野球

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ゲームの目的[編集]

野球は二つのチームが対戦する競技。両者が交互に攻撃を9回ずつ行い、攻撃中に得た点数の合計点が多い方が勝者となる。9回ずつの攻撃で点数が等しい場合は、延長戦を行う、引き分けとするなどルール体系によって対応が分かれる。

一方のチームが攻撃している間、他方のチームは得点を阻止すべく守備を行う。攻撃と守備の一巡はイニングと呼ばれ、硬式野球では、1ゲームは9イニングからなる(1ゲームにおけるイニング数はルール体系によって異なる。1ゲーム7イニングの場合もある)。

野球場の概要[編集]

ある一点から正方形(公式規定では一辺が27.431m。以後括弧の中の数値は全て公式規定)を描き、それぞれの角に目印となるを置く。中の一点は本塁(ホームベース)と呼び、以下反時計回り順に一塁(ファースト)・二塁(セカンド)・三塁(サード)と呼ぶ。本塁から二塁への線分上の真ん中付近(本塁から18.44mの位置)に板を置く。これは投手板(ピッチャーズプレート)と呼ばれる。本塁は五角形をしており、投手板は長方形、他は正方形である。これらは原則として白色である。

本塁と一塁とを結ぶ直線と本塁と三塁を結ぶ直線との二塁側の間をフェアゾーンと呼び、それ以外をファウルゾーンと呼ぶ。本塁と一塁・三塁を結ぶ直線をファウルラインと呼ぶ。なお、ファウルライン上の部分はフェアゾーンとなる。

試合[編集]

試合開始までの準備[編集]

9人以上の2チームに分かれ、先攻・後攻を決定する。先攻・後攻の決定方法は、ルール体系などにより異なる。両チームはあらかじめ9人の攻撃時の打順と、守備時の守備位置を決定しておく。投手の代わりに打つ指名打者(DH)ルールを使用する場合には、あわせて指名打者とその打順も決定しておく。

守備位置[編集]

守備の際の所定の位置は、およそ次の図および解説に示すとおりである。

  • 投手(ピッチャー) プレートの上に立つ。
  • 捕手(キャッチャー) 本塁の少し後ろに位置する。
  • 一塁手(ファースト) 一塁の付近に立つ。
  • 二塁手(セカンド) 二塁から一塁に少し寄った所に立つ。
  • 三塁手(サード) 三塁の付近に立つ。
  • 遊撃手(ショートストップ) 二塁から三塁に少し寄った所に立つ。
  • 左翼手(レフト) 遊撃手の後方に立つ。
  • 中堅手(センター) 二塁の後方に立つ。
  • 右翼手(ライト) 二塁手の後方に立つ。

ただしこれらの位置は投手と捕手以外は状況により常に移動する。また投手と捕手以外は投手の投球前にフェアゾーン内であれば、打者の邪魔をしない限りどこにいても良い。

投手対打者[編集]

  • 投手はマウンドから、18.44メートル先にいる捕手に向かってボールを投げる(投球という)。
  • 打者はバッターボックスの中からそのボールをバットを使って打つ(バッティング)。ただし、実際にボールを打つかどうかは、打者の判断に任される。
  • 打者が打たなかった(打てなかった)場合は、球審によりストライクまたはボールが宣告される。
    • 次の条件に当たるものをストライクという。
      • 打者がバットを振ったがボールがバットに当たらなかった場合(空振りという)。
      • 投手の投げたボールがホームベースの上で、かつ、打者の膝より上、胸よりも下の高さ(ストライクゾーン)を通過した場合。打者が振らずにストライクになった場合を見逃しという。
      • 打者のバットにボールが当たったものの、かすった程度や多少投球のコースが変化した程度である場合で、かつ、捕手がそれを地面につかない状態で捕球した場合。
    • ストライクの条件のいずれにも当てはまらない投球をボールという。
  • 同じ打席でストライクが3回に達することを三振といい、打者はアウトになる。ただし、一塁に走者がいないときかアウトカウントが2つのときに、捕手が投球を正規に捕球できなかった場合には、打者は直ちにアウトとはならず、走者として一塁に向けて走ることができる。この場合、守備側は打者走者にボールをタッチするか、打者走者が一塁に達する前に一塁に送球しなければアウトは成立しない(日本ではこれを振り逃げという)。
  • 同じ打席でボールが4回に達することを四球(フォアボール)という。打者はアウトにされることなく一塁に進むことができる。
  • 投球が打者に当たった場合を死球(デッドボール)という。打者はアウトにされることなく一塁に進むことができる。ただし、投球がストライクゾーンを通過した場合や、打者が空振りした場合はストライクである。
  • 打者がボールを打った場合は、次節に示すルールに基づく。
  • 打者がアウトになるか、走者として一塁に達したら、次の打者の打順となる。
  • 以上を攻撃側のアウトが3つに達するまで行い、アウトが3つになったら攻守を交代する。

