「初等数学」の版間の差分

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
M Reverted edit of 219.48.102.35, changed back to last version by Gmeleos
103 行 103 行
ちなみに、複素数と呼ばれる数の範囲では、n次方程式は一般にn個の解を持つことが知られている。(厳密に言えば、少し言葉足らずだが)
ちなみに、複素数と呼ばれる数の範囲では、n次方程式は一般にn個の解を持つことが知られている。(厳密に言えば、少し言葉足らずだが)


====2元1次方程式====
2元1次方程式とは、未知数が2つで、その次数が1であるような方程式である。<br>
例:3x+2y=5,5x+3y=9<math>,{ 3a+4b \over 5}+{ 7a-5b \over 11}=13</math><br>
三つ目の例も複雑だが、よく見ると、文字は2つで(aとb)次数も1なので、2元1次方程式である。<br>
たとえば、ひとつ目の3x+2y=5を満たすxとyの値を考える。<br>
すぐに見つかるのは、x=1とy=1である。しかし、この方程式を満たすのはx=1とy=1だけではない。<br>
他にも、x=5とy=-5の時も確かに方程式を満たす。また、x=0とy=<math>{5 \over 2}</math>なども方程式を満たす。<br>
実を言うと、この方程式を満たすxとyの値は無数に存在する。<br>
なので、もうひとつ、例の方程式を追加し、それを満たすxとyの値を調べてみる。<br>
<math>\left\{ \begin{matrix} 3x+2y=5 \\ 5x+3y=9 \end{matrix}\right.</math>を同時に満たすようなxとyの値はx=3とy=-2である。<br>
この例から予想できるように、未知数が2つの2元1次方程式がひとつだけ与えられた場合、それの解は無数に存在するが、2つの2元1次方程式が2つ与えられた時、解はただひとつに定まる(一部例外もある)。<br>
また、一般に未知数がn個の方程式がn個与えられた時は、解はただ1つに定まる(一部例外もあるが)。<br>
2つ以上の方程式がセットになったようなものを'''連立方程式'''という。<br>
では、どのように連立方程式をどのように解くか説明しよう。<br>


=====代入法=====
'''代入法'''とは、代入により解く方程式である。<br>
説明よりも具体的に見てみよう。<br>
連立方程式<math>\left\{ \begin{matrix} 3x-y=5 \\ 5x+3y=-1 \end{matrix}\right.</math>を解くことを考える。<br>
一つ目の式を移項してx=(yの式)もしくは、y=(xの式)の形に直す。(この形以外の変形もある)<br>
この場合はy=(xの式)の形に直して、y=3x-5になる。<br>
これをもうひとつの式に代入する。代入とは、いわばあるものを同じほかのもので置き換えることである。<br>
この場合はy=3x-5よりもちろんyと3x-5は等しいので置き換えることができる。このような操作が代入である。<br>
もうひとつの式である、5x+3y=-1のyを3x-5で置き換えると、<br>
5x+3(3x-5)=-1<br>
となる。このとき、括弧をつけるのを忘れないようにする。<メモ:その理由>
後は、上の1元1次方程式を解き、x=1を得る。これをどちらかの方程式に代入する。<br>
つまり、2式のどちらかのxをそれと等しい1で置き換える。<br>
すると、3-y=5と5+3y=-1の式を得る。(実際はどちらか一方だけでいいが、確認の意味で2式ともに代入する事もある。)
どちらの1元1次方程式を解いてもy=-2を得る。<br>
よって答えは、x=1とy=-2である。実際に2式とも等式が成り立つことを確認して欲しい。<br>


=====加減法=====
<math>\left\{ \begin{matrix} 3x+y=5 \\ 5x+3y=7 \end{matrix}\right.</math><br>
次は、'''加減法'''という連立方程式の解き方を説明する。<br>
加減法とは、与えられた2式の加減を行って、一次方程式に帰着させることによって解く。<br>
実際に上の方程式を解いてみる。一つ目の3x+y=5を①、2つめの5x+3y=7を②とすると、<br>
①の式を3倍して、②の式を引くと・・・<br>
まず、3x+y=5の両辺に3を掛けて、<br>
9x+3y=15<br>
ここから、②の式を引く<br>
(9x+3y)-(5x+3y)=15-7<br>
4x=8<br>
x=2<br>
これを元のどちらかの式のxに代入して、yの値を求める。<br>
6+y=5と10+3y=7を得る。どちらの方程式を解いても、y=-1を得る。<br>
よってこの方程式の答えはx=2とy=-1である。<br>

