運転免許試験/自動車等の運転に必要な知識/信号
信号遵守
[編集]道路を通行する歩行者、遠隔操作小型車及び車など[1]は信号に従う義務がある。信号は信号機の灯火か、警察官・交通巡視員の手信号(灯火の場合もある)によって示される。
(道路交通法第7条)
信号機の信号
[編集]信号機の信号は、信号機に対面する交通にのみ意味を表示する。よって、全ての交通は前方正面の信号に従う必要がある。
信号機が青色の灯火のとき、歩行者及び遠隔操作小型車は進んでも良い。車など(特定小型原動機付自転車及び軽車輛を除く)は直進・左折・右折することができる。但し、一般原動機付き自転車は二段階右折・小回り右折の指定に注意すること。特定小型原動機付自転車及び軽車輛は直進・左折を行えるが、右折するときは二段階右折を必要とする。
信号機が黄色の灯火のとき、歩行者及び遠隔操作小型車は横断を始めてはいけない。横断中の場合は速やかに横断しきるか横断を諦めて引き返す必要がある。車などは停止位置を超えてはならない。但し、停止に急ブレーキが必要で追突やスリップなど、同乗者に危険を与える危険がある場合はそのまま進行してよい。
信号機が赤色の灯火のとき、歩行者及び遠隔操作小型車は横断してはいけない。車などは停止位置を越えてはならない[2](超えると"信号無視"扱い[3])。右左折車は左右方向の信号が赤でも進むことができる。但し、青信号に従って進行する直進車・左折車の邪魔をしてはならない。特定小型原動機付自転車及び軽車輛、二段階右折を行う一般原動機付き自転車は、右折方向の信号が赤のときは右折地点で停止する必要がある。
信号機が青矢印の灯火のとき、赤色の灯火であっても矢印の方向のみ進行することができる。右向きの矢印の場合、転回も可能である。但し、特定小型原動機付自転車及び軽車輛、二段階右折を行う一般原動機付き自転車は進むことができない。
信号機が黄矢印の灯火のとき、路面電車は矢印の方向に進むことができる。その他の交通は進むことができない。
信号機が黄色の灯火を点滅させているとき、全ての交通は他の交通に注意して進むことができる。徐行や一時停止の義務はない。
信号機が赤色の灯火を点滅させているとき、歩行者及び遠隔操作小型車は他の交通に注意して進むことができる。車などは停止位置で一時停止し、安全を確認したのちに進むことができる。
幼稚園・保育園や小学校で信号機の意味を「青は進め、黄色は注意、赤は止まれ」と教わった人が多いだろうが、実際の意味は上記の通り、青は「進め」ではなく「進んでも良い[4]」、黄色は「注意」ではなく「原則停止位置遵守」、赤色は「止まれ」ではなく「停止位置厳守」である。正確に理解し、確実に従う必要がある。
信号機には、特定の交通のみを対象とするものが存在する。
人の形の記号のある信号は歩行者・遠隔操作小型車・普通自転車・横断歩道を通行する特例特定小型原動機付自転車に対する信号である。
特定小型原動機付自転車及び普通自転車でない自転車は、歩行者用信号機に「歩行者・自転車専用」の表示板が取り付けられているとき、車輛用信号機ではなく歩行者用信号機の表示に従う必要がある。
歩行者用信号機が青色の灯火のとき、歩行者及び遠隔操作小型車は進むことができる。普通自転車及び横断歩道を通行する特例特定小型原動機付自転車は直進・左折を行うことができる。右折を行う場合は、右折地点まで直進して車体の向きを変えることまでできる。
歩行者用信号機が青色の灯火を点滅させているとき、歩行者及び遠隔操作小型車は横断を始めてはいけない。横断中の場合は速やかに横断しきるか横断を諦めて引き返す必要がある。普通自転車と横断歩道を通行する特例特定小型原動機付自転車は横断を始めてはいけない。
歩行者用信号機が赤色の灯火のとき、歩行者及び遠隔操作小型車は横断してはならない。普通自転車及び横断歩道を通行する特例特定小型原動機付自転車は横断を始めてはならない。
