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「線型代数学/ベクトル」の版間の差分
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(R^3変換起草) |
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の事である。n次元ベクトルを総じて''ベクトル''という。
<math>a_1,a_2,,,a_n</math>は、ベクトル'''a'''の''要素''または''成分''(element)と呼ばれていて、成分がすべて実数のベクトルを特に''実ベクトル''と言う。対して、成分がすべて複素数のベクトルを特に''複素ベクトル''と言う。また、成分が全て0のベクトルを''零ベクトル''といい、'''o'''と書く。
二次元、三次元実ベクトルは、二次元空間<math>(R^2)</math>、三次元空間<math>(R^3)</math>内の、大きさと方向を持った量を表すものと見ることもできる。これは空間の図の中に矢印を書いて表すこともあり、このベクトルを特に''空間ベクトル''と言う。原点を起点とする空間ベクトルの行き先の点は、このベクトルによって一意に表すことができる。これをこの点の''位置ベクトル''という。
===相等関係===▼
次元の同じ2つのベクトルがあるとき、この2つのベクトルが同じであるということを、すべての成分が同じであることと定義する。すなわち、
'''a'''='''b'''⇔a_i=b_i(∀i∈{1,2,...,n})▼
== ノルム ==
とする。
▲===相等関係===
▲⇔a_i=b_i(∀i∈{1,2,...,n})
=== 和・差 ===
内積については、次の性質が成り立つ。いずれも証明は易しい。
*'''a'''と'''b'''が直交する⇔('''a''','''b''')=0<ref>なす角について述べたのと同様に、これは二次元・三次元の実ベクトルについては「性質」である。逆に、それ以外のベクトルではこれは直交の「定義」である。</ref>
*c('''a''','''b''')=(c'''a''','''b''')=('''a''',c'''b''')
*('''a''','''b'''+'''c''')=('''a''','''b''')+('''a''','''c''')
*||'''a'''||+||'''b'''||≧||'''a'''+'''b'''||(三角不等式)
*|('''a''','''b''')|≦||'''a'''||||'''b'''||(シュワルツの不等式)
</references>
'''演習'''
以後、特に空間ベクトルについて議論する。
*'''x'''='''a'''t+'''x'''<sub>0</sub> (4.1)▼
<math>\mathbf{x}=
x\\
y\\
\end{pmatrix}
▲<math>\mathbf{a}=
\begin{pmatrix}
a\\
b\\
\end{pmatrix}
▲<math>\mathbf{x}_0=
\begin{pmatrix}
x_0\\
\end{pmatrix}</math>
とすると、一般の直線は下の式で表される。
成分を用いて書けば、
<math>
\begin{pmatrix}
y_0\\
\end{pmatrix}</math>
である。
成分を用いた式を見れば、この表示によって直線が表されることの妥当性が理解しやすいだろう。
上に挙げた式を直線の助変数表示またはベクトル表示という。
もちろん助変数表示の仕方は一つではないが、'''a'''はノルム1のものを選ぶと便利な事も多い。
'''例題'''
===空間内の直線===
平面内の直線は
:<math>ax+by+c=0</math>
という式で表された。しかし、空間において
:<math>ax+by+cz+d=0</math>
という式の表す図形は平面である。直線は2つの平行でない平面の共通部分として表される。式で書けば、
:<math>\left\{ \begin{matrix} a_1x+b_1y+c_1z=d_1 \\ a_2x+b_2y+c_2z=d_2 \end{matrix}\right.</math>▼
となる。この式が表す直線をベクトル表示することを考えよう。連立方程式を解く要領で
▲<math>\left\{ \begin{matrix} a_1x+b_1y+c_1z=d_1 \\ a_2x+b_2y+c_2z=d_2 \end{matrix}\right.</math>
:<math>\left\{\begin{matrix} y=\alpha_1x+x_1 \\ z=\alpha_2x+x_2 \end{matrix}\right.</math>
(但し,<math>\alpha_1,\alpha_2,x_1,x_2</math>は定数)
と書けることはすぐわかる。この式は、形式的にはxをtと置き換えることで、下のように書ける。
:<math>\
これが空間内の直線の助変数表示である。
'''例題'''
<math>\left\{ \begin{matrix} x+2y+3z=4 \\ 5x+6y+7z=8 \end{matrix}\right.</math>
を助変数表
:x=tとすると、
===空間内の平面===
前述のとおり、空間内の平面はax+by+cz=dであらわせる。今度は2つの助変数s,tを導入することで、同様にして
:<math>\mathbf{x}=▼
▲<math>\mathbf{x}=
\mathbf{a}t+
\mathbf{b}s+
\mathbf{c}</math>
▲平面の助変数表示と言う。
'''例題'''
*2a+b+3c=5を助変数表
:a=t,b=sとすると、
'''演習'''
1.2x-y+3z=1を助変数表
2.
===まとめ===
1.平面上の直線のベクトル表示
:t<sub>1</sub>'''p'''+t<sub>2</sub>'''q''', t<sub>1</sub>+t<sub>2</sub>=1, t<sub>1</sub>,t<sub>2</sub>≧0
:の形で表される。これを証明せよ。
2.
:t<sub>1</sub>'''x'''<sub>1</sub>+t<sub>2</sub>'''x'''<sub>2</sub>+t<sub>3</sub>'''x'''<sub>3</sub>, t<sub>1</sub>+t<sub>2</sub>+t<sub>3</sub>=1, t<sub>1</sub>,t<sub>2</sub>,t<sub>3</sub>≧0
と表される。これを証明せよ。
==法線ベクトル==
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