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電磁気学/電磁波の式の導出

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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ここではマクスウェルの方程式から電磁波波動方程式を導く。

通常、マクスウェルの式は E電場の強度B磁束密度D電束密度H磁場の強度ρ電荷密度j電流密度として、作用素 を用いて

と表記されるが、真空中ではE-B対応とE-H対応により、電束密度 D と電場 E 及び磁場の強度 H と磁束密度 B がそれぞれ

と言う関係にあるため、ベクトル解析回転(「∇×」)と勾配(「∇」)及び発散(「∇·」)とラプラシアン(「∇²」)の演算子をそれぞれ

定義すると

と表わせる。

まず、(2)式の両辺のベクトル場それぞれの回転をとり

と変形して、この式の左辺にベクトル解析の公式 を適用し、右辺は時間微分と空間微分とを交換すると

となる。そしてこの式に、(3)式及び(4)式を代入すると

となる。

また、(4)式の両辺のベクトル場それぞれの回転をとり

と変形した後、電場の場合と同様に

と式変形して、この式に(1)式及び(2)式を代入すると

となる。

ここで、ダランベルシアン

と定義すると、(5)式及び(6)式は

と表され、電磁波を伝播速度が

で表される波であると仮定すると

となり、真空透磁率 μ0真空の誘電率 ε0 のどちらか一方のみを係数として表す事も出来る。更に、電流が存在しなければ ρ 及び j が消えるので、(5)式及び(6)式は完全に電磁波に関する波動方程式となる。