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加筆。芸術科目の2年次以降や、理系私大の推薦入試における高校履修科目の条件など。
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* 進級基準が中学よりも厳しい。
* 進級基準が中学よりも厳しい。
中学では学校にキチンと通学していれば、余程の非行や余程の学業不振が無い限りは、普通に進級できます。ですが高校では成績が悪いと、けっこう留年をさせられる場合があります。
中学では学校にキチンと通学していれば、余程の非行や余程の学業不振が無い限りは、普通に進級できます。ですが高校では成績が悪いと、(進学校など学校によっては)けっこう留年をさせられる場合があります。
特に進学校や私立学校の場合には、進級基準が厳しい場合があるので、注意が必要です。
特に進学校や私立学校の場合には、進級基準が厳しい場合があるので、注意が必要です。




* 芸術科目の選択性。
* 芸術科目の選択性。
普通科高校での芸術科目は、音楽・美術・書道・工芸の中からどれか一つを選ぶ選択制になっています。年では芸術科目が必修になっていることが多いと思います。
普通科高校での芸術科目は、音楽・美術・書道・工芸の中からどれか一つを選ぶ選択制になっています。1では芸術科目が必修になっていることが多いと思います。
芸術科目を2つ以上履修することは出来ないのが一般です。高校によっては、2年次以降の芸術科目が履修できない場合もあります。なぜなら大学入試では、芸術系の大学を除き、多くの一般大学では芸術科目は入試科目でないのが一般だからです。たとえ2年生で履修できても、3年では履修できない場合もあります。あるいは2年生では芸術科目が履修できず、3年生で進路に応じて芸術科目は履修できるという場合などです。特に進学系の高校では、このような大学受験の実情のため、2年次以降は2年生・3年生とも芸術科目を履修できない傾向が強まるでしょう。
芸術科目を2つ以上履修することは出来ないのが一般です。
また、2年生以降の理系コース(多くの高校で文系または理系のコース分けがある)では、選択科目の対象が理系科目に当てられるため、芸術科目の2年以降の履修が時間的に難しくなります。




* 中学技術科に対応する高校科目が無い。
* 中学技術科に対応する高校科目が無い。
中学にあった技術・家庭科の技術分野は、高校では技術分野が消えて家庭分野のみの家庭科になっています。普通科高校では、職業教育は、ありません
中学にあった技術・家庭科の技術分野は、高校では技術分野が消えて家庭分野のみの家庭科になっています。普通科高校では、職業教育は、ありません


* 選択科目が多くなる。
* 選択科目が多くなる。
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***公民科:現代社会、倫理、政治経済
***公民科:現代社会、倫理、政治経済
***理科:化学基礎・物理基礎・生物基礎・地学基礎、物理・生物・化学・地学
***理科:化学基礎・物理基礎・生物基礎・地学基礎、物理・生物・化学・地学
***芸術科目:音楽、美術、書道、工芸


現代(2015年に記述)では、高校2年から、理科や社会科などで選択科目が多くなります。特に理科では選択科目が多く、たとえば「物理基礎」が選択科目に回ることもあります。文系コースなら2年では「地学基礎」や「生物基礎」を履修で、理系コースなら2年では「物理基礎」を履修、という具合にです。「物理基礎」・「物理」など物理系の科目は独学が難しく、生物や地学よりも物理は独学が困難なので、理系大学を志望する人は、地学よりも、なるべく物理系を優先的に履修して、物理・化学・生物の3分野を優先的に学ぶほうが良いでしょう。地学分野は、文系生徒がセンター試験対策のために暗記科目として学ぶというのが現状です。2年生レベルの物理を履修してない人が、高校3年で物理を挽回するのは、かなり困難であり、事実上は絶望的です。
特に高校3年からは、選択科目が多いのが普通で、高校3年で習うと思われる数学IIIや物理・生物・化学・地学などは、選択科目になっているのが一般的です。