=====2元1次方程式について=====
まず答えの書き方について説明する。<br>
たとえば、答えがx=1とy=-2のとき、次のように書く。<br>
*<math>\left\{ \begin{matrix} x=1 \\ y=-2 \end{matrix}\right.</math>
*<math>(x,y)=(2,-1)</math>
*<math>x=2,y=-1</math>
このうちどの書き方でもよい。


次は、代入法と加減法で答えが一致することを確認する。<br>
連立2元1次方程式を一般的に表すと、次のようになる。<br>
<math>\left\{ \begin{matrix} ax+by=c \\ dx+ey=f \end{matrix}\right.</math>(a,b,c,d,e,fは定数)<br>
この方程式を実際に代入法と加減法で解いてみる。あまり詳しい説明はしない。また、どちらの解き方も上の式を①、下の式を②とする。<br>
'''代入法で解いた時'''<br>
①⇔<math>x=-{b \over a}y+{c \over a}</math><br>
これを②に代入して、<br>
<math>-{bd \over a}y+{cd \over a}+ey=f</math>⇔<math>{ae-bd \over a}y={af-cd \over a}</math>⇔<math>y={af-cd \over ae-bd}</math><br>
<math>y={af-cd \over ae-bd}</math>を①に代入して、<br>
<math>ax+b{af-cd \over ae-bd}=c</math>⇔<math>ax={(ace-bcd)-(abf-bcd) \over ae-bd}={ace-abf \over ae-bd}</math>⇔<math>x={ce-bf \over ae-bd}</math><br>
したがって、<math>\left\{ \begin{matrix} x={ce-bf \over ae-bd} \\ y={af-cd \over ae-bd} \end{matrix}\right.</math><br>
'''加減法でといた時'''<br>
①⇔<math>adx+bdy=cd</math>…③<br>
②⇔<math>adx+aey=af</math>…④<br>
③-④より<math>(bd-ae)y=cd-af</math>⇔<math>y={cd-af \over bd-ae}</math><br>
また、①⇔<math>aex+bey=ce</math>…⑤<br>
②⇔<math>bdx+bey=bf</math>…⑥<br>
⑤-⑥より<math>(ae-bd)x=ce-bf</math>⇔<math>x={ce-bf \over ae-bd}</math><br>
したがって、<math>\left\{ \begin{matrix} x={ce-bf \over ae-bd} \\ y={cd-af \over bd-ae} \end{matrix}\right.</math><br>
yの値が代入法の時と少し違うようにも見えるが、どちらかの分母分子に-1をかけると2つは一致する。つまり、どちらのyの値も等しいことが分かる。
<br>


====n元1次方程式====
====n元1次方程式====

2005年11月18日 (金) 14:30時点における版

基礎数学

算数と数学の一番の違いは、数学は文字を使い、より一般的に物事を考えると言うことである。
更に数学では証明というものが最も重要視される。
また、算数では正の数しか扱わなかったが、数学では数の世界をもっともっと拡張する。
では、これらの算数と数学の橋渡しになるような部分を説明したい。

正負の数と文字

数学では、数を一般的に表すときに文字を使う。
<メモ:絶対値の説明を入れる> <メモ:単項式、多項式、右辺、左辺などの用語説明> <メモ:方程式の文章題を解けるような理論>

初等代数学

この初等代数学は日本の新学習指導要領の中一内容(正負の数、文字式、一次方程式の基本)程度のことは説明無しで使うことがある。これは、体系的に数学を説明することを重んじている為である。
ここで説明し切れなかった部分は、基礎数学のところでで説明したいと考えている。

方程式と数の体系

方程式と数の体系の関係

歴史的には、数は自然数から生まれた。これはものを数える時にごく普通に使用する数であるから、納得できると思う。
その後の数の発達は方程式を解くことから生まれたと言っても過言では無い。
たとえば、  のような方程式を解こうと思えば、自然数の世界では解が存在しない。 しかし、有理数と言う数(分数のこと)を導入すれば、 と言う解が存在する。
さらに、 と言うような方程式は正の有理数の範囲では解を持たない。 しかし、負の数という考え方を導入すれば、この方程式は と言う解を持つ。
一次方程式の範囲(係数は有理数とする)では、正負の有理数の範囲で必ず解を持つ。しかし、二次方程式以上になると有理数では解を持たないものが存在する。そのことについては後々説明するつもりである。

方程式とは?

