センター試験 英語対策

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ここではセンター試験外国語のなかの「英語(筆記)」について述べる。

総説[編集]

センター試験の顔ともいえる試験である。「高校の基礎を問う問題」・「高得点を取るのは実は難しい」などと評価されるが、実際の難易度はまさに英語の総合力を問う良問と言え、真の英語力があれば高得点は可能。しかし、英語の実力者が思うように得点できないと言うのも事実である。それは偏に、その問題の特異性、高得点を義務付けられる、その独特の緊張感にあるだろう。試験時間(80分)内に読解する文章量はかなり多く(近年は問題文、設問文合わせて4200語を超えている)、速読力の不足している受験生は時間不足に陥る場合がある。実力者が失敗するのはたいてい時間が足りなかったというパターンである。この傾向の変化は「英語の総合力を問う」ための措置であるが、センター試験の性質上、難解な英文やひねられた設問を出題させにくく、それらの要素抜きで平均点を安定させたい思惑も働いているためであるとも解釈されている(同様の現象は他教科の『数学II・B』においても発生している)。長文読解の解答は時に素直な応答で、時に、文章から類推すべき、ひねられた選択肢が解答ともなる。また、様々な学力の層が受験することもあり、上位層にとってその難易度は低いものである。

大問と問題形式・配点[編集]

  • 第1問(14点) 発音・アクセント
  • 第2問(44点) 文法・語法/対話文/語句整序
  • 第3問(41点) 意味類推/不要文指摘/意見要約
  • 第4問(35点) 図表問題
  • 第5問(30点) 陳述読解問題
  • 第6問(36点) 長文読解問題

第一問 発音・アクセント[編集]

4単語の内1つだけ異なる発音の音節、4単語の内1つだけ異なるアクセントの箇所があるものをそれぞれ答える問題。一問あたりの配点は低い(各2点)ものの満点ねらいの人は侮れない。

アクセント問題の解法[編集]

  • 頻出問題と解法
    「カタカナ語のアクセント」
    日本語とアクセントが違う単語がねらい目となるのでピックアップしておく。
    「名前動後の単語」
    文脈で名詞であるか動詞であるかのの見分けを行う。このタイプの問題は、2007年から出題されなくなっているが、これが復活しないという保証はない。名詞・動詞同じつづりの(特に2音節の)単語には、アクセントの位置が名詞ならば前、動詞ならば後と変化するものがかなりある。しかしこれはルールではなく、アクセントが変化しないものがむしろ多いので注意しよう。
  • 裏技:
    分綴記号のある場合
    分綴後、子音+母音+子音(rを除く)の形になっている部分があれば、その部分にアクセントがある。
    例:particular → par・tic・u・lar → par・tic・u・lar
    母音の発音
    二重母音(a:/ei/,i:/ai/,o:/ou/,u:/ju:/)で発音される場合、その部分にアクセントがある場合が多い。ただし、正しい発音を知らずカタカナ語で覚えている場合もあるため過信は禁物。

第二問 文法・語法・語句・会話文・語句整序[編集]

問題形式[編集]

  • 問題A:4択穴埋め問題(10問・各2点)
  • 問題B:対話文問題(3問・各3点)
  • 問題C:語句整序(3問・各4点)

出題内容[編集]

基本的な文法、語法、熟語、口語表現を問う出題がされている。近年では、文法よりも語法・単語の意味・熟語を問う問題が増加しているため、知識量(暗記量)が要求されるようになった。ただし、深い知識は要求していないため、高得点が取れないと、他の受験生と差がつく分野となる。取りこぼしの痛い問題である。

頻出問題[編集]

動名詞のみを目的語とする動詞[編集]

  • 動名詞のみを目的語とする動詞の数は限られているが、重要なものが多い。MEGAFEPS(メガフェプス)とかMEGADEMPASH(メガデムパッシュ)とひとまとめに覚えておくと正誤問題などで慌てない。また、重要な単語が多いので、英作文などでも、使いこなせるようにしたい。これですべてではなく、その他重要な単語も多いが、まずこのレベルを押さえ、後は1こずつ増やしていった方が効果的である(せいぜい20語程度)。
    MEGAFEPS
    MindEnjoyGive upAvoidFinishEscapePut offStop
    MEGADEMPASH
    MindEnjoyGive upAvoidDenyEscapeMaintainPut offAdmitStopHelp(cannot help doing)

第三問 意味類推・不要文指摘・意見要約[編集]

