飛としている。

▲2八飛

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▲2五飛

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▲5八玉

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将棋ソフト・ポナンザが多用したので「ponanza流」ともよばれている。

以下、△8八角成には▲同銀△3三角▲2一飛成△8八角成に▲6八角がある。以下、△8二飛▲8八金△同飛成▲3一竜△同金▲3三角の王手竜取り。

▲5八玉に対して△7六飛(次に△8八角成)ならば、以下、▲2二角成で、△同銀に▲3四飛△3三銀▲8四飛で、居玉の5九のままであれば△9五角と王手飛車を打たれてしまうが、5八玉型なのでそれを消している。以下は△8二歩と受ければ、▲3八金としておき、△2六飛には▲2八銀。

第1回電王戦で、先手ポナンザに対し、後手山崎隆之叡王は△8四飛と引き、以下▲2二角成△同銀▲6六角に△8二飛とした。代わりに△8九飛成ならば、▲2二角成△同金▲同飛成と二枚替えで、次に▲4一金以下の詰めろ。このとき先手が居玉ならば△7九竜▲同金△7七角の王手竜取りが生じてしまう。▲2二角成では△同銀ではなく、△1五角とし、▲2五飛なら△2四歩▲1五飛△2二金であるが、▲3四飛と横歩を取ると、

  1. △3三歩には▲8四飛△同竜▲3二馬
  2. △3三金も▲1一馬△3四金▲8八馬△同竜▲同銀

などがある。

2009年8月7日順位戦の佐藤康光 対 井上慶太 戦で、先手の佐藤が指した。

▲6九玉

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玉が左辺に一路近寄っているのが、△8八角成▲同銀△3三角には▲8七歩。

大平武洋の『横歩取り▲5八玉&▲6八玉戦法』(マイナビ将棋BOOKS、2020年)に詳しい。

▲6八玉

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▲4八玉

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▲3八銀

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▲9六歩

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15手目▲9六歩まで

逆に後手に横歩取らせる手段で、最もポピュラーな手段。

以下、△7六飛と横歩を取ってくれば、▲2二角成△同銀▲3四飛△3三銀に▲8四飛がある。 このとき、△9五角の王手飛車がないのが、▲9六歩の効果。

▲9六歩に対して△8四飛ならば、端歩突きを生かして▲7七桂と跳ねることができる。つまり△8七歩に▲9七角と交わすことが可能で、2五飛から8五飛とぶつけ、ひねり飛車へと展開も可能。

▲1六歩

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以下△7六飛と横歩を取れば、▲2二角成△同銀▲8二歩△同銀▲6五角で先後逆のw:横歩取り4五角戦法がある。以下△8六飛▲8七歩△3三角▲2二飛成△同角▲8六歩△9九角成に▲7七桂とし、この形の常とう手段である△7四香に▲同角△同歩▲5六香△2五飛となった際に、▲1七桂が生じる。以下、

  1. △2九飛成のタテに移動は▲6五桂
  2. △4五飛で横に移動は▲5三香成△5二歩▲2二飛

の、ねらい。

▲9八香

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「勢田流」と呼ばれる指し方。

▲8七歩

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▲2二角成・▲2二角不成

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▲2二飛成

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脚注

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参考文献

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