一次方程式の説明に入る前に、そもそも方程式とは何かについて考えてみよう。
方程式とは、二つの式が等式で結ばれている時に、その等式を満たすような文字(主になど)の値を求めることである。
ここでよく考えると、単に等式と言っても3つの使い方がある。方程式恒等式定義式の3つである。それぞれの例を見ていこう。

  • 方程式

方程式とはある数を入れた時にのみ等式が成り立つ、すなわち、左辺と右辺の値が等しくなるような等式のことである。
方程式において、等式を満たすような文字の値を見つけることを方程式を解くと言う。
例: と言う式はの時にのみこの等式が成り立ち、その他の数を代入してもこの等式は成り立たない。

  • 恒等式

恒等式とは文字にどんな値を代入しても、成り立つ等式のことである。
例: と言う式はにどんな数を代入しても成り立つ。(もちろん、左右の同士、同士は同じ数を代入する。)

  • 定義式

定義式とは、ある文字をどのような数にするかと言うようなものである。
例: のような式である。この式はが5であると言うことを示している。


また、方程式の種類に関する用語を説明しておく。
n次方程式・・・n次方程式とは最高次数がn次の方程式を言う。つまり、最高でn個の文字が掛け合わされている方程式のことを言う。
例: は1次方程式である。 は3次方程式である。
n元方程式・・・方程式の中にn種類の文字が使われているような方程式である。
例:3x+2y=5 は2元方程式である。 は3元方程式である。
また、方程式のなかで、値を求めたい数のことを未知数と言う。

等式の性質

等式の性質には次のようなものがある。
a=b のとき次のことが成り立つ。(cは定数)

  1. , つまり、右辺と左辺を入れ替えても等式は成り立つ。
  2. ,  つまり、等式の両辺から同じものを足しても、引いても等式は成り立つ。
  3. ac=bc (ただしc≠0) つまり、等式の両辺から同じものを掛けても、割っても等式は成り立つ。

これによって、与えられた等式をより簡単にすることが出来る。
たとえば a+b=C のような式は、両辺からbを引くことによって (a+b)-b=c-b ⇔ a=c-b と言うように変形することが出来る。(注意:⇔はこれの左側のことが成り立てば、右に書かれていることも成り立つ。右側のことが成り立てば、左に書かれていることも成り立つ。と言う意味である。)
この操作を良く見ると、左辺に足されていたbが右辺から引かれている。また、逆の操作をすれば、左辺から引かれていたbが右辺に足されている。
このように、足されているもの、または引かれているもの(すなわち、単項式)の符号を逆にして、反対側に移動するような操作を移項と言う。
移項は方程式を解く上でもっとも重要な考え方である。

1元1次方程式

1元1次方程式とは文字がひとつ、その文字の次数も1であるようなもっとも単純な方程式である。この方程式を解くことが、すべての方程式を解くことの基礎となる。
例:  
2つ目の例は複雑だが、よく見ると文字は1つ(a)しか使われておらず、次数も1であるので、1元1次方程式である。
また、1元1次方程式の性質として、整理すると ax+b=0 の形に整理できる。
この形に整理できれば、移項して両辺をaで割り、  となる。これがこの方程式の解である。
すなわち一次方程式を解くことは、元の方程式を ax+b=0 の形に変形することに帰着される。
具体的な例で、方程式の解き方を学んでみよう。
例1:  -5を移項
     両辺を3で割る
   
例2:  括弧をはずす
     同類項をまとめる
     両辺に-1を掛ける
   
例3:  両辺に12を掛けて、分母を払う
     括弧をはずす
     同類項をまとめる
     -25を移項する
     両辺を14で割る
   
これらが基本的な方程式の解き方である。これよりも難しい方程式は計算が煩雑なだけか、分母に未知数が来るなどの多少特殊な方程式かのどちらかである。
方程式の場合は、得られた答えを実際にxに当てはめてみることで検算ができる。

