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高等学校 地学基礎/日本の位置

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キーワード[重要用語]

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偏西風・季節風

偏西風の影響

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偏西風の動き方は日本の天気を変えています。偏西風は1年中吹いており、日本の上空を南北の温度差で西から東に向かって流れています。季節によって、偏西風の動き方も変わります。偏西風は冬になると南の方に動きます。一方、偏西風は夏になると北の方に動きます。春と秋になると、偏西風が低気圧と高気圧を交互に運んできます。そのため、春と秋の天気も「晴れ→曇り→雨」みたいに規則正しく変わります。

温帯低気圧はどこから発生して、どのような進路を取りますか?
南の暖かい空気と北の冷たい空気がぶつかります。その結果、温帯低気圧が生まれます。もし、温帯低気圧が大陸寄りに出来ると、温帯低気圧も偏西風に乗って動きます。その結果、日本の天気も変わります。

冬になると偏西風が普段より南に動き、空気も冷たくなります。その結果、台湾の上空で温帯低気圧が生まれ、太平洋側の海沿いを東に向かって進みます(南岸低気圧)。特に、2月になると南岸低気圧の影響から太平洋側の海沿い地域に雪が降りやすくなります。3月になると、春も近づきます。この時、東シナ海の上空で温帯低気圧が生まれ、日本海側の海沿いを東に向かって進みます。その結果、南からの暖かい空気が日本列島に入るようになり、春らしい暖かさになります。

夏になると、北太平洋高気圧が日本の南まで広がってきます。この時、温帯低気圧もアジア大陸でよく生まれるようになります。また、温帯低気圧は日本列島の北側を東に向かって進むようになります。北太平洋高気圧と温帯低気圧の動きが日本の夏らしい天気を作り出しています。

大陸と海の影響

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日本は島国なので、日本の天気も場所によって決まっています。海の温度と陸の温度は違います。陸は海より早く熱くなったり冷えたりします。このため、季節ごとに温度差も出来ます。この温度差から気圧が変わり、風も吹きます。寒くなると、内陸がかなり冷えて高気圧も出来ます。暑くなると、陸地が急に暑くなり低気圧も出来ます。この仕組みから季節風(モンスーン)を作ります。冬になると北西の高気圧から季節風が吹きます。一方、夏になると南の低気圧から季節風が吹きます。季節風から日本の四季を作り出しています。しかし、最近は日本の季節もあまりはっきりと示していないように思われます。

資料出所

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  • 新興出版社啓林館『高等学校 地学基礎』磯崎行雄ほか編著 2022年
  • 浜島書店『二訂版ニューステージ地学図表』2024年度版