東京外国語大対策

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディア東京外国語大学の記事があります。

本項は、東京外国語大学の入学試験対策に関する事項である。

東京外国語大学は、東京都府中市にある国立の外国語大学である。外国語大学とあって、英語の配点が高い。(センター試験450点中200点(リスニング圧縮)、二次試験400点中300点)特に二次試験は英語の難易度がかなり高いので、何よりもまず英語を重点的に勉強していくべきである(地歴は国公立標準レベル)。逆に理系科目の配点は低く(センターのみで、数学科目のいずれかで50点、理科は公民科目とどちらかの選択で50点)、理系科目が苦手でも英語が得意であれば十分合格は狙える。

ただし、言語文化学部、国際社会学部ともに学科によって合格最低点にかなり違いがある。言語文化学部の英語学科といった人気言語学科や国際社会学部の北西ヨーロッパ学科といった人気地域学科は他の学科より合格最低点は高いため、その分合格難易度も高くなる。

前期日程

配点比率450:400(センター:英語+Lまたは他の外国語200、国語(現古漢)100、地歴50、数学科目のいずれか50、理科または公民50)

英語

合計配点850点中500点は英語なので東外大志望者は英語を重点的に行うこと。英語を制すれば東外大の合格はずっと近づく。

傾向としては、大問の1は例年1000語程の英文を読んだあと、指定字数内の日本語で詳細に説明させる問題である。(一橋大学にも似たような問題があるが、こちらは30~40字、50~60字といったように簡潔にまとめる能力が問われる。)
東京外大の場合は、文章に必ずしも解答の根拠が明確にはないこともある。(文脈から読み取り発展させて「~ということを指していると思われる。」のように答えさせる。)
年度によって、記述問題と記号問題が混在していたり、記述問題のみだけだったりとバラ付きがあるが、基本超長文を読んで答えるという形式は同じ。
2013年前期入試では,200語英作文問題とリスニングの融合問題が出題された。 また,大問2に関しても記号でなく,自分で適当な形に活用させる形となり,選択肢もダミーが出題された。 2010年度の入試は大問1だけで過去最高の1300語超えとなった。

配点は大問1全部で60~80点と年度によって大きく変わる。
大問2以降は毎年異なるタイプの問題が出題されていたが、2007年と2008年はほぼ同じタイプの問題が出題された。
2番は英文中の空欄10個に10個の語から選択したものをあてはめる客観式の問題であり、全部で40点程度の配点である。
2007年、2008年は単純な空欄補充問題。2009年、2010年もタイプはほぼ同じであるものの、語形変化を含む比較的ややこしい問題となった。
3番も同じく空欄補充だが5~8つ(年度によって変化)の空所に選択肢(ただしこちらは英文であり、ダミーの選択肢を含む)から選んであてはめ、全部で40点前後の配点である。
4番は英作文問題である。やや難解な日本語の文章を読み、それを200語程度の英語で要約し、さらにそれに対して自分の意見を200語程度の英語で記述する。配点は80点前後であり、英作文を「英語」の試験で出題するどの大学よりも配点が高く、難度も全大学中、最も高いと言える。
5、6番はリスニングであり、英問英答(客観式、問題、選択肢いずれも問題用紙に記されている。)タイプである。放送される文章は相当長い内容であり、かなりの集中力と理解力を問われる。

300点を占めるだけあってかなりの分量があり、試験時間も150分と非常に長いので、テンポ良く解くことが必要となる。その際、比較的易しい記号問題の2,3番、リスニングでなるべく失点を防ぎ、1番と4番でどのくらい点を取れるかが勝負になるだろう。 リスニングは解答の途中から始まる。リスニングの開始時刻は問題用紙に書いてあるので解き始める前に確認しよう。

当該大学の過去問演習をするのが一番である。1番のような指定字数内で説明させる問題は自己採点が難しいのでZ会などの添削指導を頼っても良い。4番のような大学入試の「英語」で他に類を見ない量の英作文(合計400語程度)では、自分で書いてみても自己採点のしようがないので、やはり高校の先生や通信添削を頼ると良い。

世界史

合計配点850点中150点が世界史。

大学が言っている通り、全て(一部日本史を含む)近現代の範囲から出題されている。また、語句記述問題が存在する。これらは得点可能な基礎的な問題ばかりなので、ここで得点の取りこぼしをすると後でひびく危険性がある。

世界史が受験科目に導入されたのはここ数年であり、詳しい分析はできないが、指定語句を使用する400字論述が一題、指定語句を使用する100ほどの小論述が一題出題される。 その他の問題はすべて記述解答型一問一答形式であり、(各5点)漢字を間違えると1点にまで減点されてしまうので、現代中国史の人名などはよく復習するとよい。 過去問は1979年から最近のものまで次のサイトに掲載してある。http://www.ne.jp/asahi/wh/class/kakamon.html

日本史

2015年度入試より新規導入 日本史は一般国公立と同レベルの比較的解きやすい問題が多い。

後期日程

配点比率500:200(英語+Lまたは他の外国語200、国語(現古漢)200、数学、地歴B、倫理・政経のいずれか1科目100)全配点700点中400点は英語。

二次試験は英語1科目のみだが、最後の一問は小論文となっていて、そこに割く時間が大きい。受験生としては英文解釈問題と和訳問題を1時間強で終わらせたい。

二次試験の英文の難易度は、全ての大学入試の中でもトップクラスといえる。更に問題を解く際には十分な国語力が必要となる。 前期後期とも共通して言えることだが、二次での挽回は難しい(特に後期)ためセンター試験でどれだけ点を稼いでおけるかが合否の分かれ目となる。

外部サイト