特殊な1元1次方程式

では、計算が煩雑なものではなく、特殊な難しさを持った1元1次方程式を紹介しよう。
まずは、分母に未知数が来るタイプである。
例1:  両辺にxをかける
     左辺を計算し、右辺と左辺を入れ替える
   
分母に未知数がきているものは扱いにくいことが多いので、両辺に適当な数(文字)を掛け、分母から未知数を払う。
<メモ:絶対値を含む方程式>


これで1元1次方程式の解説を終了する。
これから、より難しい方程式を学んでいくわけだが、難しい方程式には次の2種類がある。

  •  未知数が増える。
  •  次数が高くなる。(次数は高い、低いであらわす。)

未知数がどれだけ増えても、一定のとき方に従っていけば、計算が煩雑になるだけで、本質的な難しさはあまりない。(多元1次方程式の場合)
一方、次数は1増えるごとに、難易度が格段に上がっていく。たとえば、4次方程式までは解の公式が存在するが、5次以上の方程式になると公式は存在しない。
ちなみに、複素数と呼ばれる数の範囲では、n次方程式は一般にn個の解を持つことが知られている。(厳密に言えば、少し言葉足らずだが)

2元1次方程式

2元1次方程式とは、未知数が2つで、その次数が1であるような方程式である。
例:3x+2y=5,5x+3y=9
三つ目の例も複雑だが、よく見ると、文字は2つで(aとb)次数も1なので、2元1次方程式である。
たとえば、ひとつ目の3x+2y=5を満たすxとyの値を考える。
すぐに見つかるのは、x=1とy=1である。しかし、この方程式を満たすのはx=1とy=1だけではない。
他にも、x=5とy=-5の時も確かに方程式を満たす。また、x=0とy=なども方程式を満たす。
実を言うと、この方程式を満たすxとyの値は無数に存在する。
なので、もうひとつ、例の方程式を追加し、それを満たすxとyの値を調べてみる。
を同時に満たすようなxとyの値はx=3とy=-2である。
この例から予想できるように、未知数が2つの2元1次方程式がひとつだけ与えられた場合、それの解は無数に存在するが、2つの2元1次方程式が2つ与えられた時、解はただひとつに定まる(一部例外もある)。
また、一般に未知数がn個の方程式がn個与えられた時は、解はただ1つに定まる(一部例外もあるが)。
2つ以上の方程式がセットになったようなものを連立方程式という。
では、どのように連立方程式をどのように解くか説明しよう。

代入法

代入法とは、代入により解く方程式である。
説明よりも具体的に見てみよう。
連立方程式を解くことを考える。
一つ目の式を移項してx=(yの式)もしくは、y=(xの式)の形に直す。(この形以外の変形もある)
この場合はy=(xの式)の形に直して、y=3x-5になる。
これをもうひとつの式に代入する。代入とは、いわばあるものを同じほかのもので置き換えることである。
この場合はy=3x-5よりもちろんyと3x-5は等しいので置き換えることができる。このような操作が代入である。
もうひとつの式である、5x+3y=-1のyを3x-5で置き換えると、
5x+3(3x-5)=-1
となる。このとき、括弧をつけるのを忘れないようにする。<メモ:その理由> 後は、上の1元1次方程式を解き、x=1を得る。これをどちらかの方程式に代入する。
つまり、2式のどちらかのxをそれと等しい1で置き換える。
すると、3-y=5と5+3y=-1の式を得る。(実際はどちらか一方だけでいいが、確認の意味で2式ともに代入する事もある。) どちらの1元1次方程式を解いてもy=-2を得る。
よって答えは、x=1とy=-2である。実際に2式とも等式が成り立つことを確認して欲しい。


加減法


次は、加減法という連立方程式の解き方を説明する。
加減法とは、与えられた2式の加減を行って、一次方程式に帰着させることによって解く。
実際に上の方程式を解いてみる。一つ目の3x+y=5を①、2つめの5x+3y=7を②とすると、
①の式を3倍して、②の式を引くと・・・
まず、3x+y=5の両辺に3を掛けて、
9x+3y=15
ここから、②の式を引く
(9x+3y)-(5x+3y)=15-7
4x=8
x=2
これを元のどちらかの式のxに代入して、yの値を求める。
6+y=5と10+3y=7を得る。どちらの方程式を解いても、y=-1を得る。
よってこの方程式の答えはx=2とy=-1である。

