JavaScript/Math/asin

Math.asin(x) は、引数 x の逆正弦（アークサイン）を返します。これは、x の値に対応する角度をラジアン単位で返します。

• 引数 x が NaN の場合、NaN を返します。
• 引数 x が 1 より大きいか -1 より小さい場合、NaN を返します。
• 引数 x が +0 の場合、+0 を返します。
• 引数 x が -0 の場合、-0 を返します。
• 引数 x が 1 の場合、π/2 を返します。
• 引数 x が -1 の場合、-π/2 を返します。

例

逆正弦を計算するプログラム

以下のプログラムは、ユーザーが入力した値の逆正弦を計算します。

const f = p => {
  for (;;) {
    a = prompt(`${p}は何ですか?`);
    if (!isNaN(a) && a >= -1 && a <= 1)
      return a;
    alert(`${p}に、入力ミスがあります。 "${a}"`);
  }
}

for (;;) {
  const x = f("値");
  const asin = Math.asin(x);
  if (!isNaN(asin)) {
    alert(`${x} の逆正弦は ${asin.toFixed(3)} ラジアンです。`);
    break;
  }
  alert("入力が大きすぎます。");
}

このプログラムでは、Math.asin を使用して値の逆正弦を計算しています。ユーザーが入力した値が NaN や Infinity の場合、適切に処理されます。

逆正弦関数のグラフを描画するプログラム

以下のプログラムは、逆正弦関数のグラフを描画します。

const canvas = document.createElement('canvas');
document.body.appendChild(canvas);
const ctx = canvas.getContext('2d');
canvas.width = 800;
canvas.height = 400;

const xScale = canvas.width / 2;
const yScale = canvas.height / Math.PI;

ctx.beginPath();
ctx.moveTo(0, canvas.height / 2);

for (let x = -1; x <= 1; x += 0.01) {
  const y = Math.asin(x);
  const canvasX = (x + 1) * xScale;
  const canvasY = canvas.height / 2 - y * yScale;
  ctx.lineTo(canvasX, canvasY);
}

ctx.strokeStyle = 'blue';
ctx.lineWidth = 2;
ctx.stroke();

このプログラムでは、Math.asin を使用して逆正弦関数のグラフを描画しています。xScale と yScale は、グラフのスケーリングを調整するための変数です。

注意点

• 引数の範囲: Math.asin の引数 x は、-1 から 1 の範囲でなければなりません。この範囲外の値を指定すると、NaN が返されます。
• 戻り値の範囲: Math.asin の戻り値は、-π/2 から π/2 の範囲です。
• 精度: 浮動小数点演算の特性上、Math.asin の結果には微小な誤差が含まれることがあります。

外部リンク

• ECMA-262::21.3.2.4 Math.asin ( x )