中学校数学 1年生-数量/一次方程式

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一次方程式とは[編集]

一次方程式を学習するにあたり、まず次のような問題を考えてみる。

例題
みかん40個を300gの箱に入れると、合計の重さが4.1kgだった。
みかん1個の重さは何gか?
解説

まず、方程式を学習する上で重要な点をひとつおさらいしておこう。

わからない数の表し方
わからない数はいろいろな文字に置き換えて表す。

現時点でみかんの重さはわからない。

そこでみかんの重さを、xとおく。合計が4.1kgなので、次の式が成り立つ。

40x + 300 = 4100(単位が統一されていないのでgになおす)

xはこれから求めようとする数なので、まだわかっていない数を表す。

上の式のように、まだわかっていない数(未知数)を表す文字を含む等式を方程式(ほうていしき、英:equation イクエイション)という。

またこの式は、1次の項と定数の項で成り立っているので、1次式ということになる。

数ある方程式の中でも1次式でできたものを、一次方程式(いちじほうていしき、英:lenear equation リニア・エクエイション, あるいは first-degree polynomial equation )という。

1次方程式の一般的な式は、

ax + b = 0(aは0以外の数)

もしくは、

ax = b

である。

また、小学校で習った「虫食い算」「□を使った計算」なども一次方程式と同様のものでもある。

等式の性質[編集]

方程式を解く前に、等式の性質について習得しておこう。

まず、以下の式が成り立つとする。ここでxyは「どんな数でもよいからとりあえず何らかの数」を表す。

x=y

このとき、"="で結ばれた式を等式(とうしき、英:equality)といい、その両側にある部分を、それぞれという。 特に、"="の左側を左辺(さへん、英:left side、left-hand side、略して LHS)といい、右側を右辺(うへん、英:right side、right-hand side、略して RHS)という。

理解しておくべき等式の性質は以下の4つである。

等式の性質
1. 等式の両方の辺(両辺)に同じ数を加えても、等式は成り立つ。
2. 等式の両辺から同じ数を引いても、等式は成り立つ。
3. 等式の両辺に同じ数を掛けても、等式は成り立つ。
4. 等式の両辺を同じ数で割っても、等式は成り立つ(割る数が0の場合を除く)。

実際にxyに何らかの値を代入して、定数を四則演算してみよう。

xに6を代入する。
x=yなので、yも6になる。
そして両辺に2を四則させると、
x+a = y+a
6 + 2 = 6 + 2 = 8
x-a = y-a
6 - 2 = 6 - 2 = 4
ax = ay
6 × 2 = 6 × 2 = 12
\begin{matrix} \frac{x}{a} \end{matrix} = \begin{matrix} \frac{y}{a} \end{matrix}
\begin{matrix} \frac{6}{2} \end{matrix} = \begin{matrix} \frac{6}{2} \end{matrix} = 3

等式の性質は、xaが7であれ243であれ-44であれどんな数であれ通用する。 ただし、分母の時のa=0は通用しない。

一次方程式の解き方[編集]

等式の性質を利用する[編集]

例題の一次方程式に戻ってみよう。

求めるのはxなので、x=Aの形にする必要がある。

先ほどの式は、

40x + 300 = 4100

等式の性質の1つに、両辺に同じ数を四則しても等式は成り立つというものがあった。

そこで、左辺にある300を取るため、両辺から300を引く。すると、

40x + 300 - 300 = 4100 - 300
40x = 3800

となる。

そしてさらに等式の性質を利用して、両辺をxの係数40で割る。

\begin{matrix} \frac{40x}{40} = \frac{3800}{40} \end{matrix}
x = 95

これにより、みかん1個の重さは95gということが分かった。 この95を、この方程式の(かい、英:solution ソリューション)といい、解を求めることを、方程式を解く(とく、英:solve ソルブ)という。