2元1次方程式について

まず答えの書き方について説明する。
たとえば、答えがx=1とy=-2のとき、次のように書く。

このうちどの書き方でもよい。


次は、代入法と加減法で答えが一致することを確認する。
連立2元1次方程式を一般的に表すと、次のようになる。
(a,b,c,d,e,fは定数)
この方程式を実際に代入法と加減法で解いてみる。あまり詳しい説明はしない。また、どちらの解き方も上の式を①、下の式を②とする。
代入法で解いた時
①⇔
これを②に代入して、

を①に代入して、

したがって、
加減法でといた時
①⇔…③
②⇔…④
③-④より
また、①⇔…⑤
②⇔…⑥
⑤-⑥より
したがって、
yの値が代入法の時と少し違うようにも見えるが、どちらかの分母分子に-1をかけると2つは一致する。つまり、どちらのyの値も等しいことが分かる。

n元1次方程式

n元1次方程式とは、未知数がn個ある1時の方程式のことである。
基本的にn元1次方程式はn種類の式があれば解は一意に定まる。
たとえば3元1次連立方程式は次のようになり、解は一意に定まる。

これの解は(x,y,z)=(-1,2,1)のみである。
3つの式があれば解はただひとつに定まるが、どれか1つの式だけや2つの式では解は無数に存在する。

このような方程式の解き方を簡単に説明しよう。基本的には連立2元1次方程式と同じような方法(代入法、加減法)を繰り返し、未知数を1つずつ減らしていく。そうして、1元1次方程式に帰着して解く。

n元1次方程式と行列

<メモ:後ほど執筆>

2次方程式

方程式で、もっとも次数が高い項が2次の方程式を2次方程式と言う。
たかが次数が1つ増えただけと思うかもしれないが、それだけで方程式の難易度(≒面白さ)が大幅に上がる。
実際にいろいろな2次方程式を見てみよう


例1 
この2次方程式を解くことを考える。2乗して4になる数をxに代入するとこの等式を満たすので、それが解になる。
そのような数を探すとすぐに2は思いつくと思う。しかし、よく考えると-2も解になる。
よってこの方程式の解はx=±2となる。

これをよくよく考えてみよう。普通の1次方程式は解は1つだけだったが、2次方程式は解が2つある。
しかし、いつでも解が2つとは限らない。1つの時や、1つもないときがある。解をどの範囲で考えるかによって変わってくる。
たとえば、の解は、例1と同様に考えるとx=±0となりそうだが、+0も-0も同じものなので、まとめて解はx=0のみとなる。
さらに、などは、分数の世界では解を持たない。しかし、これらに対しても解を持つようにする為に、新たな数を作り出す。

では、2乗すると2になるような数を考えてみよう。
何もそのような数を考えるような手段を持ち合わせていないので、しらみつぶしに調べてみよう。
まずは整数から、
1は二乗すると1となり、2よりも小さい
2は二乗すると4となり、2よりも大きい
よってこの数は1と2の間にある。
1.~と言うような数をまずは0.1単位で見てみる
1.1は二乗すると1.21となり、2よりも小さい
1.2は二乗すると1.44となり、2よりも小さい
1.3は二乗すると1.69となり、2よりも小さい
1.4は二乗すると1.96となり、2よりも小さい
1.5は二乗すると2.25となり、2よりも大きい
よって、この数は1.4と1.5の間にある。
1.4~となるような数を0.01単位で見てみる・・・・・
これを繰り返すと求める数は1.41421356・・・となる。
この数では、数は何の規則性もなしに並んでいる。なので、このような数をまともに扱うのは面倒である。
そこで、このような数を√2と書くことに決める。
この数は分数で表すことはできず、小数で表したとき、循環することなく無限に続く。

方程式と不等式

初等幾何学

平面幾何

空間幾何

初等解析学

座標平面

図形と式

関数

確率論

微分積分

集合と論理