特に高校3年からは、選択科目が多いのが普通であり、高校3年で習うと思われる数学IIIや物理・生物・化学・地学などは、選択科目になっているのが一般的です。3年の理系志望の生徒は、地学よりも、なるべく物理・化学・生物の3分野を優先的に学ぶほうが良いでしょう
先ほども言ったように、地学は文系生徒がセンター試験対策のために暗記科目として学ぶというのが現状です。


また、普通科高校の課程で扱われる全ての科目を、選択科目もふくめて全科目を履修するのは、授業時間の理由で不可能です。
また、普通科高校の課程で扱われる全ての科目を、選択科目もふくめて全科目を履修するのは、授業時間の理由で不可能です。


* 普通科では文系と理系に分かれる。
* 普通科では文系と理系に分かれる。 (※ 詳しくは後節「文理の選択」で)
選択科目が多くなることと関係していますが、普通科では一般的に3年の始めごろから国英社を中心に学ぶ文科系(以下、文系)、理数を中心に学ぶ理科系(以下、理系)にクラスが分けられる学校が一般的です。学校によっては2年に文理のコースが別れる学校もあります。
選択科目が多くなることと関係していますが、普通科では一般的に3年の始めから国英社を中心に学ぶ文科系(以下、文系)、理数を中心に学ぶ理科系(以下、理系)にクラスが分けられる学校が一般的です。学校によっては2年に文理のコースが別れる学校もあります。進路に理系大志望も考慮に入れてるなら、2年生でのコース分けなら、なるべく理系コースを選んだほうが良いでしょう。理系が文系に志望を変える(「文転」(ぶんてん)という)のは割りと容易ですが、しかし文系が理系に変えるのは、ほぼ無理だからです。


多くの高校では、3年生までに文理のコースが分かれます。
多くの高校では、3年生までに文理のコースが分かれます。
文理のコースが別れる学校の場合、文系コースと理系コースでは学ぶ内容が大きく変わるので、大まかな志望進路(理系志望か否か)は2年の終わりごろまでに決めておかなければなりません。
文理のコースが別れる学校の場合、文系コースと理系コースでは学ぶ内容が大きく変わるので、大まかな志望進路(理系志望か否か)は2年の終わりごろまでに決めておかなければなりません。


少数例ですが学校によっては分かれずに文系志望の生徒にも理系科目を教える文理共通の高校の場合もあります。特に普通科以外進学系の学(国際科・理数科などの名前になっていることがありま)では、文系・コース分けがないこと珍しくありません
少数例ですが学校によってはコースが分かれずに文系志望の生徒にも数学IIIなどの理系科目を教える文理両立の高校の場合もあります。たとえ文理両立の高校でも、3年生では選択科目が増えてきます。高校普通科の目を履修るのは、たとえ文理両立高校で、授業時間の制限のため、不可能です


また、文理両立とは別に、「国際科」(語学系の学科です)・「理数科」などの普通科以外の進学系の学科では、そもそも入学当初から文系・理系のコース分けがなくて、その学科のコースしか選べないことも珍しくありません。たとえば理数科では、そもそも理系コースしか選べず、全生徒が理系コースになり、文系コースは選べません。


私立大学の推薦受験では、受験生に特定の科目の履修を条件づける場合があります。たとえば、私立の理系学部を推薦受験する場合は、条件として数学III、および進学先学科に応じた新課程「物理」(旧課程「物理II」相当)・新課程「生物」・新課程「化学」などの科目の履修を条件づける場合もあります。なぜ科目制限するかというと、科目制限しないと文系科目だけで好成績を取って、理系科目が出来ないのに推薦入学してしまう受験生が出現してしまうからです。

なので、大学への推薦を考えてる中学生は、注意しましょう。特に理系学部への推薦を志望する場合は、高校での履修科目の制限が強いので、間違えて条件外の文系科目を履修しないように注意してください。

また、たとえ「普通科」高校であっても、高校によっては、どちらかというと文系教育に力を入れてる学校もあれば、どちらかというと理系に力を入れてる学校もあります。カリキュラムを見て、その高校がどちらかを判断しましょう。たとえば私大付属の高校などで、もし文系大学の付属高校なら、たとえ普通科であっても、やや文系よりの高校かもしれませんので、理系科目の時間はやや少ないかもしれません。
なので、もし文系寄りのカリキュラムの高校の生徒が、なるべく文理の履修を両立したいなら、やや理系寄りのコース・選択科目もしくは完全に理系寄りのコース・選択科目を選びましょう。その「理系寄り」が、他校での文理両立のコースでしょう。


