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フランス語/文法/être

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

動詞は、動きを表す品詞です。「歌う」「遊ぶ」「考える」などですね。
フランス語の動詞は、英語と同じように活用します。活用とは、「主語に合わせて形を変えること」です。普通、辞書に載っているのは、不定詞と呼ばれる動詞の原型です。この不定詞が、 je, tu, ...elle の8個の主語に合わせて、それぞれ変化するわけです。ただし、 il と elle 、 ils と elles の活用は同じですから、実質的には6個の活用形があることになります。
実はさらに、過去や未来を表す時制によっての活用もあるのですが、それは後の項でゆっくり見ていきましょう。

活用

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さて、être はフランス語の動詞の中でも、もっとも重要で使用頻度の高い動詞です。日本語の「~だ」「~である」という意味で、英語の be 動詞にあたります。
よく使う動詞でありながら、特に不規則な活用をする動詞でもあります。これは、まるごと暗記してしまうのが一番です。

être 単数 複数
1人称 je suis nous sommes
2人称 tu es vous êtes
3人称/男性 il est ils sont
3人称/女性 elle est elles sont


この動詞のもともとの姿、不定詞は、もちろん être です。この être が、それぞれの主語に合わせて、上の活用表のように姿を変えました。見ての通り、3人称の男性形と女性形は同じ活用ですね。これはどの動詞でも一緒です。次の表からは elle, elles の分を書きませんが、男性形と同じだと思って見てください。

名詞を主語にする場合

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上では、主語人称代名詞の活用を書きましたが、名詞を主語にして être を使うこともできます。「私は~です」とだけではなく、「リンゴは~です」「犬は~です」「読書は~です」とも言えるのです。
名詞を主語にするときは、 être は必ず、3人称に活用します。もちろん、名詞が単数のときは単数形に、複数のときは複数形に活用します。こちらも、どの動詞でも同じです。

  • La pomme est (1個の)リンゴは / Les pommes sont (たくさんの)リンゴは
  • Le chien est 犬は / Les chiens sont 犬たちは
  • Une fleur est 花は / Des fleurs sont 花々は


使い方

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être は普通、名詞や形容詞などの属詞を取って文を構成します。属詞とは、主語や目的語の性質を説明する語句のことです。

  • Je suis Hanako. 私は花子です。
  • Je suis étudiante. 私は学生(女)です。


  • Il est français. 彼はフランス人です。
  • Pierre est peintre. ピエールは画家です。
  • Elles sont pianistes. 彼女たちはピアニストです。

この Hanako や étudiante というのが属詞です。主語がどんな人なのかを表していますね。
上の例のように、être を使った文の中で、属詞になっている名詞が身分や国籍、職業などを表している場合は、冠詞を付けません(étudiante, français, peintre, pianiste)。また、Hanako や Pierre に冠詞がないのは、人名だからです。(冠詞 5.1 人名)

  • Il est gentil. 彼は親切だ。
  • Hanako et Marie sont heureuses. 花子とマリーは幸せだ。
  • Le ciel est bleu. 空は青い。
  • Les fleurs sont jolies. 花々はきれいだ。

こちらは、形容詞を属詞にとった例文です。
gentil(親切な)、 heureux(幸せな)、 bleu(青い)、 joli(きれいな)がもとの形です。
主語に合わせた形容詞の活用も忘れないようにしましょう。