高等学校公共/国会の役割と仕組みⅨ
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国政調査権
[編集]※ほとんどが発展講義の内容ですが、浦和事件に関しては清水書院の用語集 公共+政治・経済 年度版に掲載しているので注意!!
国政調査権の範囲と限界 発展講義
[編集]国政調査権と行政権
[編集]| 日商岩井事件(東京地方裁判所 昭和55年7月24日) | |
|---|---|
| 事案 | |
| 判旨 | 他の機関が同時期に何をしているかで国会の国政調査権を自由に使えるのか使えないのかも決まります。裁判の話し合い[裁判所の審理]と国政調査権が同時期に重なると、国会の意見に裁判所も引っ張られやすくなります。この場合、国政調査権は司法権の独立を守るためにほとんど使えません。一方、検察の取り調べ[事件の捜査・起訴]と国政調査権は同時期に重なっても行政活動の一部に入ります。この場合、国政調査権は使えます。ただし、検察の取り調べ[事件の捜査・起訴]と国政調査権が同時期に重なっても検察の判断内容・裁判中の事件内容・捜査中の事件内容と重なると国政調査権をほとんど使えません。国政調査権が司法権の独立と重なるからです。 |
国政調査権と司法権
[編集]| 二重煙突事件(東京地方裁判所 昭和31年7月23日) | |
|---|---|
| 事案 | 正しくない作業が二重煙突の工事工程[防衛施設関連工事]に含まれていました。このため、、公文書偽造行使罪・詐欺罪が問題になりました。検察官検事は国会に来るように言われました。国会がこの工事の様子を調べたいと考えたからです。その時、事件はすでに裁判所で話し合いも進んでいました。そこで、当事件の裁判中に国勢調査権を使ってもいいのかの意見で揉めました。 |
| 判旨 | 検察官の捜査資料・捜査関係者の報告内容が国民に見られるようになっても、裁判官の良心を変えません。なぜなら、このような公開は犯罪関連記事・警察の発表と同じように考えられるからです。したがって、この公開から裁判方法も偏ってしまうような考えは創作にすぎません。 |
★浦和事件(昭和24年)
浦和事件はどこまで国政調査権を使えるのかを教えてくれます。母と子供3人が一緒に死のうとしました。母だけが生き残り、自分から警察へ行きました。そこから浦和事件の裁判が始まりました。浦和地方裁判所は母に懲役3年・執行猶予3年を言い渡しました。この判決が正しい判決なのかどうかで大きな話題になりました。その後、参議院法務委員会は正しい刑罰の決め方なのかどうかを見極めるために検察と裁判の進め方を調べました。当時、日本と外国は母子心中事件の見方も大きく違うと言われていました。さらに、GHQもこの問題に関心を持っていました。このような流れから、国政調査権の使い方と司法権の独立が大きな話題になりました。
浦和事件の裁判で「被告人に対して、これくらいの刑罰期間・刑罰内容になります。」と判決を出しました。浦和事件の判決後、参議院法務委員会は元被告人・担当検事を呼びました。そして、「浦和事件の裁判は甘すぎませんか?裁判所の当判決は合っていません。」と正式に決めました。これに対して、最高裁判所は参議院へ「どのように事実内容を決めるのか・刑罰をどの程度にするのかは裁判所しか決められません。国会が判決内容を正しくないと伝えたり、裁判所に直すように勧めたりしたら司法権の独立を守れなくなります。」と書類を送りました。また、最高裁判所は「国会は法律・予算のための必要な資料収集なら構いません[補充的権限]。国会が裁判所へ判決内容について意見を伝えてしまうと、裁判所も国会の意見を気にしてしまいます。」とはっきり伝えました。