民法第754条

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条文[編集]

夫婦間の契約取消権)

第754条
夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

解説[編集]

夫婦生活の自主性を尊重し、国家からの干渉を最小限度にとどめることを宣言した規定と理解されている。

フランス民法の1096条1項が母法であると目されているが、母法においては贈与契約の自由な撤回を規定するにとどまるに対し、日本民法においては夫婦間の契約一般にその範囲が拡張されているのが特徴である。戦後の民法改正においても、明治民法の規定がそのまま受け継がれている。

夫婦間での取消権の濫用に対処するため、婚姻関係が実質的に破綻している場合など、一定の事由が存在する場合は、取消し権の行使が制約されるとするのが判例である。弊害が大きいため、立法論としても、削除論が優勢である。

参照条文[編集]

判例[編集]

  • 山林所有権移転登記手続履行請求(最高裁判例 昭和42年02月02日)
    「婚姻中」とは、単に形式的に婚姻が継続しているだけではなく、実質的にもそれが継続していることをいうものと解する。

参考文献[編集]

  • 『民法(5)親族・相続(第3版)』有斐閣新書(1989年、有斐閣)45頁-66頁(山脇貞司執筆部分)
  • 泉久雄『親族法』89-100頁(1997年、有斐閣)

前条:
民法第753条
(婚姻による成年擬制)
民法
第4編 親族
第2章 婚姻
第2節 婚姻の効力
次条:
民法第755条
(夫婦の財産関係)
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