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同志社大対策

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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ウィキペディア同志社大学の記事があります。

本項は、同志社大学の入学試験対策に関する事項である。

同志社大学は、京都府にある同志社英学校を前身とする私立大学である。試験問題は標準的な内容が中心であることから、合格最低点が非常に高くなっている(特に、理系科目は平易な内容が出題される)。学部にもよるが少なくとも70%~80%程度の得点が必要であるため、基礎をしっかり固め、バランスのとれた総合的な実力を高めることが重要である。大学創立の経緯から、全体的に英語に比重が置かれており、文系学部は、英語200点・国語150点・選択科目150点で、英語の配点が高い。また、選択科目は得点調整が行われる。したがって、先ずは英語を優先的に勉強すべきであるといえる。理系学部は英語、数学(数III・C含む)、理科(地学I・II以外から一科目選択)であるが、学部によって配点が異なっている。

全学部日程

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同志社大学では、個別学部日程のほかに、全学部日程も行っている。合格難易度は個別学部日程よりも若干高いが、入試問題自体はあまり変わらない。

個別学部日程

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私大の入試の特徴として、定員以上の人数の受験者に合格が与えられることが挙げられるが、同志社大学もその例に洩れず、どの学部も定員の5倍程度の人数が合格になっている。よって、表面的な倍率(受験者数÷定員数)はどこの学部も15倍近いが、実質倍率(受験者数÷合格者数)は3倍程度なので、表面的な倍率に惑わされずに、必要な素養を備えた受験生には積極的に挑戦してほしい。

英語

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(100分)大問2つの本文合計語数が約1800〜1965語程度の平易な読解問題2題と、約500語程度の会話文問題1題から成り立つ。設問には読解問題のいずれか1問に英文和訳、会話文問題に和文英訳も含まれるので注意が必要。

基本的な設問構成は大問3つ200点満点で、試験時間は100分。 〔Ⅰ〕・〔Ⅱ〕長文総合問題(大問2つで150点) ・空所補充問題 ・同意語句選択問題 ・同意文・節選択問題 ・整序英作文問題 ・内容一致問題 ・下線部和訳問題 (過去には ・文法、用法識別問題 ・内容説明文完成問題 ・主題選択問題 ・時系列文内容整序問題 等も主題されていたので頭に入れておきたい) 〔Ⅲ〕会話問題(50点) ・会話空所補充問題 ・和文英訳(英作文)問題が出題される。

内容としては分量、質・語彙レベルも通常程度であり、スピーキングやリスニングが無いため高度な英語力は不要である。しかも、設問自体は平易で素直なものが多く、一定の読解力と語彙力があれば8~9割は得点できる。本文の約8割前後は一般的な単語帳・熟語集に載っている範囲で構成されているので、基本的な単語帳1冊~2冊(高校で配布されているもの)で語彙力は十分。

読解重視であるが、長文内に基本的な文法問題も入るため、基礎的な文法知識は必要である。しかし、例年単独での文法問題の出題は見られない。本文・設問ともに多義語が多く散見され、関関同立では関大に次ぐ出題量となっており、単語を覚える際は意識的にチェックしておきたい。読解問題では内容一致(不一致)問題の数が多いのが特徴で、関関同立でも際立っている。また読解問題では英文和訳が科され、単語・構文は難解なものは少ないものの、通常のストレートな訳では得点が難しく、配点も20点と高いため、同志社英語最大の合否ポイントと言える。前後の文脈をしっかり考慮してなんの技巧もない貧弱な日本語にならないようにしたい。会話文問題は会話文形式をとっているが、会話特有表現などはあまり出題されず、内容一致問題こそ出題されなくなったが、文脈の流れを押さえる読解力が要求されるので、ほぼ読解問題とみなしていいだろう。最後の英作文はそれほど難しくなく、基本例文レベルであるが、そのままの日本語を英訳するのは難しいため、自分で易しい日本語に置き換えた方がいいだろう。空所補充問題では熟語の一部をくりぬいて出題されるので基本的な熟語は暗記しておくとよい.

また、国語、選択科目からの難易度(得点調整を踏まえ)、そして、受験生のレベルを考慮すると、事実上英語得点の勝負になる。同志社英学校の歴史から、英語を重視してきた学校からもその潮流は伺えるだろう。法学部、経済学部では、英語の得点が40%を切ると足切りがあるが、このような英語力では、どの学部もまず合格しない。英語力がない場合はまず受からないので、全学部共通英語の大量失点は避けたい。

また、過去問については2011年以降の年度を優先的に取り組むといい。 ただし前述のようにこの年代の前後は、難しい年もあったが読む力が問われているのは、明らかである。パラグラフリーディングを学習機会に入れて、本文の言いたいことを、論理的に読み取る訓練をすべきであろう。年度にもよるが、安定して75%以上を獲得できるように努めてほしい。自分なりの時間配分を体得する目的でもこの過去問研究は意味のあるものになる。

過去問の対策だけでなく、同志社大学がオープンキャンパスで提供してくれる、youtubeの動画、入試対策雑誌なども参考にすると良いだろう。

国語

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(75分)現代文1問と、古文1問から成り立つ。総合的にはやや難のレベル。英語·選択科目が基本~標準レベルであり、英語での平均点は安定して高く、実際にはこれらの科目ではそれほど差はつかない。したがって国語で堅固に得点できれば他の受験生に差をつけられる。