これが正しいことを証明するために、検算もしてみよう。 検算は、元の式の未知数(ここではx)に解を代入して、計算結果が左辺と右辺で一致すればよい。

(左辺)40 × 95 + 300 = 4100
(右辺)4100

(左辺) = (右辺)なので、95は正しい解である。

移項[編集]

先ほどの方程式では、

40x + 300 = 4100 … ①
40x + 300 - 300 = 4100 - 300
40x = 4100 - 300 … ②

と式を変形した。

①と②の式を比べると、左辺にあった+300が、-300となって右辺に移ったと見ることができる。

この、等式の片方の辺にある項を、符号を変えてもう片方の辺に移すことを移項(いこう)という。

最も簡単な例として、方程式x - 23 = 0 を解いてみよう。

移項を利用すると、

x - 23 = 0
x = 23

となる。

一次方程式の利用[編集]

一次方程式にかかわらず、方程式を利用する時は、方程式を解くことよりも、方程式を組み立てたり、正しい答えを導き出す作業のほうが重要になる。 特に文章題では、解を書くだけでは不十分なことがあるので、与えられている問題に対してどのような回答が望ましいかをじっくり考えなければならない。

例題
Aさんは、600m離れた駅に向かって、徒歩で自宅を出た。
家を出た12分後に、Bさんが自転車でAさんの家を出た。
Aさんの歩く速さを50m/分、Bさんの自転車の速さを200m/分とすると、BさんはAさんが駅に着くまでにAさんに合流できるか。

要素が複雑に絡み合っているが、表や図に表すと分かりやすくなる。 今回は、BさんがAさんの家を出た時刻からx分後にAさんに追いつくとしてまとめてみる。

数量の関係
Aさん Bさん
速さ(m/分) 50 200
追いつくまでの時間(分) 12+x x
追いつくまでの道のり(m) 50(12+x) 200x

BさんがAさんに追いつくということは、

(Aさんが歩いた道のり) = (Bさんが走った道のり)

ということになる。 この方程式を解くと、

50(12+x) = 200x
600 + 50x = 200x
150x = 600
x = 4

つまり、4分後に追いつくということになる。 Bさんは200m/分で移動しているので、

200 × 4 = 800

より、Bさんが出発してから4分経った時点で800m移動していることになる。 しかし、Aさんの家から駅までは600mなので、既にAさんは駅に到着しており、それまでにはBさんはAさんに追いつけない。

A.追いつけない

このように、方程式の解が問題の答えでないこともある。

一次方程式の解の公式[編集]

一次方程式を整理すると次のような形になる。

ax + b = c

定数項であるbを移項すると、次のようになる。

ax = c-b

この状態から、両辺をaで割ると、xについての式に直すことができる。

x = \begin{matrix} \frac{c-b}{a} \end{matrix}

これが一次方程式の解の公式である。・

比と比例式[編集]

比の値[編集]

a\ :\ b に対し、aをbで割った値 \frac{a}{b} を、 a\ :\ b比の値という。

例えば、 9\ :\ 15 の比の値は、\frac{9}{15} = \frac{3}{5} である。

比例式[編集]

a\ :\ bと比c\ :\ dの比の値が等しいとき、a\ :\ b = c\ :\ dと書く。このような、2つの比の比の値が等しいことを示す等式を比例式という。

a\ :\ b = c\ :\ dであるということを表す別の表し方を考えてみよう。

両辺の比の値は等しいから

\frac{a}{b} = \frac{c}{d}

両辺にbdをかけると

\frac{a}{b} \times bd = \frac{c}{d} \times bd

すなわち

ad = bc

よって、次のことが成り立つ。

a\ :\ b = c\ :\ d ならば ad = bc


例題
縦と横の長さの比が3\ :\ 4の長方形がある。縦の長さが18cmのとき、横の長さは何cmか。

横の長さをx cmとすると、

3\ :\ 4 = 18\ :\ x

が成り立つ。上の性質を使うと、

3 \times x = 18 \times 4
3x = 72
x = 24

となり、答えは24cmとなる。