テンプレートエンジン/Ruby
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Rubyで使用できるテンプレートエンジンには、用途やプロジェクトの要件に応じたさまざまな選択肢があります。以下に、主要なテンプレートエンジンをまとめました。それぞれの特徴と使用例を参考に、プロジェクトに最適なエンジンを選んでください。
ERB (Embedded Ruby)
[編集]- 特徴:
- Ruby標準ライブラリとして提供されるテンプレートエンジン。
.erb
ファイルで使用され、Railsのビューとしても一般的。
- 利点:
- 標準ライブラリのため追加インストールが不要。
- シンプルな構文でRubyコードを埋め込める。
- 例:
<h1>Welcome, <%= @user.name %>!</h1> <% if @user.admin %> <p>You have administrator privileges.</p> <% else %> <p>You are a regular user.</p> <% end %>
Haml (HTML Abstraction Markup Language)
[編集]- 特徴:
- インデントベースの構文でHTMLを簡潔に記述可能。
- Railsで広く使われている。
- 利点:
- HTMLの構造が明確で、読みやすい。
- タグやクローズタグを省略可能。
- 例:
%h1 Welcome, #{@user.name}! - if @user.admin %p You have administrator privileges. - else %p You are a regular user.
Slim
[編集]- 特徴:
- 高速で軽量なテンプレートエンジン。
- Hamlの代替として利用されることが多い。
- 利点:
- シンプルでパフォーマンスが高い。
- 必要最小限の構文で効率的なコーディングが可能。
- 例:
h1 Welcome, #{@user.name}! - if @user.admin p You have administrator privileges. - else p You are a regular user.
Liquid
[編集]- 特徴:
- Shopifyが開発したセキュアなテンプレートエンジン。
- 直感的で初心者に優しい構文。
- 利点:
- ユーザー生成コンテンツに対して安全性が高い。
- フロントエンドとバックエンドを分離しやすい。
- 例:
<h1>Welcome, {{ user.name }}!</h1> {% if user.admin %} <p>You have administrator privileges.</p> {% else %} <p>You are a regular user.</p> {% endif %}
Mustache
[編集]- 特徴:
- ロジックレスなテンプレートエンジン。
- Rubyで利用する場合は
mustache
Gem を使用。
- 利点:
- ロジックをテンプレートから分離。
- 軽量でシンプル。
- 例:
Tilt
[編集]- 特徴:
- 複数のテンプレートエンジンを統一的に扱えるインターフェース。
- SlimやHaml、ERBなどを抽象化して利用可能。
- 利点:
- プロジェクトで複数のテンプレートエンジンを使いたい場合に便利。
- 例:
require 'tilt' template = Tilt.new('template.erb') puts template.render(Object.new, name: 'John')
Markaby
[編集]- 特徴:
- RubyコードでHTMLを生成できるDSL。
- マークアップの記述がRubyに統合される。
- 利点:
- 純粋なRubyコードでテンプレートを記述。
- 例:
Markaby::Builder.new do h1 "Welcome, #{@user.name}!" if @user.admin p "You have administrator privileges." else p "You are a regular user." end end