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正しい心理学像を捉える上で心理学についての誤解を解く必要があると思われる。そこで心理学に関するよくある誤解について説明する。 |
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心理学についての一番多い誤解として、心理学を学ぶと人の心が分かるようになるという誤解が挙げられる。実際には心理学を学んでも、他人の心理状態が手に取るように分かるようにはならない。 |
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また心理学は心理テストのようなものだという誤解がある。心理テストは心理学者が作成したものではないものも多い。こういった心理テストはただの占いと見なすべきであろう。 |
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心理テストの誤解とも関係するが、心理学はオカルト的だという誤解がある。確かにユング心理学はオカルト的である。しかしかつて盛んであった行動主義心理学やその後に発展した認知心理学についてはオカルト的というイメージは全く当てはまらない。 |
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==心理学の歴史== |
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近代心理学の歴史はヴントに始まる。ヴントはそれまでの哲学的な心理学に変えて実験的な心理学を打ち立てようとした。内観と呼ばれる心理状態を観察する方法を行った。様々な感覚が統感によって統合されるとした。 |
近代心理学の歴史はヴントに始まる。ヴントはそれまでの哲学的な心理学に変えて実験的な心理学を打ち立てようとした。内観と呼ばれる心理状態を観察する方法を行った。様々な感覚が統感によって統合されるとした。 |
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ドイツのヴェルトハイマー、ケーラー、コフカらは要素還元主義的なヴントの心理学を批判し、全体性を強調するゲシュタルト心理学という分野を打ちたてた。 |
ドイツのヴェルトハイマー、ケーラー、コフカらは要素還元主義的なヴントの心理学を批判し、全体性を強調するゲシュタルト心理学という分野を打ちたてた。ゲシュタルト心理学の考え方は知覚心理学や認知心理学に受け継がれた。 |
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アメリカのワトソンはヴントの内観という方法を否定し、客観的な刺激と反応によって心理学を研究するべきだと主張した。行動主義心理学と呼ばれる。 |
アメリカのワトソンはヴントの内観という方法を否定し、客観的に観察可能な刺激と反応によって心理学を研究するべきだと主張した。この考え方は行動主義心理学と呼ばれる。 |
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フロイトは精神分析という技法を創始した。 |
ジグムント・フロイトは精神分析という技法を創始した。 |
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ユングやアドラーなどはフロイトから離反してい |
カール・ユングやアドラーなどはフロイトから離反していき、それぞれ独自の心理学を打ち立てた。 |
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その後精神分析の学派には様々な学派ができた。 |
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メラニー・クラインに代表される対象関係論、フロムやホーナイに代表される新フロイト派などがある。 |
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精神分析はその後アイゼンクなどによって批判されることになる。 |
精神分析はその後ハンス・アイゼンクなどによって批判されることになる。 |
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==心理学の分野== |
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心理学の分野は大きく分けて実験心理学と臨床心理学に大きく分けられる。 |
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一般的な人が心理学と聞いてイメージするのは臨床心理学であると思われる。しかし実験心理学も重要な分野である。 |
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行動主義心理学と行動療法、認知心理学と認知療法という具合に実験心理学は臨床心理学の基礎となっている。 |
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認知心理学についての知識が増えれば効率的な学習方法が確立されるというように、実験心理学の知識は臨床以外の分野にも役立つ。 |
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*[[発達心理学]] |
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2005年3月9日 (水) 12:34時点における版
心理学についての誤解
正しい心理学像を捉える上で心理学についての誤解を解く必要があると思われる。そこで心理学に関するよくある誤解について説明する。
心理学についての一番多い誤解として、心理学を学ぶと人の心が分かるようになるという誤解が挙げられる。実際には心理学を学んでも、他人の心理状態が手に取るように分かるようにはならない。
また心理学は心理テストのようなものだという誤解がある。心理テストは心理学者が作成したものではないものも多い。こういった心理テストはただの占いと見なすべきであろう。
心理テストの誤解とも関係するが、心理学はオカルト的だという誤解がある。確かにユング心理学はオカルト的である。しかしかつて盛んであった行動主義心理学やその後に発展した認知心理学についてはオカルト的というイメージは全く当てはまらない。
心理学の歴史
近代心理学の歴史はヴントに始まる。ヴントはそれまでの哲学的な心理学に変えて実験的な心理学を打ち立てようとした。内観と呼ばれる心理状態を観察する方法を行った。様々な感覚が統感によって統合されるとした。
ドイツのヴェルトハイマー、ケーラー、コフカらは要素還元主義的なヴントの心理学を批判し、全体性を強調するゲシュタルト心理学という分野を打ちたてた。ゲシュタルト心理学の考え方は知覚心理学や認知心理学に受け継がれた。
アメリカのワトソンはヴントの内観という方法を否定し、客観的に観察可能な刺激と反応によって心理学を研究するべきだと主張した。この考え方は行動主義心理学と呼ばれる。
ジグムント・フロイトは精神分析という技法を創始した。 カール・ユングやアドラーなどはフロイトから離反していき、それぞれ独自の心理学を打ち立てた。 その後精神分析の学派には様々な学派ができた。 メラニー・クラインに代表される対象関係論、フロムやホーナイに代表される新フロイト派などがある。
精神分析はその後ハンス・アイゼンクなどによって批判されることになる。
心理学の分野
心理学の分野は大きく分けて実験心理学と臨床心理学に大きく分けられる。
一般的な人が心理学と聞いてイメージするのは臨床心理学であると思われる。しかし実験心理学も重要な分野である。 行動主義心理学と行動療法、認知心理学と認知療法という具合に実験心理学は臨床心理学の基礎となっている。 認知心理学についての知識が増えれば効率的な学習方法が確立されるというように、実験心理学の知識は臨床以外の分野にも役立つ。