電気回路理論/はじめに

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

電気回路理論は、電気エネルギーを制御するための基礎的な理論です。これは、現代社会において重要な役割を果たしており、ラジオやテレビ、コンピュータ、車載エレクトロニクスなどのさまざまな分野で応用されています。

この教科書では、電気回路理論の基礎から応用まで、広範かつ深い理解を目指します。まず、回路を記述する量としての電圧、電流、抵抗、キャパシタンス、インダクタンスなどの概念を説明し、回路素子としての電源、抵抗器、コンデンサ、インダクタなどを紹介します。

次に、直列回路と並列回路、グラフ理論の基礎、オームの法則、キルヒホッフの法則など、電気回路の基本法則を解説します。直流回路の計算法については、ブリッジ回路やΔ-Y変換も含めて網羅的に説明します。

その後は、重ね合わせの理、鳳-テブナンの定理、ノートンの定理、補償の定理、相反定理など、線形回路のさまざまな定理を説明し、節点解析法や網目解析法などの解析法を詳しく説明します。

さらに、交流回路の基礎であるインピーダンス、イミタンスを紹介し、電力回路や共振回路、変圧器、三相交流、一般の交流波形など、交流回路の計算法についても詳細に解説します。

最後に、線形回路の過渡応答について、直流回路の過渡応答や交流回路の過渡応答、ラプラス変換による過渡応答の解析などを紹介し、パルス波についても解説します。

本書は、電気回路理論を習得するための一次資料として、学生や研究者が利用することを想定しています。