* 学科によって教育内容が大きく変わる。
* 学科によって教育内容が大きく変わる。
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== 文理の選択 ==
== 文理の選択 ==
なお、英語科目は文系・理系ともに入試で要求されることが一般的なので、「英語が苦手だから理系」という選択は避けましょう。
なお、英語科目は文系・理系ともに大学入試で要求されることが一般的なので、「英語が苦手だから理系」という選択は避けましょう。


2年生の時点でのコース選択なら、とりあえず理系科目が得意な高校生なら、一般の大学志望なら、志望先学部に関わらず、とりあえず理系コースを選択しておけば、あまり問題は起こらないでしょう。2年生で文系コ-スを選択する必要のある人とは、私大文系の志望の場合です。「文系コース」とは、事実上は、私大文系コースです。ただし、日本では国立大学は難関なので、家庭の経済的な事情によっては、浪人できないなどの事情で私立文系コースを歩まざるを得ない場合もあります。ですが、大学の学費の工面がツライのだったら、そもそも商業高校や工業高校などの実業高校に進学すれば良かったのであり、高卒就職を目指せば良かったのです。
2年で文理コースが別れる学校の場合、3年になってから文系から理系に、理系から文系に変えることはできるでしょうが、非常に不利です。特に理系に変える「理転」は、ほぼ無理です。


国立大の志望とか、あるいは教育学部・経済学部などの数学や理科も必要とされやすい学部の志望なら、2年生・3年生での文理コース選択では、高校では場合によっては理系コースを選んだほうが良いかもしれません。
なぜなら、日本の大学の多くは文科系の私立大学なので、もし高校で文系コースを選択した場合、実質的には私立大文系コースである場合が多、理系科目の教育は文系コースでは文科省の定める最低基準以外は全く教育されないのが現実だからです。


また、芸術系大学・短大・専門学校の志望や、体育大志望などは、世間一般では文系コースとして扱われます。たとえば大学でスポーツ推薦などを受け入れてる学部も、社会学部や文学部・経済学部など、いわゆる文系とされる学部です。経済学部は、日本では文系の学部として扱われます。企業からの視点も、経済学部卒を文系の人間として扱います。また芸術系卒や体育大卒も、企業からの視点では、彼らを文系の人間として扱います。
理系コースの場合、3年になってからも新しいことを3年の2学期終わり頃までは授業で習いますが、文系の3年生の授業では復習中心で2年生終わり頃までに習った知識を用いた入試対策や過去問演習などの復習が増えてきます。また、文系では理系の生徒が学ぶ科目である数学IIIは履修することができず(特に進学校の理系では2年の終わりから数学IIIに入ることもある)、授業が行われる理科も1科目のみということが多く(理系では2科目が一般的)、3年になってから理転しようとしてもスタートラインから極めて大きな差ができてしまうのです。よって、文系コースから理系に「理転」すると、全く習ってないことが続出するので、ほぼ浪人が確定です。

2年で文理コースが別れる学校の場合、3年になってから文系から理系に、理系から文系に変えることはできるでしょうが、非常に不利です。特に理系に変える「理転」(りてん)は、ほぼ無理です。

なぜなら、日本の大学の多くは文科系の私立大学なので、もし高校で文系コースを選択した場合、実質的には私立大志望の文系コースである場合が多いので文系コースでは理系科目の教育は最低限しか行われず、文系コースでは文科省の定める最低基準以外の科目全く教育されないのが現実だからです。

