中学校数学 3年生-数量/2乗に比例する関数

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中学校では4種類の関数を学習します。1年生のときに学習した「比例」「反比例」、2年生で学習した「1次関数」、そして、これから学ぶ「2乗に比例する関数」です。2乗に比例する関数はさまざまなところに見られます。例えば、理科の実験でグラフを書くときには、比例や反比例のほかに、この2乗に比例する関数のグラフが良く出ます。また、衛星放送などを見るために必要なパラボラアンテナも、この2乗に比例する関数が応用されています。この章では、そんな2乗に比例する関数について学んでいきましょう。

2乗に比例する関数の式[編集]

yxの関数で、yxの関係が、

(aは定数)

という式で表すことができるとき、 yxの2乗に比例するといいます。

グラフ[編集]

Y=(0.5)x^2.svg

のグラフは, a>0 の場合、右図のようになります。

a>0の場合、xの正負にかかわらず、yは常に正の値をとっています。

また、y軸に対し左右対称であることも分かります。
そして座標平面において、1次関数が直線、反比例関数が双曲線を描くのに対し、
2乗に比例する関数の形は、放物線(ほうぶつせん)と呼ばれる。

なぜなら、a<0 の場合ののグラフの形が、物体が飛んでいく軌道にそっくりだからである。

Y=-0.5x^2 on coordinate grid.svg
性質

放物線は係数の値により形が変わります。2乗に比例する関数(は定数)で考えてみましょう。

のとき、

の値が1、2、3…と増加すると、の値は1、4、9…と増加します。


さて、関数 では、定数の符号が入れ替わると、グラフは軸に対して反転します。


右のグラフを見ればわかるように、2乗に比例する関数には、最大の値 または 最小の値 がある。

たとえば、a>0 の場合、 は、yは0よりかは小さくならない。つまり、a>0の関数 では 0がyの最小の値である。

同様に、 a<0 の場合、 は、yは0よりかは大きくならない。つまり、a<0の関数 では 0がyの最小の値である。

ただし、この性質(2乗に比例する関数には、最大の値 または 最小の値 があること)を証明するのは難しいので、中学生のうちは、証明せずに、性質として使っていい。(※ 高校2年で微分(びぶん)という単元を習うと、証明できるようになる。)



※ 編集中[編集]

(ⅰ) 同式でのとき、

の値が1、2、3…と増加すると、の値は2、8、18…と増加します。

つまり定数が増加するとき、2乗に比例する関数のグラフは横に幅広くなります。


(ⅱ)また、のとき、

の値が1、2、3…と増加すると、の値は−1、−4、−9…と増加します。


定数がプラスのグラフを、関数は上に凸である、凸型である、山型であるなどといい、

逆に定数がマイナスのグラフを関数は上に凸である、凹型である、谷型であるなどといいます。


2乗に比例する関数の性質[編集]

の変化の割合(xが1ずつ動くとき)

関数について、 xyの動き方を対応表で見てみましょう。

x 0 1 2 3 4 5 6 7
y 0 1 4 9 16 25 36 49
xが1増加するときのyの増加量 1 3 5 7 9 11 13

対応表を見ると、xが増加するとき、y増加量が増えていきます。
1次関数のときは、変化の割合を、(yの増加量)/(xの増加量)で求めたのでした。
2乗に比例する関数でもこの考えを使うことができます。
前の対応表において、「xが1増加するときのyの増加量」は、xの増加量を1とすれば、変化の割合になるのです。
つまり、関数における変化の割合は一定ではないということになります。

先ほどの関数において、xが-2から5まで増加するときの変化の割合を調べてみましょう。
まず、xが-2,5のときのそれぞれのyを出します。

x = -2 のとき、
= 4
x = 5 のとき、
= 25

そしてx,yそれぞれの増加量で変化の割合を出します。

よって、変化の割合は3ということになります。

応用 - 関数の変化の割合の公式

先ほどの変化の割合の求め方を応用して、関数xが、
mからnまで増加する(つまり任意の変化の割合を求める)ときの変化の割合を求める公式を作ってみましょう。
ただこれは中学生で習う範囲ではないので無理に覚える必要はありません。

まず、関数の対応表を作っておきましょう。

x q p
y

先ほどと同じように変化の割合を求めます。

ここで、因数分解の公式を覚えているでしょうか?
分子に「」があるので、これを因数分解します。

これでいつでも変化の割合が出せるようになります。最後の2行は、どちらを用いてもかまいません。 これを利用して、このような問題を解いてみましょう。

問題

関数で、xが-5から-3まで増加するときの変化の割合が24だった。aの値を求めよ。

先ほどの公式a(m+n)を利用して方程式を作って解くことができます。

a{(-5)+(-3)} = 24
-8a = 24
a = -3

2乗に比例する関数の変域[編集]

)のグラフ

2乗に比例する関数の変域を考えてみましょう。例として、を考えます。xの変域をとしたときのyの変域を求めてみましょう。

まず、を、に代入します。すると、yの値は8と2になります。しかし、グラフを見るとわかりますが、yの変域は ではありません。yの最小値は、のときの値である0になっていることがわかります。最大値は先ほど代入して求めた値のうちの大きいほうである8ですから、yの変域は、となります。

では、ではどうでしょうか。定数が負の式では、最大値が0になります。よって、先ほどと同じように考えると、となります。

このように、2乗に比例する関数yの変域を調べるためには、xの変域の両端だけを見ていてはいけません。xの変域が0を含んでいる場合には、のときの値である0も含めて、3つの数を比較しなくてはいけません。


2乗に比例する関数の実例[編集]

数学だけでなく実社会や自然現象などでも、2乗に比例する関数の実例はあります。

そのような実例をいくつか紹介します。

制動距離[編集]

たとえば、自動車があり、時速40kmで走ってた自動車がブレーキをかけてから停止するまでに、10mすべって走行したとします。

同じブレーキ性能で時速80kmで走る車にブレーキをかけた場合、速度は2倍ですが、停止するまでに走行する距離は2倍ではなく4倍になります。


もし一般に、ある速度を基準にして、自動車の速度がn倍になれば、ブレーキがきいてから停止するまでに走行する距離は n2 になります。


自動車産業や道路交通の業界では、上述のようにブレーキをかけてから停止するまでの距離のことを 「制動距離」(せいどう きょり)といいます。

制動距離は速度の2乗に比例します。

(※ 最近の検定教科書には、こういう事例も書いてある。啓林館や教育出版などの検定教科書に、制動距離について書いてある。)

物体の落下運動[編集]

空気抵抗の無い場合、まっすぐ真下(ました)に落下する物体の落下速度は、時間の2乗に比例して、速くなっていきます。