著作権法第13条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
移動先: 案内検索

条文[編集]

(権利の目的とならない著作物)

第13条
次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。
憲法その他の法令
若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)又は地方独立行政法人地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が発する告示訓令通達その他これらに類するもの
裁判所判決、決定、命令及び審判並びに行政庁裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
四 前三号に掲げるものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの

解説[編集]

著作物であっても、法令のように国民一般に周知徹底させることを目的とするものについては、著作権法上の保護の対象外(非保護著作物)となる。旧著作権法上では「法律命令」及び「官公文書」が対象に含まれていたが、現行著作権法ではより具体性を伴った文言に書き改められた。国、地方公共団体等が発行する文書であっても、白書や学術的な書籍は本条の対象とならない。また、法令、告示、判決などの翻訳、編集を国、地方公共団体等でない者がしたものも本条の対象とならない(4号参照)。

旧著作権法における「法律命令」及び「官公文書」の立法趣旨[編集]

以下は旧著作権法を起草した水野錬太郎の旧著作権法逐条解説書「著作権法要義」(1899年。著作権切れ)より関連部分を、読みやすくするために「ありふれた表現」で現代語訳し、かぎ括弧を補ったものである。

法律命令は、「官報によってこれを公布し一般に告知させるもの」であり、これらは著作物には違いないけれども、「これを複製する」の権利を特にある一人に専属させるべきものではなく、広くこれを知らせることは実に法律命令の本旨である。したがって、これらの著作物には著作権を発生させずに、いかなる人でも自由に複製することができるようにさせる。

官公文書とは、「官庁もしくは公署(市町村の類)の公務上の書類」であって、これらの書類は「官吏もしくは公司が職務上製作するもの」なので、著作権を発生させるべきものではなく、したがって、官庁もしくは公署が差し支えないと認めるときは、いかなる人が手掛けるかを問わず、これを公にすることができる。単に「官庁もしくは公署の文書を一個人に発行すること」を許すか否かは、「官庁もしくは公署の取締で存在するもの」であって、著作権の有無に関係があるものではないのである。
官公文書とは、「官庁もしくは公署の公務上の書類」のみを言うものなので、「官庁もしくは公署が著作の名義によって発行する著作物」はこの中に包含せず、例えば「内務省において翻訳した各国市町村制度考」のようなもの、「文部省において著した各国学校制度」のようなものは著作権の目的物であることを失わず、従ってこれらの著作物を許諾なく複製するときは偽作となるのである。

参照条文[編集]


前条:
著作権法第12条の2
(データベースの著作物)
著作権法
第2章 著作者の権利
第1節 著作物
次条:
著作権法第14条
(著作者の推定)
このページ「著作権法第13条」は、書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にノートへどうぞ。