Aは文章の流れから難解な単語・熟語の意味を類推する問題、Bがまとまりをよくするために取り除いた方がよい文を1つ選ぶ問題、Cが発言や意見の要約問題、どの小問も論理的読解力さえあれば回答に結びつくが、読解力が不足している場合は第六問よりも難易度が高く感じられるだろう。また、不要文指摘は全体の趣旨をとらえ、前後の文との関連に注意して答えるのがよい。どの予備校もかなり良質の予想問題を出しているのでなるべく予想問題でたくさん演習をこなすと良い。

第四問 図表読解問題[編集]

社会科学的な内容の読解。Aでは文章とそれを補助する図表(グラフ)を読んだ後に問題が配置される。一方、Bでは問題が先に提示され、ポスターや問診表などの日常で使用されうるものから必要な情報を読み取って解答を導く。必要な情報が英文から読解できる力が試されていると言えよう。特にBの問題は練習次第で回答時間を節約することができる設問である。素早く、かつ、正確に解く練習を行いたい。

第五問 状況把握読解問題[編集]

1つの場面を2つの異なる視点から表現されたものをそれぞれ読解し、結局何が起こったのか、それぞれの視点の伝えたいこと、総合して判断出来ることを解答する問題。紛らわしい表現には注意したい。なお、2015年度追試と2016年度本試では物語文になっている。物語文の読解では、登場人物や状況を把握すべきなのは言うまでもないことだが、「感情の変化」が問われやすいことに留意すべきである。

第六問 長文読解問題[編集]

長文読解。分量は一番多いが、2010年度は若干分量が減った。難易度は大問の中ではやや難しいが、それでも平易な方の部類に入る。大抵の解答は素直だが、度々解答に迷うような選択肢も垣間見える。センター試験が開始されて以来、長年小説文が出題されていたが、2008年度以降はエッセー風の論説文が出題されている。語彙レベルは若干高いが、小説文に比べ論理展開がはっきりしているとも言え、段落ごとの展開をしっかり把握することが重要である。

第三~六問の読解問題全般に通じていえることだが、一問一問の配点が非常に高い(6点)。そのためミスは極力避け、しっかりとした読解を心がけたい。

その他[編集]

2007年度以降、毎年のように存在する傾向変化を教訓として、決してヤマを張ってはいけないことを心しておくことが大事である。それは、過去問を解かなくていいということではない。単語、読解対策は実は教科書でもカバーできなくはない。教科書から外れた奇抜な問題や、単語は殆どない。よって、教科書を何度も繰り返して内容を正確に理解できれば高得点できる。予習ノートや教科書ガイドを活用するとより効果的である。とにかく、本文を書く、声に出すことを繰り返せば力はつく。図表や英語素材問題では、数字が出てくることが多いが、選択肢に本文と同じ数字があり、かつ本文にない数字があった場合本文にある数字は間違いであることが多い。選択肢に名詞の修飾がある場合とない場合があれば、前者は間違いであることが多い。問題演習は、過去問演習も大事だが、予想問題や実践問題がいい。色々な問題や文章に当たっておく必要がある。論理的な力が試されるようになってきているので、論説文などを中心に取り掛かると良い。余裕があればマーチくらいの中堅私大の過去問を解いてみるのも良い。近年、年を追うごとに全体の文章量が増加しているが、速読力の養成にはニュースなどの比較的速めの音声を聞いておくと良い。

受験テクニックをいくつか挙げておく。 ■論説文の読解問題で、主旨を問う問題は、逆接の語句(however)の後ろ、結論を示す語句(as a result)の後ろ、具体例(for example)の前に答えがある。 ■長文問題の内容一致問題の正解の選択肢は、本文の語句を別の語句で言い換えてある。その理由は、正解の選択肢が、受験生にすぐに分からないようにするため。 ■読解問題は、設問を最初に読んでから、本文を読むこと。そうすれば、時間の節約になる。ただし、英問英答は、英問だけ読み、答えの選択肢は読まなくていい。 ■図表問題は、選択肢の誤っているパターンとして多いものは、比較する対象が違っていたり、数量が違っていたり、程度が違っていたりする。 ■語句の穴うめ問題は、必ず文脈と文法の両方から考えること。もし、意味は合っているようでも、文法的におかしければ、その答えは間違いである。 ・・・・参考図書:「センター試験 超 ラクラク突破法」(エール出版社、福井一成著)