OsiriX オンライン解説文書/OsiriX入門 DICOM画像を読み込む

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OsiriX にDICOM 画像を読み込むには2つの方法があります:

  1. ネットワーク経由で:
  2. 記録メディアから:

ネットワーク経由でOsiriX にDICOM 画像を読み込む[編集]

PACS からDICOM の "store" 機能を利用して画像を送信するか、あるいはOsiriX のDICOM query-retrieve 機能を利用して "受信" できます。

OsiriX をpassive DICOM Listner として利用する[編集]

PACS 環境が構築されていれば、OsiriX にDICOM 画像を読み込む最も簡単な方法は、OsiriX を "DICOM Listener" として機能させることです。この状況では、DICOM 画像はPACS ワークステーションからOsiriX の動作しているMac コンピュータに送信されます。つまり、DICOM 画像を受動的に受信するということです。

最初にOsiriX 及びPACS ワークステーションの設定をしなければいけません: OsiriX の "Preferences" ウインドウ にAETitle およびPort 番号を割り当てます。次に "親愛なる" PACS 管理者にPACS の設定をしてもらいましょう。この時、OsiriX は必ず動作していないといけません。 -- DICOM Listener は、OsiriX が起動していないと動作しません。


"DICOM Listener" を設定する "Preference" ウインドウ

複数のユ−ザを設定する:

OsiriX ワークステーションに、ファーストユーザスイッチを使ってログインできるような複数ユーザを登録している場合、各ユーザそれぞれに異なるAETitle およびPort 番号を割り当てるべきです。

OsiriX をQuery-Retrieve PACS ワークステーションとして利用[編集]

(バージョン 1.7.1 の OsiriX は、他のワークステーションからのクエリに対応していません。)

OsiriX はワークステーションや CT, MRI 装置のような DICOM 機器とクエリが可能です。他の機器に OsiriX への送信設定がされていなくても、クエリは可能です。クエリを設定するには、環境設定 (Preferences...) 項目から場所 (Locations) を選択して、相手側の AETitle、Port番号、ホスト名 (IP アドレス) を追加します。次に Query/Retrieve(あるいはツールバーの Query アイコン) を選択します。表示されるウインドウで接続したい場所を選択、必要があれば接続状態を検証します。検索欄に検索したい氏名 (あるいは氏名の一部) を入力、リターンキーを押します。クエリ欄にはいくつかのオプションからなるプルダウンメニューがあります。

リトリーブを実行する場合には、相手機器に OsiriX への送信設定が必要となります。OsiriX 側の AETitle、Port番号、ホスト名 (IP アドレス) を PACS 装置 (相手機器) 側に設定して下さい。

記録メディアからOsiriX にDICOM 画像を読み込む[編集]

ハードディスクにDICOM ファイルがあったり、またはDICOM CD-ROM があれば、 "Local database" ウインドウの "Import" ボタンをクリックします。次にファイルを含んでいるファイルやフォルダを選択します。複数ファイルやフォルダは、 ‘shift’ キーを押したままでクリックしながら選択します。また、デスクトップからファイルを "Local database" ウインドウ内へ、直接 "ドラッグ・アンド・ドロップ" することもできます。


特記 Vitrea ワークステーションから画像を読み込む[編集]

ViTAL Images 社のVitrea ワークステーションは、CD/DVD メディアにDICOMDIR 記録がされない点で、DICOM standard に準拠していません。このような画像デ−タを読み込むには:

  1. OsiriX の環境設定を変更: メニュー項目から ‘OsiriX’ - ‘環境設定...’ - ‘CD/DVD’ を開きます。
  2. 下のスクリーンショットの様に、"Load only files described in the DICOMDIR file" から "Load all DICOM files available on the CD/DVD ( this doesn't rely on the DICOMDIR file)" にラジオボタンのチェックを切り替えます。
  3. また、Vitrea ソフトウエアは最新版にアップグレードする必要があります。 以前、Vitrea はマッキントッシュでは読み込めないGEARWORKD CD Driver が使用されていました。



Vitrea CD や DVD から画像を読み込む場合の環境設定にあるCD/DVD項目

Mac 非対応のCD をOsiriX で開くには[編集]

CD の記録方式には、記録ファイルをMac で読み出せないものが存在します。そのようなメディア内ファイルは、OsiriX で直接開く事は不可能です。ただし、 OsiriX Discussion Group において、いくつかの解決法が紹介されています。:

  • Virtual PC
  1. Virtual PC を起動。
  2. PC と同様にCD が利用可能となる。
  3. Virtual PC の環境からMac のフォルダに直接コピーする。
  4. コピーしたデータをOsirix で利用。
  • フラッシュメモリ (iPod Shuffleでも)
  1. USB ポートのあるPC でCD を認識させる。
  2. PC にフラッシュメモリを接続。
  3. フラッシュメモリにCD データをコピーする。
  4. そのフラッシュメモリをMac に接続。
  5. OsiriX でフラッシュメモリ内のデータを利用。
  • 認識されないCD メディアを取り出す
  1. 挿入したCD メディアがファインダやデスクトップに表示されない場合 :
  2. CD メディアを取り出すには、F12 キーを押します。
  3. それでも取り出せない場合には、Mac を再起動して、起動中にマウス左ボタンを押したままでいます。
  • PC でMac と親和性の高い CD を作成する
  1. CD に焼く場合、最も互換性の高い オプションを選択する。
  2. Drive Letter Access (DLA) ソフトウエアやドラッグ & ドロップによる作成をおこなわない。
  3. シングルセッションで焼く。
  4. ディスクをクローズする。
  5. CD-R を使用し、CD-RW の使用は避ける。

DICOM 画像のヘッダ情報を表示・編集するには[編集]

メインウインドウのデータベースから、ヘッダ情報を調べたいデータを選択します。 2D-3D ビューア アイコンをクリックして画像シリーズを開きます。開いたウインドウのツールバーをカスタマイズすれば、 Meta-Data ボタンを追加できます。

ボタンを追加するには : メニューバーの フォーマット あるいは マウス右ボタンクリックで表示される コンテクストメニュー から、 ツールバーをカスタマイズ... を選択します。表示されるウインドウから Meta-Data アイコンをドラッグして、ツールバー内にドロップします。

完了 ボタンをクリックしてウインドウを閉じます。

はい、出来上がり。 Meta-Data ボタンをクリックすれば、ヘッダ情報が表示されて、テキストやXML 形式に書き出せます。



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