C言語/開発環境

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環境構築[編集]

環境構築はプログラミング学習で最大の難関です。 環境構築がうまくいかず、プログラムを書き始める前に諦めてしまうことも少なくありません。

現在はオンライン実行環境 (Playground)が提供されており、環境構築をせずにC言語を試せるようになりました。 これらはインストールが必要なく、OSに関わらず利用できるため、PCはもちろんスマートフォンやタブレットでもC言語を学べます。 本格的なプログラムを書くには機能不足ですが、C言語の文法や意味を学ぶには十分でしょう。

この項目ではオンライン実行環境のほか、コンパイラとビルドツールを使った本格的な開発手法や統合開発環境について概説します。
C言語の勉強をしたい方はオンライン実行環境から一つ選び、次の項目へ進んでください。

オンライン実行環境[編集]

オンライン実行環境はWebブラウザで動作し、プログラムを実行したり、実行結果を確かめたりできます。
数多くのオンライン実行環境がありますが、ここではpaiza.IOとWandboxを紹介します。

paiza.IO[編集]

paiza.IOはギノ株式会社が運営するオンライン実行環境で、GUIに日本語を選べるのが特徴です。

  1. 「コード作成を試してみる」をクリックすると編集画面に移動します。
  2. 左上のプルダウンメニューでプログラミング言語を選べます。ここでは C を選択します。
  3. テキストエリアにプログラムを入力します。
  4. 「実行」ボタンをクリック、もしくはCtrlキーとEnterキーを同時に押すとプログラムが実行されます。

Wandbox[編集]

Wandboxは日本人有志が運営しているオンライン実行環境で、様々なコンパイラを選べるのが特徴です。

  1. 左上のプルダウンメニューでプログラミング言語やコンパイラを選べます。ここでは C を選択します。
    • コンパイラは選択肢が多くて迷うかもしれません。オススメはClang 6.0.1です。
  2. テキストエリアにプログラムを入力します。
  3. 「Run」ボタンをクリック、もしくはCtrlキーとEnterキーを同時に押すとプログラムが実行されます。

開発手順[編集]

注意!
以下は昔ながらのエディタとコンパイラを使った開発手順を説明してあります。
今は統合開発環境を使って、これらの手順の大部分が自動で行われるため、
このような記述を必要ないと思う方もいるかもしれませんが、
エラー発生時の対処などに役立つかもしれないという考えのもと、
あえて説明してあります。
C言語 開発手順.png

C言語プログラムの開発は、以下の手順で行われる。

  1. エディタを使ってソースファイルを作成する。
    Windows付属の「メモ帳[1]」などのテキストエディタを使って、C言語のプログラムを入力し、拡張子「.c」のファイルとして保存する。このファイルをソースファイルと呼ぶ。またソースファイルに書いたプログラムをソースコードと呼ぶ。
  2. コンパイラを使ってソースファイルをオブジェクトファイルへとコンパイルする。[2]
    ソースファイルはそのままではコンピュータでの実行に適さない。そこでよりコンピュータでの実行に適した形式に翻訳する必要がある。この翻訳を行うことをコンパイルと呼び、コンパイルを行うプログラムをコンパイラと呼ぶ。また、こうして作られる拡張子「.obj」のファイルをオブジェクトファイルと呼ぶ。
  3. リンカを使って複数のオブジェクトファイルやライブラリをリンクし、実行可能ファイルを作成する。
    1つのオブジェクトファイルでは実行することはできず、拡張子「.exe」の実行可能ファイルを作るためには、複数のオブジェクトファイルやライブラリを結合する必要がある。この結合を行うことをリンクと呼び、リンクを行うプログラムをリンカと呼ぶ。また、多くのコンパイラはコンパイル時にリンクも自動で一緒に行うことがある。

なおC++の場合、ソースファイルの拡張子が「.cpp」となる。

開発環境を整える[編集]

C言語 統合開発環境.png

上では昔ながらのエディタとコンパイラを使った開発手順について述べたが、 今はより便利な統合開発環境があり、あえてそれらを使う必要はないだろう。 統合開発環境とはエディタ、コンパイラ、リンカ、デバッガ(※プログラムの不具合いわゆるバグを取り除くためのプログラム)などの機能が、 使いやすく統合された開発環境のことである。 以下では代表的なエディタ、コンパイラ、統合開発環境などを紹介する。 使い方は各公式サイトまたはヘルプを熟読し、習得して欲しい。

なお、C言語の場合でも、C++の開発環境で構わない。

コンパイラ[編集]

Borland C++ Compiler 5.5 (BCC32)[編集]

  • 概要:BCC32コンパイラは、エンバカデロの実績あるC/C++開発環境「C++Builder」のベーステクノロジーとなるハイパフォーマンスコンパイラエンジンです。ダウンロードには登録が必要。
  • ライセンス形態:(価格:無料版あり、 商用利用:?、コンパイラのソース公開:非公開)
  • プラットフォーム:?
  • 準拠規格:ANSI/ISO C++言語
  • 公式サイト(無料版):https://www.embarcadero.com/jp/products/cbuilder/starter/free-download

GNU Compiler Collection[編集]

要点[編集]
  • 概要:C、C++、Objective-C、Fortran、Java、Ada、Goのコンパイラ。
  • ライセンス形態:(価格:フリーソフトウェア、 商用利用:?、コンパイラのソース公開:公開)
  • プラットフォーム:?
  • 準拠規格:?
  • 公式サイト: http://gcc.gnu.org/
説明[編集]

