会社法第162条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール会社法第2編 株式会社 (コンメンタール会社法)第2編第2章 株式 (コンメンタール会社法)

条文[編集]

(相続人等からの取得の特則)

第162条
第160条第2項及び第3項の規定は、株式会社が株主の相続人その他の一般承継人からその相続その他の一般承継により取得した当該株式会社の株式を取得する場合には、適用しない。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
  1. 株式会社が公開会社である場合
  2. 当該相続人その他の一般承継人が株主総会又は種類株主総会において当該株式について議決権を行使した場合

解説[編集]

会社法第160条の株主総会決議により、会社への株式の譲渡を承認された特定の株主が、死亡・会社の吸収合併などにより、その権利が相続人や存続会社に一般承継された場合、承継人を新たな「特定の株主」として、再度の株主総会決議を得る必要は、原則としてない。特定の株主以外の株主の利害を新たに侵す危惧がないためである。ただし、一般承継人が特定株主に対する買取申出の株主総会で議決権を行使している場合、当該株主総会の意思形成が、特定株主及びその承継人以外の株主の利害に適うようなされたとは言えないため、再度の株主総会決議を得る必要がある。

関連条文[編集]


前条:
会社法第161条
(市場価格のある株式の取得の特則)
会社法
第2編 株式会社

第2章 株式

第4節 株式会社による自己の株式の取得
次条:
会社法第163条
(子会社からの株式の取得)
このページ「会社法第162条」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。