理系コースの場合、3年になってからも新しいことを3年の2学期終わり頃までは授業で習いますが、文系の3年生の授業では復習中心で2年生終わり頃までに習った知識を用いた入試対策や過去問演習などの復習が増えてきます。また、文系では理系の生徒が学ぶ科目である数学IIIは履修することができず(特に進学校の理系では2年の終わりから数学IIIに入ることもある)、授業が行われる理科も1科目のみということが多く(理系では2科目が一般的)、3年になってから理転しようとしてもスタートラインから極めて大きな差ができてしまうのです。よって、文系コースから理系に「理転」すると、全く習ってないことが続出するので、大学受験対策が間に合わず、ほぼ浪人が確定です。


なお、そもそも大学進学には、別に高校で特定の科目を履修する必要は無いので、文系コースに通ってても理系大を受験することは出来ます。理系コースの出身で文系大を進学することも可能です。
なお、そもそも大学進学には、別に高校で特定の科目を履修する必要は無いので、文系コースに通ってても理系大を受験することは出来ます。理系コースの出身で文系大を進学することも可能です。


ですが、先ほども述べたように、文系コースから理系大に進学するのは、現実的には困難です。
ですが、先ほども述べたように、文系コースから理系大に進学するのは、現実的には困難です。

また、私立大などの推薦入試では、高校の履修科目に条件をつけて制限してる場合もあります。特に理系学部では、「数学IIIを履修」「新課程化学を履修」などのように条件をつける場合もありますので、注意してください。

なので、なるべく志望の進路にあったコースや科目を履修したほうが無難です。


== 高校の転校は条件がキビシイ ==
== 高校の転校は条件がキビシイ ==

2015年2月9日 (月) 00:54時点における版

小学校・中学校・高等学校の学習 > 高等学校の学習 > 高校生活ガイド
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※注意 編集者の主観的な処世術も、本ページには書かれているだろうと思われるので、このページは、せいぜい参考程度にして、このページをあまり信用しすぎないようにして頂きたい。

また、普通は、学校の入学時に新入生対象の説明などが行われるはずなので、それらを参考にしたほうが無難だろう。どうしても学校生活が上手く送れない場合には、このページよりも市販の専門書などを参考にしたほうが安全だろう。


中学との違い

  • 高校は義務教育では、ありません

高校教育は日本では義務教育でないため、高校側には、あなたに教育を受けさせるという「教育の義務」は、ありません。

  • 非行の処罰は、中学より重い。

高校が義務教育でないこともあり、また法律上の少年法や刑法の関係などから、高校生が非行や犯罪を行った場合、学校側から停学や退学の処分をされる可能性が、中学生と比べて、高まっています。なお、一般に、高校から先の大学や短大では、高校よりも更に悪質行為の処分が厳しくなります。

  • 進級基準が中学よりも厳しい。

中学では学校にキチンと通学していれば、余程の非行や余程の学業不振が無い限りは、普通に進級できます。ですが高校では成績が悪いと、(進学校など学校によっては)けっこう留年をさせられる場合があります。 特に進学校や私立学校の場合には、進級基準が厳しい場合があるので、注意が必要です。


  • 芸術科目の選択性。

普通科高校での芸術科目は、音楽・美術・書道・工芸の中からどれか一つを選ぶ選択制になっています。1年生では芸術科目が必修になっていることが多いと思います。 芸術科目を2つ以上履修することは出来ないのが一般です。高校によっては、2年次以降の芸術科目が履修できない場合もあります。なぜなら大学入試では、芸術系の大学を除き、多くの一般大学では芸術科目は入試科目でないのが一般だからです。たとえ2年生で履修できても、3年では履修できない場合もあります。あるいは2年生では芸術科目が履修できず、3年生で進路に応じて芸術科目は履修できるという場合などです。特に進学系の高校では、このような大学受験の実情のため、2年次以降は2年生・3年生とも芸術科目を履修できない傾向が強まるでしょう。 また、2年生以降の理系コース(多くの高校で文系または理系のコース分けがある)では、選択科目の対象が理系科目に当てられるため、芸術科目の2年以降の履修が時間的に難しくなります。


