「企業会計原則注解」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
 
==条文==
===<span id="1">注1</span> 重要性の原則の適用について===
([[企業会計原則#正規の簿記の原則|一般原則二]]、[[企業会計原則#明瞭性の原則|四]]及び[[企業会計原則#一 貸借対照表の本質|貸借対照表原則一]])
 
 企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認められる。
 
 
===<span id="1-2">注1-21-2</span> 重要な会計方針の開示について===
(一般原則四及び五)
 
 財務諸表には、重要な会計方針を注記しなければならない。
 
 
===<span id="1-3">注1-31-3</span> 重要な後発事象の開示について===
(一般原則四)
 
 財務諸表には、損益計算書及び貸借対照表を作成する日までに発生した重要な後発事象を注記しなければならない。
 
 
===<span id="1-4">注1-41-4</span> 注記事項の記載方法について===
(一般原則四)
 
 重要な会計方針に係る注記事項は、損益計算書及び貸借対照表の次にまとめて記載する。
 
 
===<span id="2">注2</span> 資本取引と損益取引との区別について===
(一般原則三)
 
(1) 資本剰余金は、資本取引から生じた剰余金であり、利益剰余金は損益取引から生じた剰余金、すなわち利益の留保額であるから、両者が混同されると、企業の財政状態及び経営成績が適正に示されないことになる。従って、例えば、新株発行による株式払込剰余金から新株発行費用を控除することは許されない。
 
 
===<span id="3">注3</span> 継続性の原則について===
(一般原則五)
 
 企業会計上継続性が問題とされるのは、一つの会計事実について二つ以上の会計処理の原則又は手続の選択適用が認められている場合である。
 
 
===注4 保守主義の原則について===
(一般原則六)
 
 企業会計は、予測される将来の危険に備えて慎重な判断に基づく会計処理を行わなければならないが、過度に保守的な会計処理を行うことにより、企業の財政状態及び経営成績の真実な報告をゆがめてはならない。
 
 
===注5 経過勘定項目について===
([[企業会計原則#A 発生主義の原則|損益計算書原則一のAの二項]])
 
(1) [[w:前払費用|前払費用]]
 未収収益は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、すでに提供した役務に対して、いまだ、その対価の支払を受けていないものをいう。従って、このような役務に対する対価は時間の経過に伴いすでに当期の収益として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。また、未収収益は、かかる役務提供契約以外の契約等による未収金とは区別しなければならない。
 
===注6 実現主義の適用について===
(損益計算書原則三のB)B)
 
 委託販売、試用販売、予約販売、割賦販売等特殊な販売契約による売上収益の実現の基準は、次によるものとする。
(1) 委託販売
 
 委託販売については、受託者が委託品を販売した日をもって売上収益の実現の日とする。従って、決算手続中に仕切精算書(売上計算書)が到達すること等により決算日までに販売された事実が明らかとなったものについては、これを当期の売上収益に計上しなければならない。ただし、仕切精算書が販売のつど送付されている場合には、当該仕切精算書が到達した日をもって売上収益の実現の日とみなすことができる。
 
(2) 試用販売
 割賦販売については、商品等を引渡した日をもって売上収益の実現の日とする。
 
 しかし、割賦販売は通常の販売と異なり、その代金回収の期間が長期にわたり、かつ、分割払であることから代金回収上の危険率が高いので、貸倒引当金及び代金回収費、アフタ-・サ-ビス費等の引当金の計上について特別の配慮を要するが、その算定に当っては、不確実性と煩雑さとを伴う場合が多い。従って、収益の認識を慎重に行うため、販売基準に代えて、割賦金の回収期限の到来の日又は入金の日をもって売上収益実現の日とすることも認められる。
 
 
===注7 工事収益について===
(損益計算書原則三のBただし書)
 
 長期の請負工事に関する収益の計上については、工事進行基準又は工事完成基準のいずれかを選択適用することができる。
 
 
===注8 製品等の製造原価について===
(損益計算書原則三のC)C)
 
 製品等の製造原価は、適正な原価計算基準に従って算定しなければならない。
 
 
===注9 原価差額の処理について===
(損益計算書原則三のC及び貸借対照表原則五のAの一項)
 
 原価差額を売上原価に賦課した場合には、損益計算書に売上原価の内訳科目として次の形式で原価差額を記載する。
:        合  計 ×××
:     3. 期末製品たな卸高   ××× 
:       標準(予定)売上原価 ×××
:     4. 原価差額       ×××  ××× 
 
 
===注10 たな卸資産の評価損について===
(損益計算書原則三のC及び貸借対照表原則五のA)A)
 
(1) 商品、製品、原材料等のたな卸資産に低価基準を適用する場合に生ずる評価損は、原則として、売上原価の内訳科目又は営業外費用として表示しなければならない。
 
(2) 時価が取得原価より著しく下落した場合(貸借対照表原則五のA第一項ただし書の場合)の評価損は、原則として、営業外費用又は特別損失として表示しなければならない。
 
