対流圏

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対流圏[編集]

対流圏とは地上から約 11km までの層のことです。

対流圏では、上昇気流や下降気流といった対流が盛んに起こることで雲が発生し、降雨のきっかけとなります。

地表の大気(窒素 酸素 二酸化炭素)は太陽からのエネルギーを直接受け取ることができないので、エネルギーを吸収した地表面から対流によってエネルギーを受け取ります。

そのため、対流圏の気温減率(気温が減少する割合)は 1kmあたり6.5 ℃です。

ポイント[編集]

対流圏において対流が起こらないと仮定したとき 気温減率は6.5℃よりも大きくなります。

対流圏界面[編集]

対流圏の”天井”は先ほどおよそ11kmと記述しましたが その高さは季節・緯度などによって変わります。

11kmより上空数キロには気温が変わらない層があり、 それを対流圏界面といいます。

対流圏界面は”天井”の役割を果たしており、 上昇流もそこでせき止められます。 そのため、雲は対流圏の中でしか発生しません

対流圏界面の高さは 同一緯度では夏に高くなり、冬に低くなります。 また同じ季節だと赤道上では高くなり、極地では低くなります。

これは大気(空気)が暖まると体積が大きくなり、 冷たくなると小さくなる性質があるからです。

また対流圏界面の高さは 高気圧上空では高く、低気圧上空では低くなります。