  • 中学技術科に対応する高校科目が無い。

中学にあった技術・家庭科の技術分野は、高校では技術分野が消えて家庭分野のみの家庭科になっています。普通科高校では、職業教育は、ありません。

  • 選択科目が多くなる。

学校にもよりますが、法律で定めれれている必修科目や学校が定めた必修科目はあるものの、それら必修以外の科目は選択科目になります。

    • 主な選択科目(2013年度以降)
      • 地歴科:世界史A・B、日本史A・B、地理A・B(世界史A・Bはどちらかを必ず履修しなければなりません)
      • 公民科:現代社会、倫理、政治経済
      • 理科:化学基礎・物理基礎・生物基礎・地学基礎、物理・生物・化学・地学
      • 芸術科目:音楽、美術、書道、工芸

現代(2015年に記述)では、高校2年から、理科や社会科などで選択科目が多くなります。特に理科では選択科目が多く、たとえば「物理基礎」が選択科目に回ることもあります。文系コースなら2年では「地学基礎」や「生物基礎」を履修で、理系コースなら2年では「物理基礎」を履修、という具合にです。「物理基礎」・「物理」など物理系の科目は独学が難しく、生物や地学よりも物理は独学が困難なので、理系大学を志望する人は、地学よりも、なるべく物理系を優先的に履修して、物理・化学・生物の3分野を優先的に学ぶほうが良いでしょう。地学分野は、文系生徒がセンター試験対策のために暗記科目として学ぶというのが現状です。2年生レベルの物理を履修してない人が、高校3年で物理を挽回するのは、かなり困難であり、事実上は絶望的です。

特に高校3年からは、選択科目が多いのが普通であり、高校3年で習うと思われる数学IIIや物理・生物・化学・地学などは、選択科目になっているのが一般的です。3年の理系志望の生徒は、地学よりも、なるべく物理・化学・生物の3分野を優先的に学ぶほうが良いでしょう。 先ほども言ったように、地学は文系生徒がセンター試験対策のために暗記科目として学ぶというのが現状です。

また、普通科高校の課程で扱われる全ての科目を、選択科目もふくめて全科目を履修するのは、授業時間の理由で不可能です。

  • 普通科では文系と理系に分かれる。 (※ 詳しくは後節「文理の選択」で)

選択科目が多くなることと関係していますが、普通科では一般的に3年の始めから国英社を中心に学ぶ文科系(以下、文系)、理数を中心に学ぶ理科系(以下、理系)にクラスが分けられる学校が一般的です。学校によっては2年に文理のコースが別れる学校もあります。進路に理系大志望も考慮に入れてるなら、2年生でのコース分けなら、なるべく理系コースを選んだほうが良いでしょう。理系が文系に志望を変える(「文転」(ぶんてん)という)のは割りと容易ですが、しかし文系が理系に変えるのは、ほぼ無理だからです。

多くの高校では、3年生までに文理のコースが分かれます。 文理のコースが別れる学校の場合、文系コースと理系コースでは学ぶ内容が大きく変わるので、大まかな志望進路(理系志望か否か)は2年の終わりごろまでに決めておかなければなりません。

少数例ですが学校によってはコースが分かれずに、文系志望の生徒にも数学IIIなどの理系科目を教える文理両立の高校の場合もあります。たとえ文理両立の高校でも、3年生では選択科目が増えてきます。高校普通科の全科目を履修するのは、たとえ文理両立の高校でも、授業時間の制限のため、不可能です。

また、文理両立とは別に、「国際科」(語学系の学科です)・「理数科」などの普通科以外の進学系の学科では、そもそも入学当初から文系・理系のコース分けがなくて、その学科のコースしか選べないことも珍しくありません。たとえば理数科では、そもそも理系コースしか選べず、全生徒が理系コースになり、文系コースは選べません。

私立大学の推薦受験では、受験生に特定の科目の履修を条件づける場合があります。たとえば、私立の理系学部を推薦受験する場合は、条件として数学III、および進学先学科に応じた新課程「物理」(旧課程「物理II」相当)・新課程「生物」・新課程「化学」などの科目の履修を条件づける場合もあります。なぜ科目制限するかというと、科目制限しないと文系科目だけで好成績を取って、理系科目が出来ないのに推薦入学してしまう受験生が出現してしまうからです。