信号機に「バス専用」などの表示板が取り付けられている場合は、その表示板に示された車のみがその信号に従う。
(道路交通法施行令第2条)
停止位置とは、次の位置をいう。
- 停止線があるところでは、停止線の直前
- 停止線がない交叉点では、交叉点の直前(横断歩道・自転車横断帯がある場合はその直前)
- 交叉点以外で横断歩道・自転車横断帯又は踏切があるところでは、その直前
- その他の場合、信号機の直前又は警察官・交通巡視員の3m手前
砂利道や積雪等の理由で停止線を設けられない又は設けても見辛い場合、「停止線」標識が設置される場合がある。このときは、標識の真横ではなく、直前で停止する必要がある。
交叉点も横断歩道・自転車横断帯もない場所にポツンと信号機のみが立っている場合がある。多くの場合、それは「予告信号灯」である。予告信号灯とは、信号機が見通しの悪い場所(急なカーブ・坂道の途中など)に立っている場合に、手前の地点で予め信号の灯火の内容を予告することで信号に対する注意を促す装置である。そのため、予告信号灯付近で信号に対する措置を行う必要はない。
しかし、予告信号灯ではない場合も存在する。信号機の設置が少ない地区では、交通安全教育の一環として小学校の近くに信号が(横断歩道もなく)単独で設置されていることがある。この場合は、上で示した「その他の場合」の規定に従う必要がある。
(道路交通法施行令第2条第1項及び第4条第1項及び第5条第1項)
人の手による信号
[編集]停電、信号機の故障・修理、その他の理由で、警察官や交通巡視員が手信号又は灯火により交通整理を行う場合がある。
警察官又は交通巡視員が腕を横に水平に上げている(腕を下ろしている場合もある)とき、身体の正面に平行する交通に対して青信号、対面する交通に対して赤信号の意味である。
警察官又は交通巡視員が腕を垂直に上げている(腕の上げ下ろしの最中を含む)とき、身体の正面に平行する交通に対して黄信号、対面する交通に対して赤信号の意味である。
警察官又は交通巡視員が灯火を横に振っているとき、灯火の振られている方向に進行する交通に対して青信号、それに交叉する交通に対して赤信号の意味である。
警察官又は交通巡視員が灯火を頭上に上げているとき、灯火の振られていた方向に進行する交通に対して黄信号、それに交叉する交通に対して赤信号の意味である。
警察官・交通巡視員は、危険防止・交通の安全と円滑を図るため、信号機の信号と異なった手信号又は灯火を行うことがある。その場合、信号機の信号よりも人の手で示された信号の方が優先である。
(道路交通法第6条第1項、道路交通法施行令第4条及び第5条)
道路の左端や信号機に「左折可」の標識があるとき、車輛は他の交通に注意して常時左折可能である。これは、人の手で黄・赤信号が示された場合も同様である。但し、横断歩道を横断する交通を妨げてはならない。
(道路交通法施行令第2条第2項及び第4条第2項及び第5条第2項)
信号に対する注意
[編集]横方向の信号が赤であっても前方の信号が青とは限らない。そのため、前方正面の信号に気を付ける必要がある。
時差式信号では、特定方向の信号機が赤になる時間をずらしている。
セパレート式信号では、青色の灯火を用いずに青矢印で交通整理を行っている。
スクランブル交叉点では、車輛用信号を全て赤にして歩行者を自由な方向へ横断させる時間がある。
歩車分離式信号では、歩行者用信号が赤になっても交叉方向の車輛用信号が直ぐに青になるとは限らない。
このように信号機の制御は交叉点によって異なるので、前方の信号が青になることを見越して信号が変わらないうちに動き始める「見切り発進」は絶対に行ってはならない。
また、交叉点を直進するときは、青信号中に渡りきることのできなかった残存歩行者に注意を払う必要がある。
- 注釈