フランス語/文法/主語人称代名詞

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

代名詞は、名詞わりをするもののことです。例えば、「マリコさん」の代わりに「彼女」、「写真」の代わりに「それ」、「新聞を取って」と言う代わりに「あれを取って」などと言いますね。
主語人称代名詞は、主語を表す代名詞の一種です。主語とはつまり、英語で言う「I」や「You」、「私~」「あなた~」「この花~」などのことです。
フランス語の文中では、主語は必要不可欠なものです。日本語では、「新聞を取って」に始まり、「お菓子を食べたい」「レストランに行かない?」など、主語がなくてもほとんどの会話が成立します。しかし、英語でもそうですが、フランス語ではどんな短い文にも主語が必要になります。「君が新聞を取ってくれる?」「私はお菓子を食べたい」「私たちはレストランに行こうか?」となるわけです。

単数 複数
1人称 je (私は) nous (私たちは)
2人称 tu (君は) vous (君たちは,あなたは,あなたたちは)
3人称/男性 il (彼は,それは) ils (彼らは,それらは)
3人称/女性 elle (彼女は,それは) elles (彼女たちは,それらは)


注意点[編集]

  • tu は家族や友人など、親しい相手に対して用いる主語で、「君」や「おまえ」に相当します。
  • vous は複数形の「君たち・あなたたち」の他、tu の代わりに身近でない相手に対する単数形としても用います。初対面の相手や目上の相手には vous を使いましょう。
  • 3人称は、人でも物でもこだわりなく受けることができます。男性形の主語は男性名詞を受け、女性形は女性名詞を受けます。つまり、「マリコさん」にも「花 (la fleur)」「家 (la maison)」にも、全て elle を使うことができるのです。
  • elles は、女性(女性名詞)のみで構成される集団に対して用います。集団の中に男性(男性名詞)が一人でも含まれている場合は、ils を用います。