なので、大学への推薦を考えてる中学生は、注意しましょう。特に理系学部への推薦を志望する場合は、高校での履修科目の制限が強いので、間違えて条件外の文系科目を履修しないように注意してください。

また、たとえ「普通科」高校であっても、高校によっては、どちらかというと文系教育に力を入れてる学校もあれば、どちらかというと理系に力を入れてる学校もあります。カリキュラムを見て、その高校がどちらかを判断しましょう。たとえば私大付属の高校などで、もし文系大学の付属高校なら、たとえ普通科であっても、やや文系よりの高校かもしれませんので、理系科目の時間はやや少ないかもしれません。 なので、もし文系寄りのカリキュラムの高校の生徒が、なるべく文理の履修を両立したいなら、やや理系寄りのコース・選択科目もしくは完全に理系寄りのコース・選択科目を選びましょう。その「理系寄り」が、他校での文理両立のコースでしょう。

  • 学科によって教育内容が大きく変わる。

高校では普通科のほかに商業科や工業科など、普通科以外の学科もあります。

学業をどうするか?

定期試験が難しくなる。

学校にもよりますが、中堅レベル以上の普通科高校の場合、高校の定期試験では、中学と比べて試験問題が難しくなるのが一般的です。教科書自体が中学と比べて内容が高度だし、また大学受験に対応するため、定期試験に難しい問題も出される場合があります。

このため、定期試験の試験対策をしないと、定期試験で赤点を取る可能性が高いです。また別の節でも説明してますが、高校では中学よりも進級基準が厳しいので、中学よりも留年しやすいので注意が必要です。

赤点について

定期試験の結果が基準点を下回ると赤点(不合格点)となります。学校によりますが、おおむね「固定された点数(30点など)未満」か「平均点の半分未満」だと赤点となります。赤点をとってしまった場合にはいくつかの処置がとられます。

  1. 補習参加の上、追試で一定点をとれば合格とする。
  2. 補習はないが、追試で一定点をとれば合格とする。
  3. 補習参加の上、課題を提出すれば合格とする。追試はない。
  4. 補習に参加すれば合格とする。追試はない。

救済措置が一切ないという場合もありますが、よほど普段の素行が悪くない限り、そうしたことは起こりません。

文理の選択

なお、英語科目は文系・理系ともに大学入試で要求されることが一般的なので、「英語が苦手だから理系」という選択は避けましょう。

2年生の時点でのコース選択なら、とりあえず理系科目が得意な高校生なら、一般の大学志望なら、志望先学部に関わらず、とりあえず理系コースを選択しておけば、あまり問題は起こらないでしょう。2年生で文系コ-スを選択する必要のある人とは、私大文系の志望の場合です。「文系コース」とは、事実上は、私大文系コースです。ただし、日本では国立大学は難関なので、家庭の経済的な事情によっては、浪人できないなどの事情で私立文系コースを歩まざるを得ない場合もあります。ですが、大学の学費の工面がツライのだったら、そもそも商業高校や工業高校などの実業高校に進学すれば良かったのであり、高卒就職を目指せば良かったのです。

国立大の志望とか、あるいは教育学部・経済学部などの数学や理科も必要とされやすい学部の志望なら、2年生・3年生での文理コース選択では、高校では場合によっては理系コースを選んだほうが良いかもしれません。

また、芸術系大学・短大・専門学校の志望や、体育大志望などは、世間一般では文系コースとして扱われます。たとえば大学でスポーツ推薦などを受け入れてる学部も、社会学部や文学部・経済学部など、いわゆる文系とされる学部です。経済学部は、日本では文系の学部として扱われます。企業からの視点も、経済学部卒を文系の人間として扱います。また芸術系卒や体育大卒も、企業からの視点では、彼らを文系の人間として扱います。

2年で文理コースが別れる学校の場合、3年になってから文系から理系に、理系から文系に変えることはできるでしょうが、非常に不利です。特に理系に変える「理転」(りてん)は、ほぼ無理です。

