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民法第869条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法民法コンメンタール民法第4編 親族 (コンメンタール民法)民法第869条

条文

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委任及び親権の規定の準用

第869条
第644条及び第830条の規定は、後見について準用する。

解説

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後見事務に関する注意義務及び第三者による無償譲渡財産に関し第三者が後見人の管理を排除することができる旨を定める。明治民法第936条を継承。

規準のあてはめ

  1. 第644条(第三者が無償で子に与えた財産の管理)準用
    後見人は、後見の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、後見事務を処理する義務を負う。
  2. 第830条(受任者の注意義務)準用
    1. 無償で子に財産を与える第三者が、「後見人」にこれを管理させない意思を表示したときは、その財産は、「後見人」の管理に属しないものとする。
    2. 前項の財産につき「後見人」が共に管理権を有しない場合において、第三者が管理者を指定しなかったときは、家庭裁判所は、子、その親族又は検察官の請求によって、その管理者を選任する。
    3. 第三者が管理者を指定したときであっても、その管理者の権限が消滅し、又はこれを改任する必要がある場合において、第三者が更に管理者を指定しないときも、前項と同様とする。
    4. 第27条から第29条までの規定は、前二項の場合について準用する。

参照条文

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参考

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明治民法において、本条には裁判上の離縁に関する以下の規定があった。離縁の理由についてのものであり判断材料の一つに過ぎないため継承なく削除された。

  1. 第八百六十六条第四号ノ場合ニ於テ当事者ノ一方カ他ノ一方ノ行為ニ同意シタルトキハ離縁ノ訴ヲ提起スルコトヲ得ス
  2. 第八百六十六条第四号ニ掲ケタル刑ニ処セラレタル者ハ他ノ一方ニ同一ノ事由アルコトヲ理由トシテ離縁ノ訴ヲ提起スルコトヲ得ス

前条:
民法第868条
(財産に関する権限のみを有する未成年後見人)
民法
第4編 親族
第5章 後見
次条:
第870条
(後見の計算)
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