数値解析

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ここでは、数値解析について解説する。

数値解析とは[編集]

「方程式を解く」ということは、古くから数学において取り扱われてきた重要なトピックスである。しかし、代数的に簡単に解くことのできる方程式は実はそれほど多くない。例えば、次のような見た目は単純な方程式すら、少し見ただけでは解がわからないだろう。

x=\cos x

x^6+2x^5+3x^4+4x^3+5x^2+6x-7=0

だが、代数的な方法で解くことはできなくても、まだ完全にアプローチの方法が絶たれたわけではない。例えば、先ほどのx^6+2x^5+3x^4+4x^3+5x^2+6x-7=0は、左辺に0を代入すると-7、1を代入すると14だから、中間値の定理からその間に少なくとも1つ解があることはわかる。この調子でさらに計算を繰り返せば、解の近似値をある程度の精度で求めることはそれほど難しくなさそうだ。

しかしここで注意すべきことは、人間の計算能力は有限だということである。この調子で計算を続ければいくらでも精度を上げることはできそうだが、いつまで経っても近似は近似なので、数学的に正確な解に到達するよりも寿命が来るほうが先である。コンピュータを利用すると計算能力は格段に上がるが、有限であることに変わりはない。そこで、計算の方法を洗練すると同時に、どのような方法を使うとどの程度誤差が出るのかを研究することが重要になってくる。誤差が出るのが避けられなくても、どの程度の誤差なのかがある程度わかっていれば実用上は問題ないこともあるからだ。

数値解析とは、端的に言えばこのような学問である。もちろん、長い歴史のある学問なので、ここで挙げたような原始的な例よりもずっと洗練された方法が考え出されている。ここでは、そのような方法についてひとつずつ学んでいこう。