フランス語/文法/être
動詞は、動きを表す品詞です。「歌う」「遊ぶ」「考える」などですね。
フランス語の動詞は、英語と同じように活用します。活用とは、「主語に合わせて形を変えること」です。普通、辞書に載っているのは、不定詞と呼ばれる動詞の原型です。この不定詞が、 je, tu, ...elle の8個の主語に合わせて、それぞれ変化するわけです。ただし、 il と elle 、 ils と elles の活用は同じですから、実質的には6個の活用形があることになります。
実はさらに、過去や未来を表す時制によっての活用もあるのですが、それは後の項でゆっくり見ていきましょう。
活用
[編集]さて、être はフランス語の動詞の中でも、もっとも重要で使用頻度の高い動詞です。日本語の「~だ」「~である」という意味で、英語の be 動詞にあたります。
よく使う動詞でありながら、特に不規則な活用をする動詞でもあります。これは、まるごと暗記してしまうのが一番です。
être | 単数 | 複数 |
---|---|---|
1人称 | je suis | nous sommes |
2人称 | tu es | vous êtes |
3人称/男性 | il est | ils sont |
3人称/女性 | elle est | elles sont |
この動詞のもともとの姿、不定詞は、もちろん être です。この être が、それぞれの主語に合わせて、上の活用表のように姿を変えました。見ての通り、3人称の男性形と女性形は同じ活用ですね。これはどの動詞でも一緒です。次の表からは elle, elles の分を書きませんが、男性形と同じだと思って見てください。
名詞を主語にする場合
[編集]上では、主語人称代名詞の活用を書きましたが、名詞を主語にして être を使うこともできます。「私は~です」とだけではなく、「リンゴは~です」「犬は~です」「読書は~です」とも言えるのです。
名詞を主語にするときは、 être は必ず、3人称に活用します。もちろん、名詞が単数のときは単数形に、複数のときは複数形に活用します。こちらも、どの動詞でも同じです。
- La pomme est (1個の)リンゴは / Les pommes sont (たくさんの)リンゴは
- Le chien est 犬は / Les chiens sont 犬たちは
- Une fleur est 花は / Des fleurs sont 花々は
使い方
[編集]être は普通、名詞や形容詞などの属詞を取って文を構成します。属詞とは、主語や目的語の性質を説明する語句のことです。
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この Hanako や étudiante というのが属詞です。主語がどんな人なのかを表していますね。
上の例のように、être を使った文の中で、属詞になっている名詞が身分や国籍、職業などを表している場合は、冠詞を付けません(étudiante, français, peintre, pianiste)。また、Hanako や Pierre に冠詞がないのは、人名だからです。(冠詞 5.1 人名)
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こちらは、形容詞を属詞にとった例文です。
gentil(親切な)、 heureux(幸せな)、 bleu(青い)、 joli(きれいな)がもとの形です。
主語に合わせた形容詞の活用も忘れないようにしましょう。