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高校化学 鉛

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

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鉛

Pb は青白色のやわらかい金属である。鉛とその化合物は有毒である。

鉛は、両性元素であり、硝酸、強塩基の水溶液と反応して溶ける。しかし、塩酸と希薄硫酸には、鉛の表面に難溶性の皮膜(塩化鉛 PbCl2 や、硫酸鉛 PbSO4 の皮膜は、水に難溶)が発生するため、溶けない。

ただし、塩酸と希硫酸には溶けない。また、アンモニア水のような弱塩基にも溶けない。


酸化鉛PbOは黄色く、古くは、黄色の顔料として用いられた。


鉛は放射線の遮蔽材や鉛蓄電池に使われている。


鉛の化合物は水に溶けにくいものが多いが、硝酸鉛 や酢酸鉛 は水によく溶ける。

イオン

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鉛(II)イオン()は様々な沈殿を作る。アンモニア水や少量の水酸化ナトリウム水溶液を加えると、水酸化鉛(II)の白色沈殿を生じる。

ただし、水酸化ナトリウム水溶液を過剰に加えると、テトラヒドロキソ鉛(II)酸イオンを生じて溶ける。

鉛(II)イオン水溶液に塩酸を加えると、塩化鉛(II)の白色沈殿を生じる。

これを加熱すると、鉛(II)イオンを生じて溶ける。

鉛(II)イオン水溶液に希硫酸を加えると、硫酸鉛(II)の白色沈殿を生じる。

鉛(II)イオン水溶液に硫化水素を加えると、硫化鉛(II)の黒色沈殿を生じる。

鉛(II)イオン水溶液にクロム酸カリウム水溶液を加えると、クロム酸鉛(II)の黄色沈殿を生じる。

鉛(II)イオン水溶液にヨウ化カリウム水溶液を加えると、ヨウ化鉛(II)の黄色沈殿を生じる。