GNU Compiler Collection は、もし Linux で Ubuntu や Fedora などを使っている場合、たいていのバージョンでは標準で この GNU Compiler Collection コンパイラが入っているので、インストールの手間無く使える場合が多い。

なお、「GCC」(ジーシーシー)と略称される場合も多い。


統合開発環境[編集]

Visual Studio Community[編集]

要点[編集]
  • 概要:C++、C#、Visual Basic、F# などの統合開発環境。
  • ライセンス形態:(価格:無料版あり、商用利用:○、コンパイラのソース公開:非公開)

商用利用は個人開発者と一部の中小企業に限る。詳細:https://visualstudio.microsoft.com/ja/

  • プラットフォーム:Windows
  • 準拠規格:ISO/IEC 9899:2011 および ISO/IEC 14882:2014

上記規格に由来するサブセット。一部の機能は省かれている。

インストール時の注意事項[編集]
インストールの準備

インストール時に空き容量がけっこう多く必要になり、最終的に10GB以上の空き容量を要求される場合もあるで、もし使用しているWindowsで確保しているパーティション容量が20GBていどよりも小さいなら、あらかじめOSをインストールしなおして、パーティション領域をもっと多めに確保しておこう。


また最近のVisual Studio では、あらかじめ .NET Framework というランタイムのほぼ最新バージョンが必要であるので、それらもインストールしておく必要がある。

さらに、.NET Framework の最新版をインストールするためには、Windows Update によって最新の状態に保つ必要があるので(もし最新の状態に保ってないと、マイクロソフト公式サイトで.NET Framework 最新版だけを単独でダウンロードしてインストーラーを起動しても、インストーラーが途中で中断するなどして、インストールを続行できない場合がある)、

なので、Windows Update によって、ほぼ最新の状態になるまでアップデートしておく必要がある。


このため、Visual Studioをインストールできるようにするための事前の Windowsアップデートに、時間が数日かかる場合もあるので、あらかじめ夜中の睡眠中にアップデートを実行するなどして準備しておこう。


インストーラーの実行

インストールの準備が整ったら、マイクロソフト公式サイトからインストーラーをダウンロードしてきて、実行すればいい。

なお、ダウンロード時やインストール時などに、Visual Studio 無料版はマイクロソフト社のVisual Studio コミュニティの会員登録が必要になる。


コンパイラの追加

Visual Studio の初期設定だけでは、単なるテキストエディターであるので、初期設定だけではコンパイラが付属しておらず、なんのプログラム言語もコンパイルできない。なので、Visual Studio に付属するC言語コンパイラの追加の設定をする必要がある。

Visual Stuidoのスタート画面などから、「C++によるデスクトップ環境」や「ユニバーサルWindowsプラットフォーム環境」などの名前の2つのコンポーネントを追加インストールできるので、それぞれ追加インストールしよう。


C++のコンポーネントの中に、C言語用のコンパイラも含まれているのが普通である。


Visual StudioでC言語コンパイラを使うためには、インストール時に「C++」や「C#」などの内から、どの言語をインストールしたいかをインストーラから聞かれるので、「C++」を選ぼう。

C言語の命令のほとんどは、C++でも使える。

C++用でなく「C言語」専用のコンパイラを入手しようにも、マイクロソフト社は、C++コンパイル機能の無い「C言語」専用のコンパイラは、提供していない。

なので、Visual Stuido用のC言語コンパイラを入手したい場合には、「C++」をインストール時に選ぶことになる。


間違えて「C#」を選ばないように。C#では、文法がC言語と、けっこう違う。現在のところ、C言語の学習用には、C#は作られてない。(ネット上などで大学などの教育機関が無料公開しているC言語の文法例も、ほとんどはC++コンパイラ用である。)

その他、フリーソフト[編集]

日本人の開発した学習用のC言語コンパイラで『学習用C言語開発環境』というのがある。書籍『苦しんで覚えるC言語』の著者が制作したC言語コンパイラである。なお、Windowsでしか使えない。

機能は制限的であり、市販のゲームのようなグラフィック表示は困難な、簡易的なC言語コンパイラであるが、しかし初心者レベルのC言語の学習には、こういう簡易的なコンパイラでも十分である。(いっぽう、 Visual Studio だと、初期設定の勉強に時間が数十分ほどの掛かってしまい、なかなかC言語本体の勉強に入れない。)

その他、注意事項[編集]

コンパイラごとの個性[編集]

コンパイラごとに、文法が少し違っている場合もある。

そのため、初心者は、いくつかの無料コンパイラを併用するのが良いだろう。

自作したプログラムのライセンスについて[編集]

コンパイラには、そのコンパイラのソースコードが公開されているもの(GNU のコンパイラ)と、非公開のもの(例えばVisual Studio など)がある。

ソース非公開のコンパイラで開発したプログラムでも、自分の自作したプログラムのソースを公開するのは、一般的に自由である。

GNUの場合、GNU標準のライセンスが「GPL」といって、やや特殊なので、よく分からなければ、他のVisual Studio などGCC以外のコンパイラで制作するのが安全だろう。


脚注など[編集]

  1. ^ Windows XP, Vista, 7, 8.1, 10ではnotepad.exe
  2. ^ Windowsではコンパイラは付属していない模様。別途インストールが必要です。