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'''生活と進路'''では、自己の生活と自己が歩む道をどのようにしていくべきなのかを考える一助として、学校と学習、職業と労働、資格と能力に視点を当てて解説する。
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<!-- 冒頭の本の趣旨から、気軽に斬新にバシバシ改訂ください。協力してくださる方を歓迎します! -->
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2005年5月10日 (火) 08:11時点における版

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生活と進路では、自己の生活と自己が歩む道をどのようにしていくべきなのかを考える一助として、学校と学習、職業と労働、資格と能力に視点を当てて解説する。

この本の対象は、小学生から広く成人までとする。

学校と学習

多くの人は、学校で学んだことを基盤にして、一生学び続けることによって生きていく。学ぶことは、子育てなどの家庭生活、労働などの職業生活に必要であり、さらには自己の趣味や近所付き合いまで必要である。このような特別に高度なことではなく、トランプのババ抜きをするときに、最後までジョーカを持っていると負けるというようなごく当たり前のことが分かるようになることが、学ぶことである。

学校は、学びの場であり、学校で学び続けることによって、人は基礎的な学習経験を積むことができる。したがって、学びの場である学校のシステムを知ることは、自分が学ぶ場所を確保するという意味を持っている。

学校制度の要点

学校は、大きく就学前教育、初等教育、中等教育、高等教育に分けられる。

就学前教育には幼稚園が、初等教育には小学校が、中等教育には中学校・高等学校・中等教育学校が、高等教育には、大学・短期大学・大学院・高等専門学校・専修学校の専門課程(専門学校)が該当する。一般的に人は、就学前教育→初等教育→中等教育→高等教育という順序で学習を進めていくが、相当の年齢に達するか十分な理解力を持っている人は、この順番以外で学習を進めることもある。

各学校と学べること

就学前教育

  • 幼稚園
幼稚園は、簡単にいえば遊ぶところである。遊びながら、経験を積んで学ぶという思想が根底にあるので、授業はない。幼稚園の先生は、小学校と同じ「教諭」(きょうゆ)という職であり、教育人である。
  • 保育園
一般に保育園と呼ばれているが、正式には保育所である。保育所は法的には学校ではなく、児童福祉施設であり、忙しい親に変わって子守をする施設として位置づけされている。ただし、保育所でも友達を作ることができるので、学ぶことは多い。保育所の先生は、「保育士」であり、福祉人である。
  • 盲学校の幼稚部、聾学校の幼稚部、養護学校の幼稚部
目が見えない、耳が聞こえない、そのほかの障害がある人に対して、幼稚園に準ずる教育を行う学校である。普通の幼稚園ではうまくサポートできないこともサポートしてもらえる。

初等教育

  • 小学校
小学校では、実際生活に必要なことを中心に学ぶことができる。このようなことを教えることは「初等普通教育」と呼ばれる。国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育の教科がある。このほかにも総合的な学習の時間、道徳の時間、クラブ活動や児童会活動(委員会活動を含む)もある。
  • 盲学校の小学部、聾学校の小学部、養護学校の小学部
目が見えない、耳が聞こえない、そのほかの障害がある人に対して、小学校に準ずる教育を行う学校である。普通の小学校ではうまくサポートできないこともサポートしてもらえる。

中等教育

中等教育においては、前期中等教育を終えた後に後期中等教育に進学する。ただし前期中等教育を終えなくても後期中等教育に進学できることもある。詳しくは、都道府県の教育委員会などに問い合わせると分かる。

【前期】

  • 中学校
小学校の内容をさらに発展させた内容を学び、社会の一員となって、自分自身を活かせるようになること学ぶ。このようなことを教えることは「中等普通教育」と呼ばれる。国語、社会、数学、理科、外国語(原則で英語)、音楽、美術、家庭、体育の教科がある。このほかにも総合的な学習の時間、道徳の時間、生徒会活動(委員会活動を含む)もある。
  • 盲学校の中学部、聾学校の中学部、養護学校の中学部
目が見えない、耳が聞こえない、そのほかの障害がある人に対して、中学校に準ずる教育を行う学校である。普通の中学校ではうまくサポートできないこともサポートしてもらえる。
  • 中等教育学校の前期課程
学べることは中学校とほぼ同一であり、前期課程を終えると原則的に、同一学校の後期課程にそのまま進級することができる。