なぜなら、日本の大学の多くは文科系の私立大学なので、もし高校で文系コースを選択した場合、実質的には私立大志望の文系コースである場合が多いので、文系コースでは理系科目の教育は最低限しか行われず、文系コースでは文科省の定める最低基準以外の科目は、全く教育されないのが現実だからです。

理系コースの場合、3年になってからも新しいことを3年の2学期終わり頃までは授業で習いますが、文系の3年生の授業では復習中心で2年生終わり頃までに習った知識を用いた入試対策や過去問演習などの復習が増えてきます。また、文系では理系の生徒が学ぶ科目である数学IIIは履修することができず(特に進学校の理系では2年の終わりから数学IIIに入ることもある)、授業が行われる理科も1科目のみということが多く(理系では2科目が一般的)、3年になってから理転しようとしてもスタートラインから極めて大きな差ができてしまうのです。よって、文系コースから理系に「理転」すると、全く習ってないことが続出するので、大学受験対策が間に合わず、ほぼ浪人が確定です。

なお、そもそも大学進学には、別に高校で特定の科目を履修する必要は無いので、文系コースに通ってても理系大を受験することは出来ます。理系コースの出身で文系大を進学することも可能です。

ですが、先ほども述べたように、文系コースから理系大に進学するのは、現実的には困難です。

また、私立大などの推薦入試では、高校の履修科目に条件をつけて制限してる場合もあります。特に理系学部では、「数学IIIを履修」「新課程化学を履修」などのように条件をつける場合もありますので、注意してください。

なので、なるべく志望の進路にあったコースや科目を履修したほうが無難です。

高校の転校は条件がキビシイ

高校の転校は、親の仕事の転勤などによる引越しなどの正当な理由がないかぎり、転校できないのが一般です。 受け入れ先として、転校生を受け入れてくれる高校が無いと、転校できません。中学卒業までの義務教育での転校とは、高校は事情がちがうので、注意してください。

そのため、たとえ転校理由が正当な理由でも、「この高校に転校したい。」というような転校先の細かい指定は普通は出来ません。

私立高校などへの転入・編入では、編入試験(へんにゅう しけん)などに合格しないと、編入学が出来ない場合もあります。また編入の定員も、中退者などの欠員を補充するための数名程度と、とても少ないです。私立学校によっては、そもそも編入者を一般からは募集しない場合もあります。年度によっては欠員が無い場合や、たとえ欠員があっても一般からの編入者を募集してない場合もあります。

一般の入学試験とは違い、高校の編入試験では、試験で高得点を取ったからといって、必ずしも編入を認めるとは限りません。もし「転校の理由が正当な理由で無い」と受験先の高校側が思えば、編入を認めない場合もありえます。

高校の転校の場合、学科の異なる学校への在学中の転校は(たとえば 普通科→工業高校 などは)、法的には可能ですが、学業面でかなり負担が大きいです。

たとえ他の学科への転学科が認められたとしても、単位数の関係で、卒業するのに年月が1年ほど多くかかるハメになります。転校というより、事実上の再入学でしょう。

職業高校への転校は、やむを得ない場合にのみ、たとえば経済的な事情で大学進学が出来ないなどの理由で、普通科高校から職業高校に転校したい場合にのみ、職業高校への編入を検討するべきです。

職業高校への編入には、在学中の編入のほかにも、普通科高校を卒業してから職業高校に編入するという方法もあります。(ただし地域によって制度が違う場合があるので、地元の教育委員会などに確認してください。)


部活や委員会活動をどうするか?

  • 部活での文書管理などのノウハウについては、こちらを参考にしてください。 リンク:高等学校部活動

大学入試と委員会活動・生徒会活動の兼ね合い

多くの大学の一般入試では、大学入試には部活の実績や委員会活動・生徒会活動などの活動実績は、要求されておらず、一般入試では部活などの活動実績があっても試験に加点されないのが普通です。 大学の一般入試は高校入試と違い、内申書は重視されないのが一般です。

このため、大学進学したい場合は、進学先の希望によっては、受験勉強に時間を多く当てるため、部活などの時間を減らさざるを得ない必要があります。

部活や委員会活動に精を出すのは一般的には前向きで良いことだと思われますが、大学の一般入試には、あまりそれらの活動実績が要求されていない、という現状を知っておいて下さい。

