ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類 コンピュータゲームはいくつかの種類に分けられます。ここでは代表的なものについてまとめます。残念ながら、ゲームの分類の仕方には正式なものがないため、ここでの分類はある程度筆者の主観によっています(落ちものゲームはパズルゲームの一部とするか、など)。

パズルゲーム
パズルは一般的なパズルと同じ意味の言葉で、何らかの目的が提示され、ゲームのルールに従ってその目的を達成することを目指します。
代表的な例はマインスイーパ倉庫番などがあげられます。全体的に素早い操作よりも思考力が問われる内容が多く、低速なコンピュータでも動作するものが多いと言えます。そのため、高度なプログラミング技術よりもゲームを考案するアイディアが重要になり、古いゲームが長く利用され続ける分野でもあります。ただし、有名なゲームでは既に誰かが作成していることが普通であるため、現在のゲームメーカが扱うことはあまりありません。
落ち物ゲーム
画面上方から何かが落下し、それを操作して何らかの目的を果たすゲームです(広義にはパズルゲームに含まれます)。
代表的なものに、テトリス(メーカー複数)、ぷよぷよコンパイル セガ)、ドクターマリオ任天堂)などがあります。
これらはそれぞれルールが異なっており、プログラムの手法もある程度異なってきます。ただし、(ブロックなどの)落下の部分だけは共通です(ちなみに落下してくるのは順に、ブロックぷよカプセルです)。
シューティングゲーム
ある程度自由に動かせるプレイヤーを操作し、敵を倒す事を目的としたゲームです。
プレイヤーは多くの場合飛行することができ、移動はプレイヤーがそのように飛んでいるものと解釈されます。敵を倒すために多くの場合プレイヤーは前方に飛ぶ弾を打つ事ができます。一方、敵がプレイヤーにあたった場合にはプレイヤーはダメージを受けることが普通です。ただし、バリアのような設定がある場合、もしくは敵の弾を受けたときにダメージがあり、敵との衝突によってはダメージを受けないという設定を置く場合もあります。コンピュータ上の表現として2Dを用いたものと3Dを用いたものがあり、これらはコンピュータの計算量にかなり違いが出るため、時期によってどちらが採用されるかが(ある程度)決まります。
2Dの代表的な例としてグラディウスツインビーコナミ)、3Dの例としてエースコンバットナムコ)、スターフォックス64(任天堂)などがあります。
アクションゲーム
こちらもプレイヤーをある程度自由に動かし、敵を倒していきます。シューティングゲームとの違いは、プレイヤーは多くの場合人型や動物などの生物の形をしており、また重力の影響である程度以上の上方には移動できないことが多い事が挙げられます(落下の概念があることも多いです)。ただし、プレイヤー自身が空を飛ぶ事が出来る場合があるので、必ずというわけではありません。また、ロールプレイングゲームのようにプレイヤーが成長する要素を加えた物も多く、その場合にはアクションRPGなどと呼ばれることもあります。アクションゲームにも2Dと3Dの表現があり、3Dの表現ではコンピュータの性能に対する要求が高い場合が多く、通常の家庭用コンピュータでは動作しない場合があります(Windows Vista動作PCのように高機能なコンピュータの場合には別です)。
代表的な例として、2Dでは、スーパーマリオブラザーズ(任天堂)、魔界村カプコン)、忍者龍剣伝テクモ)、3Dではスーパーマリオ64(任天堂)、デビルメイクライ(カプコン)などがあります。
ロールプレイングゲーム
ロールプレイングゲームは多くの場合、頭文字でRPGと省略され、非常に多くのゲームが発売されている分野です。プレイヤーはゲーム中のキャラクターを操作し、ゲームの物語を体験します。多くの場合途中には敵との戦いがあり、その中ではRPGの他の部分と異なった操作が使われます。多くの場合プレイヤーがキャラクターが行う行動を選択し、それをプレイヤーが操作するキャラクターが実行するという仕方で戦闘が進みます。しかし、アクションゲームのようにキャラクターを操作する場合もある為、一概にいう事は出来ません。
代表的な例として、ドラゴンクエストファイナルファンタジースクウェア・エニックス)、ポケットモンスター(任天堂)などがあります。
スポーツゲーム
何らかのスポーツの動作を簡略化してプレイヤーが操作できる形にし、それによってそのスポーツを実践させます。
代表的な例として、みんなのゴルフソニー・コンピュータエンタテインメント)、ウイニングイレブン実況パワフルプロ野球(コナミ)などがあります。
ボードゲーム
何らかのボードゲームをゲーム化したものですが、既に知られているボードゲームを単にゲーム化した場合もありますが、ゲーム独自のボードゲームである場合もあります。
代表的な例として、いただきストリート(スクウェア・エニックス)、桃太郎電鉄ハドソン)、マリオパーティ(任天堂)などがあります。
その他
その他にも多数の様々なオリジナルのジャンルがあります。
完全に既存のジャンルと異なる独自のもの、複数のジャンルの組み合わせ(複合)などがあります。ただし、ゲームによっては既存のジャンルに分類されることもあります。