【後期】

  • 高等学校
中学校の内容をさらに発展させ、職業や社会に必要な専門的なことを学ぶ高等教育の基礎となること(高等普通教育の内容)や、狭く深い内容(専門教育の内容)が学べる。大きくは、高等教育の基礎となる普通科と、職業や専門分野の基礎を学ぶ専門学科、普通科の内容と専門学科の内容を選択して合わせて学ぶ総合学科の三種類がある。これらの学科を選択することによって、学校で学べる内容が変わってくる。
また高等学校には、朝から夕方前まで授業を受ける全日制の課程、夜などの特別の時間や特別の時期に授業を受ける定時制の課程、読書やレポートなどを中心とする通信制の課程の三種類があり、自分の都合や好みによって選択して入学する。
  • 盲学校の高等部、聾学校の高等部、養護学校の高等部
目が見えない、耳が聞こえない、そのほかの障害がある人に対して、高等学校に準ずる教育を行う学校である。普通の高等学校ではうまくサポートできないこともサポートしてもらえる。
  • 中等教育学校の後期課程
学べることは高等学校とほぼ同一であり、同一学校の前期課程を終えた人が原則的に入学してくる。
  • 高等専門学校
5年制の学校で、卒業すると大学二年までを修了したのと同じレベルとされる。工業や商船(船に関係すること)が学べる学校が多い。
  • 専修学校の高等課程
一年制以上の学校で、何年制かは学校によって違う。いろいろな学校があるが、理容師や美容師などの職業人を育てる学校が多い。高等学校の通信制の課程と併修する学校もあり、このような専修学校では、3年間~4年間で高等学校の卒業も同時にめざす。
  • 各種学校
専修学校よりも設置基準が緩い学校で、学ぶ期間は3か月以上である。
  • 職業訓練施設
学校ではなく、厚生労働省などが所管している。就職した後に入るものや卒業後に就職することが決まっている施設などがある。学ぶことは、特定の職業についての一点に絞られている。一人前の職業人をめざす課程である。

高等教育

【教養水準】

  • 大学
基本的には学問をする場所である。卒業すると学士の学位が授与され、学問に少しは触れているということから、各種の国家資格の受験などで有利な取りはからいを受けることもできる。多くは4年制で、医学、獣医学、歯学、一部の薬学は6年制である。
学問といっても多種多様であり、文学から工学まで幅広く、自分が学びたい分野をさがすことから大学入学の準備は始まるといわれる。また、職業や実用のための「実学」も学問であり、伝統的にこれが学問だといわれているものに留まらないことも多い。
  • 短期大学
短期の大学であり、2年または3年の大学である。学ぶことは、短期で資格を得ることが可能な分野が多い。
  • 高等専門学校
(中等教育の節に記載あり)
  • 専修学校の専門課程
一年制以上の学校で、何年制かは学校によって違う。いろいろな学校があるが、デザインや事務から自動車整備や電気工事まで多様な分野の学科がある。二年以上学ぶ学校では、専門士の称号と大学への編入学の資格が付与されるところが多い。
  • 各種学校
専修学校よりも設置基準が緩い学校で、学ぶ期間は3か月以上である。
  • 大学校・短期大学校(職業訓練施設を含む)
学校ではなく、各省庁の研修期間や、特別な職業人を育てるための学校である。

【学術・専門職水準】

  • 大学院
学問を深く学んだり、高度な職業上の能力を身に着けるためにある。修士課程・博士前期課程、一貫制博士課程、博士後期課程、専門職学位課程などがある。このうち、専門職学位課程では、国家資格の取得に修了が求められていたり、修了すると国家試験の免除が受けられることがある。

各学校の入学資格

  • 幼稚園
満3歳から小学校の就学の始期に達するまでの人が入学できる。
  • 小学校
満6歳以上の人が入学できる。法律には規定はないが、12歳を過ぎると、年齢が上がるほど入学が難しくなるといわれている。
  • 中学校・中等教育学校の前期課程
義務教育期間(6歳から15歳まで)の人は、小学校などの課程を修了した人のみが入学できる。義務教育期を過ぎた人は、小学校などを修了していなくても入学できる。
  • 高等学校・中等教育学校の後期課程・専修学校の高等課程
原則として中学校の課程などを修了した人のみが入学できる。卒業していない人は、中学校を卒業した人と同等以上の学力があるか入学先の学校に検査してもらうか、文部科学省の行う中学校卒業程度認定試験に合格することで入学することができる。
  • 大学・短期大学
原則として高等学校の課程などを修了した人のみが入学できる。卒業していない人は、高等学校を卒業した人と同等以上の学力があるか入学先の学校に検査してもらうか、文部科学省の行う高等学校卒業程度認定試験に合格することで入学することができる。
  • 専修学校の専門課程
  • 大学院

職業と労働

資格と能力