コンテンツにスキップ

情報技術/デスクトップLinux入門/ディストリビューションとは

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

Linuxに関心を持って調べてみると、「ディストリビューション」という言葉をよく目にします。なんだか聞きなれない言葉ですが、英語の "Distribution" つまり「配布すること」を意味します。

驚かれるかもしれませんが、Linuxという名前のオペレーティングシステムは存在しません。Linuxはカーネルであり、そこにさまざまなソフトウェアを加えてオペレーティングシステムを構成しています。これがディストリビューションです。

ディストリビューションにはさまざまなものがあり、目的や対象とする利用者層、思想、開発形態などが異なります。

GNU/Linux名称論争

[編集]

前述したように、Linuxは単なるカーネルです。そこにさまざまなソフトウェアを加えたものがディストリビューションです。こうして加えられるソフトウェアのなかに、とくに主要な役割を果たすものにはGNU由来のソフトウェア(GNUパッケージ)が多くあります。

GNUは、完全に自由ソフトウェアだけで構成されるオペレーティングシステムとして開発されているものです[1]が、カーネルが完成していません。このGNUとLinuxと、そしてそのほかのさまざまなソフトウェアを組み合わせて、「Linuxディストリビューション」が構成されています。

前述したように、GNU由来のソフトウェアは主要な役割を果たしています。ですから、「Linux」ではなく「GNU/Linux」と呼ぶべきであるという主張もあります。これが「GNU/Linux名称論争」です。

脚注

[編集]
  1. ^ 『GNUを一言で説明すると』; [2025年2月26日閲覧]. 入手元: https://www.gnu.org/gnu/about-gnu.ja.html