たとえ、あなたが、高校での部活の部長だろうが、委員会の委員長だろうが、クラス委員だろうが、生徒会長だろうが、大学の一般入試では、ほとんど考慮されません。

推薦入試やAO入試を行っている大学では部活などの実績が考慮される場合がありますが、基本的に、多くの高校生は一般入試で大学進学することになります。

以上のように、大学入試では部活や委員会などが考慮されないこともあり、高校生ごろから、受験以外の学校での課外活動をする人は減っていく傾向があります。このため、委員会活動などが、あまり周囲の生徒の興味・関心を集めなくなりる場合があります。

中学ではクラス委員などというと尊敬される場合が多いかもしれませんが、高校では学校によってはクラス委員活動とかにあまり関心を待たず、クラス内にいるクラス委員も、あまり尊敬されない場合があります。

周囲が大学受験を目指し、委員会活動・生徒会活動などに関心を持たないという空気の中で、一人だけ委員会活動に精を出すというのは、学校のことを大切に思っていて立派なことかもしれませんが、周囲の無関心に負けない強い精神力を要します。なので、委員会活動・生徒会活動などに精を出そうとする人は、覚悟しておいて下さい。


職業高校への編入を検討している場合

大学進学は、工業高校や商業高校などの職業高校(今では専門高校と言う。)の卒業生でも、法的には大学受験が可能です。 ですが、現実的には受験対策などの普通科との差で、職業高校からの大学進学は困難です。

特に職業高校への進学にコダワリが無ければ、普通科高校を卒業したほうが大学進学をしやすいです。

また、商業高校に進学した場合、理系大学に進学するのは、現実的に理系科目の学力面から無理です。(大学受験だけなら、商業高校卒から理系大受験も、法的には可能です。)

工業高校で習う機械工学などの専門教育は、工業大学の入試にすら出ません。農業高校や水産高校の専門科目も同様に、大学入試には出ません。

また、専門科目以外の教育は、職業高校ではあまり行いません。工業高校ですら、数学や物理の時間は少ないです。農業高校でも、生物学や化学の時間は少ないです。

工業高校では、少しは初歩の強度計算や電子工学なども、初歩にかぎり教えますが、しかし工業高校での教育の多くは工具の使い方などの職業訓練です。工業高校は、スパナやドライバーなどの工具の使い方や、はんだごての使い方、はたまた旋盤などの工作機械の使い方、そういった技能を練習する学校です。

農業高校では、少しは農学的なことや最近ではバイオテクノロジーの初歩も教えますが、しかし、農業高校での教育の多くは職業訓練です。バイオテクノロジーの初歩なら、普通科の生物の参考書にも紹介されてますので、べつにバイオを教わるために、わざわざ農業高校に進学する必要はありません。

高卒で就職する場合は、多くの企業は普通科卒よりも職業高校卒を雇いたがるという現実があります。家庭の経済事情で、大学への進学が難しい家庭はこの事に注意してください。

また、職業高校は生活指導などが意外と厳しいです。

職業高校というと「落ちこぼれの不良が集まる底辺校」という感じのイメージが世間ではありますが(特に工業高校など)、実際は就職指導を含めて生活指導が厳しめに行われるので、あまりにも素行の悪すぎる不良・非行生徒だと中退をせざるを得ない場合もあります。 (とは言え、さすがに普通科の難関高校など、優等生の集まる難関と比べたら、不良っぽい生徒は多いかもしれないが・・・)

専門科目でも、実習のレポートなどが膨大な量だったりと、けっこうスケジュールが厳しいです。

「レポート」と言っても、けっして小学生・中学生のレポートのような数枚のレポートを学期に1回・2回ではなく、職業高校の実習レポートでは10数枚〜20枚くらいの枚数のレポート提出を数週間おきぐらいに要求されます。しかもレポートの質が低ければ、書き直しを命じられることもあります。企業に就職した後の報告書の書き方の教育なども含めた教育なので、それだけレポート課題が厳しいのです。