打者が打った場合のルール[編集]

フェアゾーン内のフェンスの向こう側や川など、これ以上球を選手が追っていけない所に打者が打ったボール(打球)が出た場合

バウンドせずに球が出た場合はホームラン(本塁打)となり、打者は4つの進塁をする権利(すなわち本塁まで進塁する権利)を得る。バウンドした後に出た場合はエンタイトルツーベースとなり、打者は2つの進塁をする権利を得る。

打球がグラウンドに一度もバウンド(着地)せずに守備側の選手(野手)が捕球した場合

捕った場所がフェアゾーン・ファウルゾーンであるかを問わず、その時点で打者はアウトとなる。このとき高く上がったものをフライ、水平に飛んだものをライナーという。

上記以外の場合

打球の飛んだ方向などにより、審判員によって打球がファウルボールフェアボールの判定がなされ、その判定により下記のようになる(ファウルボールおよびフェアボールの詳しいルールは、上記のリンク先を参照されたい)。

  • 打球がファウルボールになった場合
走者などを元の状態に戻し、投球をやり直す。このとき打者にストライクが1つ追加される(ただしすでに2つストライクがある場合は数えない)。
  • 打球がフェアボールになった場合
打者は走者として一塁へ進まなければならない。この間に、下の走者の節で説明するフォースアウトの状態になると、打者はアウトとなる。途中で障害物(審判、フェンス、塁など)に球が当たった場合はその真下の地点でバウンドしたとみなされる。アウトにされることなく一塁に到達すれば、打者は一塁の上で安全に待機することが出来る。また、アウトになる危険を冒して更に二塁、三塁、本塁への進塁を試みることも出来る。

野手の失策野手選択によらずに一塁に達した場合を、安打という。

走者[編集]

打者が四球・死球や安打などで出塁した場合は走者となる。走者は一塁・二塁・三塁・本塁の順番に進み、本塁まで進塁した時は攻撃側に1点が加算される。走者は常に進塁を試みることが出来るが、走者が塁に体の一部を触れさせていない状態で守備側の選手が持つ球(あるいは球を持ったグローブ)に触れられる(タッチ)とアウトになる。野手からのタッチを避けるために塁と塁とを結ぶラインから3フィート(91センチ)以上離れた場合もアウトになる。また、走者は自分の前を走る走者を追い越してはならず、これに反してもアウトとなる。

四球・死球などで打者が一つ以上の塁を進塁する権利を得た場合、その進塁する塁上にいた走者は順次打者と同じだけ進塁する権利を得る。更にその走者が進塁する塁上にいた走者も同じだけ進塁する権利を得る。これに該当しない走者は進塁できない。すべての塁に走者がいる(満塁)状態で四球・死球となった場合、三塁走者が本塁に進塁する権利を得るため、1点が加えられることになる。これは押し出しと呼ばれる。なおホームランやエンタイトルツーベースの場合は、塁上にいるすべての走者に打者と同じ数だけ進塁する権利が与えられる。

一塁走者がいる場合に打者が球を打ち、一塁に走ってきた時には一塁走者は二塁への進塁を試みなければならない。このとき二塁にも走者があれば二塁走者も三塁へ、さらに三塁にも走者があれば三塁走者も本塁へ、それぞれ進塁を試みなければならない。このように、必ず走者が進塁しなければならない状態のことをフォースプレイという。フォースプレイのとき、打者を含めた走者が次のベースに触れるまでの間に