(3) 品質低下、陳腐化等の原因によって生ずる評価損については、それが原価性を有しないものと認められる場合には、これを営業外費用又は特別損失として表示し、これらの評価損が原価性を有するものと認められる場合には、製造原価、売上原価の内訳科目又は販売費として表示しなければならない。
 
===注11 内部利益とその除去の方法について===
(損益計算書原則三のE)E)
 
 内部利益とは、原則として、本店、支店、事業部等の企業内部における独立した会計単位相互間の内部取引から生ずる未実現の利益をいう。従って、会計単位内部における原材料、半製品等の振替から生ずる振替損益は内部利益ではない。
 
 内部利益の除去は、本支店等の合併損益計算書において売上高から内部売上高を控除し、仕入高(又は売上原価)から内部仕入高(又は内部売上原価)を控除するとともに、期末たな卸高から内部利益の額を控除する方法による。これらの控除に際しては、合理的な見積概算額によることも差支えない。
 
 
===注12 特別損益項目について===
(損益計算書原則六)
 
 特別損益に属する項目としては、次のようなものがある。
 
===注13 法人税等の追徴税額等について===
(損益計算書原則八)
 
 法人税等の更正決定等による追徴税額及び還付税額は、税引前当期純利益に加減して表示する。この場合、当期の負担に属する法人税額等とは区別することを原則とするが、重要性の乏しい場合には、当期の負担に属するものに含めて表示することができる。
 
===注15 将来の期間に影響する特定の費用について===
(貸借対照表原則一のD及び四の(一)のC)C)
 
 「将来の期間に影響する特定の費用」とは、すでに代価の支払が完了し又は支払義務が確定し、これに対応する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される費用をいう。
 
===注16 流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について===
(貸借対照表原則四の(一)及び(二))
 
 受取手形、売掛金、前払金、支払手形、買掛金、前受金等の当該企業の主目的たる営業取引により発生した債権及び債務は、流動資産又は流動負債に属するものとする。ただし、これらの債権のうち、破産債権、更正債権及びこれに準ずる債権で一年以内に回収されないことが明らかなものは、固定資産たる投資その他の資産に属するものとする。
 
===注17 貸倒引当金又は減価償却累計額の控除形式について===
(貸借対照表原則四の(一)のBの五項及びDの一項)
 
 貸倒引当金又は減価償却累計額は、その債権又は有形固定資産が属する科目ごとに控除する形式で表示することを原則とするが、次の方法によることも妨げない。
 
===<span id="18">注18</span> 引当金について===
(貸借対照表原則四の(一)のDの一項、(二)のAの三項及びBの二項)
 
 将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、当期の負担に属する金額を当期の費用又は損失として引当金に繰入れ、当該引当金の残高を貸借対照表の負債の部又は資産の部に記載するものとする。 製品保証引当金、売上割戻引当金、返品調整引当金、賞与引当金、工事補償引当金、退職給与引当金、修繕引当金、特別修繕引当金、債務保証損失引当金、損害補償損失引当金、貸倒引当金等がこれに該当する。
 
===注19 剰余金について===
(貸借対照表原則四の(三))
 
 会社の純資産額が法定資本の額をこえる部分を剰余金という。
 
===注20 減価償却の方法について===
(貸借対照表原則五の二項)
 
  固定資産の減価償却の方法としては、次のようなものがある。
 この方法は、当該固定資産の総利用可能量が物理的に確定でき、かつ、減価が主として固定資産の利用に比例して発生するもの、例えば、鉱業用設備、航空機、自動車等について適用することが認められる。
 
 なお、同種の物品が多数集まって一つの全体を構成し、老朽品の部分的取替を繰り返すことにより全体が維持されるような固定資産については、部分的取替に要する費用を収益的支出として処理する方法(取替法)を採用することができる。
 
 
===注21 たな卸資産の貸借対照表価額について===
(貸借対照表原則五のAの一項)
 
(事実上廃止)
 
===注22 社債の貸借対照表価額について===
(貸借対照表原則五のBの一項)
 
 所有する社債については、社債金額より低い価額又は高い価額で買入れた場合には、当該価額をもって貸借対照表価額とすることができる。この場合においては、その差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で逐次貸借対照表価額に加算し、又は貸借対照表価額から控除することができる。
 
===注23 債権の貸借対照表価額について===
(貸借対照表原則五のC)C)
 
 債権については、債権金額より低い価額で取得したときその他これに類する場合には、当該価額をもって貸借対照表価額とすることができる。この場合においては、その差額に相当する金額を弁済期に至るまで毎期一定の方法で逐次貸借対照表価額に加算することができる。
 
===注24 国庫補助金等によって取得した資産について===
(貸借対照表原則五のDの一項及びF)F)
 
 国庫補助金、工事負担金等で取得した資産については、国庫補助金等に相当する金額をその取得原価から控除することができる。
 
===注25 営業権について===
(貸借対照表原則五のE)E)
 
 営業権は、有償で譲受け又は合併によって取得したものに限り貸借対照表に計上し、毎期均等額以上を償却しなければならない。
匿名利用者

案内メニュー