  • 現代文は「国内でも一、二を争う文章量」と形容されることもある、約5000〜6000語にも及ぶ超長文が出題される。同程度の偏差値の大学の現代文の入試やセンター入試の約1.5倍~2倍の量が課されると思ってよい。まずは長さに圧倒されないようにしたい。典型的な大型評論問題で分量は多く、全体を関連させて読解しなければならない。ある程度の国語の一般常識や教養はあることは大前提。設問は良問ばかりで、内容説明が大半。選択肢の文の長さはやや多めだが、紛らわしいものはあまりない。ただ設問数が少なく一問ごとの配点が高いので、極力落とさないようにしたい。センター試験の問題が練習によい。余裕があれば、問題の作り方が似ている関西大の過去問もやっておこう。

最後の記述問題は基本的に2つのポイントを40字以内に収めなければならないため、かなりの要約力が問われる。下書きを必ず書いて失点を最小限にしたい。解き方は個人個人違うであろうが、先に記述の設問をみて文を読む中で関連するものに線を引きまとめておくとよいだろう。かつて同志社大が公式発表していた内容では、記述問題の配点は30点、また句読点(。)が抜けた場合は30点減点対象となっていたが、これは今でも同様である。

  • 古文は文法、文の主語、単語の意味、内容一致、30字記述から成り立つ。ただし、ごくまれに記述が出されない場合もある。古典の出典は多岐にわたり時代やジャンルも多様であるが、近年、やや物語が多い。基本的な単語帳、文法書は万全にしておくべきである。記述問題はいかに内容が読み取れているかを問われるもので、やや難解。日頃から古典常識や読解力を十分に養っておくといいだろう。配点はかつての同志社の公式発表では20点完答であったが、現在は配点·部分点有無は発表されていない。なお漢文が出題されることはほぼ無いが、大学側は範囲に指定し続けている為、出題されたときのために返り点の読み方ぐらいは覚えておきたい。

選択教科

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(75分)数学は途中式が要求されるが、地歴公民は、論述問題がなく、記号選択問題と、記述問題となっている。

  • 文系は、地歴公民(日本史B、世界史B、政治経済)、もしくは数学から1つ選択。試験開始後、自由に選択できるが、30分後に使用しない答案用紙は回収される。つまり、試験開始30分後までは選択科目の変更が可能である。
  • 理系は、理科(化学基礎・化学、物理基礎・物理、生物基礎・生物)から1つ選択。ただし、理工学部の機械システム工学科は「物理基礎・物理」のみ、電気工学科・電子工学科・機械理工学科は「物理基礎・物理、化学基礎・化学」からのみ選択可。

日本史
全部で60問前後。記述式の割合が高い構成となっている。良問が多く、大半が教科書レベルからの出題。しっかりと基礎を押さえ、市販の用語集程度の用語まで学習しておけば7割ほどは得点できるだろう。ただ、解答の単語自体は標準的であるが、設問が難しく、特に2009年からは政治史はもちろん、文化史や史料問題をはじめ難問が目立ち始め、8割を超える得点を目指す場合はかなり丁寧な学習が必要である。記述式が多いので難しい漢字の用語もしっかり書けるようにしておくことが肝要。大学の創立者、功労者に関することを問われることがあるので押さえておきたい。

世界史
大問3題の150点満点。地域も時代も幅広く出題される為、知識に抜けを作らず、堅実な努力が報われる問題といえる。 難易度は概ね平易〜標準程度ではあるが、近年難化する日程や年度もあり注意が必要である。問題の殆どが山川出版社の世界史Bの教科書から出題される。記号問題7割、記述問題3割で構成されている。 同志社の特徴として、「同志社式正誤問題」と呼ばれる特徴的な正誤問題が毎年出題されることが多いため、過去問で慣れておく必要がある。あと、文化史が比較的頻出で大問1つが文化史のみから出題された年度もある為、文化史も疎かにはできない。 傾向が安定しているため、満点の可能性もあるが、得点調整幅が非常に大きく、他の選択科目との兼ね合いで大体素点から大幅に引かれる場合が多い。

政治経済
全体的に基本的な問題が多いため確固たる基礎力をしっかり身につければ合格できるだろう。全学部傾向はほぼ同じのため過去問には全学部取り組もう。2008年は日本近代史に関連する問題が出題された。特に法学部政治学科の受験生は入学後、近代外交史が必修となるため学習をおろそかにしてはいけない。なお、2014年度は全学部入試において大きく難化したが、学部個別入試は例年通りだった。

数学(文)
比較的易しかったが、近年急速に難化してきており、注意が必要。出題範囲のほとんどが、ベクトル、数列、微積分、図形と方程式、三角関数など「数学II」「数学B」からの出題である。しかし、2次関数や確率などに絡めるような融合問題が出題されるので、「数学I」「数学A」の学習も必須である。総合的な思考力を問う問題が多いので、「黄色チャート(数研出版)」レベルの基礎問題集をやり終えたのち、本学の過去問を何年分も何周もやって慣れる必要がある。

数学(理)
理系の入試問題としては平易である。微・積分法が頻出で、「数学C」の内容については行列が頻出。また記述式の問題では、思考力より計算力が要求される。「黄色チャート」レベルの基礎問題集をしっかりやり終えたあと、過去問を対策すれば合格点に届くだろう。

化学
例年、大問が3題出題、計算問題や論述・描図問題も出題されている。全体的には、基本から標準程度の知識問題や計算問題中心で、応用問題も出題されているが、問題文の題意が把握できれば解答できるようになっている。

センター試験利用入試

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センター試験の結果のみによって合否が決まる試験方式である。総定員に対する募集定員の比率は低いが、募集定員の何倍もの合格者を出すため、実質倍率は一般入試と同じか少し高い程度である。センター試験の科目数も学部学科によるが3~5科目のところが多い。合格するためには、学部学科にもよるが、80~85%は必要である。

外部サイト

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