  1. 守備側によって選手が持った球(もしくは球を持ったグローブ)にタッチされる
  2. 球を持った選手が、走者が進まなければならない次のベースに、球(もしくは球を持ったグローブ)あるいは体の一部を触れさせる(ベースタッチする)

とアウトになる。フォースプレイの状態で上記のアウトになることをフォースアウト(封殺)という。ある走者がフォースアウトとなったとき、その走者より前を走る走者はフォースの状態からとかれるので、フォースアウトとなることはない(例えばベースに球を触れられても、それだけではアウトにならない)。

また、フライやライナーを捕球されてアウトとなった場合、捕球後に走者はその打者が打つ直前にいた塁に触れ直さなければならない。触れ直す前に守備側にタッチされた場合、またはボールを持った野手がその塁に触れた場合、走者はそこでアウトとなる。触れ直した後であれば、アウトになる危険を冒して進塁を試みることができる(これをタッチアップという)。

攻守交替[編集]

アウトが3つになったら攻守交替をする。

試合終了[編集]

先攻側の攻撃を表、後攻側の攻撃を裏と言い、これを1セットとしてあらかじめ決めておいた回数(一般的には9回)繰り返し、終わった時点で得点の多いほうが勝者となる。

  • 最終回の表が終了した時点で後攻側の得点が先攻側を上回っている場合、最終回の裏を行うことなく試合終了となる。
  • 最終回の表が終了した時点で、先攻側の得点が後攻側を上回っているか、または先攻側・後攻側の得点が等しい場合は最終回の裏を行う。最終回の裏の後攻側の攻撃で、後攻側の得点が先攻側を上回った場合、その時点で直ちに試合終了となる。これをサヨナラゲームという。先攻側の立場で言えば「サヨナラ負け」、後攻側の立場では「サヨナラ勝ち」、安打によって入った得点による場合は「サヨナラ安打」などというように使う。
  • 最終回の裏が終了した時点で先攻側・後攻側の得点が等しい場合は延長戦を行い、勝負を決定する。ただし、延長戦をどこまで行うかは各リーグにより異なる。規定回数(もしくは規定試合時間)まで行ってもなお得点が等しい場合は引き分けとなる。
  • 降雨・天災・日没などで試合続行が困難になった場合、最終回まで達していなくてもコールドゲームが宣告され試合終了となることがある。コールドゲームは、各リーグのルール・試合進行状況などで試合として有効か無効かが決定される。
  • 途中に怪我などでチームの人数が9人以下となった場合は棄権負けとなる。

選手交代[編集]

選手の交代は、一旦審判にタイムを要請した後に任意の選手交代をする事が出来る。控え選手と交代させる場合、交代させられた選手は二度とその試合に参加できない。普通は交代できる控え選手の上限をあらかじめ決めておく。また公式戦では交代要員の数はルールに決められており、あらかじめ登録しておかなければならない。交代要員無しで行ってもかまわない。

打者が交代する場合は代打(ピンチヒッター)と呼ばれ、走者が交代する時は代走(ピンチランナー)投手が交代する時はリリーフと呼ばれる。アマチュアでは少ないが、プロやセミプロなどでは投手には役割分担が為されている。この理由には投手の体力の点が大きいが、投手の投げる球に打者の目が慣れる事で打たれやすくなる事から、細かく投手を交代する事でアウトを取ろうと言う理由もある。それぞれの役割ごとに先発(スターター)、中継ぎ(セットアッパー)、抑え(ストッパー、クローザー)と呼ばれる。先発は最初から6、7回程までを投げ、その後に中継ぎが1、2回を投げ、最後の1回を抑えが投げる。この数字は固定したものではなく、先発が最後まで投げ切る(完投)事もあるし、中継ぎを使わない場合もある。

野球競技の実際[編集]

Wikipedia版:野球の記事説明やリンク先に詳細な説明がされています。