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中学校保健体育/運動やスポーツの必要性と楽しさ

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
小学校・中学校・高等学校の学習>中学校の学習>中学校保健体育>運動やスポーツの必要性と楽しさ

運動やスポーツはどのような理由で生み出され、発展しましたか?

キーワード[編集]

必要性・楽しさ・生涯スポーツ

運動やスポーツの必要性[編集]

※どのような必要性や楽しさがスポーツにありますか?

人間の体は動くような仕組みになっており、体を動かして健康を守っています。人間は太古の昔から、食料を手に入れるなど、生きるために体を動かすようになっていました。やがて、文明が成長すると、このような運動も競技として行われるようなりました。古代ギリシャのオリンピアのように様々な都市で競技会が行われました。また、インドのヨガのように心身を強くするための修行や訓練・体力や健康を保持増進するための運動なども工夫されました。上記のように、人類は体を動かしたり、余暇の時間に遊んだりして、それ自体が楽しくなっていきました。運動やスポーツは、このような必要性楽しさから生み出されてきました。

また、スポーツは、人間の生活も豊かにしてくれます。例えば、競争を楽しむスポーツ・技や記録への挑戦や達成を楽しむスポーツ・自然や人間と触れ合うスポーツ・健康を守り育てるスポーツなどが挙げられます。

日本人と運動会
運動会は日本のスポーツ文化の中で、とても重要です。日本各地の「祭り文化」と似ていて、不思議な時間を作り出しています。運動会は幼稚園・保育園から始まり、小学校・中学校・高校・大学と広く行われています。

当初の運動会は、「駆けっこ」などのように地味な内容でした。しかし、次第に、日頃の体育活動(ラジオ体操・ダンスパフォーマンスなど)の結果を伝えたり、点数(リレー・短距離走・障害物競走など)を競ったり、チームワークを高めるような活動(フォークダンス・盆踊り・応援など)も行うようになりました。

運動・スポーツを多様に楽しみ、世代を超えて地域の絆を結ぶ重要な文化として、各市町村でも運動会を開いています。このように、運動会は日本独自に発展しています。その価値は世界各国でも認められ、アジアやアフリカを中心に広まろうとしています。

英語のPhysical Educationの直訳は「身体に関する教育」「身体の教育」「身教」です。「体育」は英語のPhysical Educationを意訳して出来ました。

運動やスポーツの楽しさ[編集]

※運動したりスポーツをしたりしたら、どのような楽しさがあるかグループで考えてみましょう。

体を自由に動けるのはとても幸せで楽しく感じます。運動やスポーツを楽しむ方法はたくさんあります。例えば、自分の力を試すために、短距離走をしたり、もっと高く跳んだりして、競技の記録を出したいと思うかもしれません。運動やスポーツは、環境や運動する人の姿勢によって、それなりに楽しめます。そのほか、自然と親しんだり、相手と話したり、自分の気持ちを伝えたりして、楽しくスポーツや運動をします。

スポーツの意味の広がり[編集]

スポーツの語源

※なぜ、スポーツの捉え方が変わりましたか?

スポーツの語源は、楽しみ・気晴らし・遊びなどと考えられています。時代や社会の移り変わりとともに、スポーツの見方や楽しみ方も変わりました。中世は、裕福な人だけでスポーツを楽しんでいました。近代になると、競技スポーツは、青少年の教育・市民の健やかな楽しみ・市民の健やかな付き合いに役立つと考えられました。20世紀前半、スポーツは軍隊などの訓練や国民の優位性を見せつけるために行なわれていました。強くたくましい体を育てて、記録や勝利を求めるような見方が強くなりました。このように、スポーツはルールや技術が少しずつ変わり、オリンピック大会・パラリンピック大会・世界選手権などのような「競技スポーツ」に発展しました。国連教育科学文化機関の体育・身体活動・スポーツに関する国際憲章第1条には、「人類の基本的権利は体育・身体活動・スポーツの参加です。」と定められています。

日常生活を充実させより豊かに生きていくための手段として、年齢・暮らし方・障害者を問わず誰でも長く続けられて続けやすいスポーツが注目されています。例えば、ウォーキング・ジョギング・サイクリングなどが挙げられます。日本は、スポーツ基本法を定め、みんなが生涯にわたって日常的にスポーツが楽しめるようにしました。競技スポーツのほか、生涯スポーツや学校体育も支えています。

スポーツ基本法 前文
世界の文化はスポーツ分野でもあふれています。

1人でもグループでも出来るような運動競技や体を動かす作業などがあります。心身の健やかな成長を支えるとともに、体力の維持や向上を図り、精神的な豊かさを見つけ、主体性を高めるのがスポーツの目的です。日本は、健康で文化的な生活を長く送るために、体を動かさなければならないと考えています。スポーツに励むと、皆が楽しく豊かな人生を送れます。国民全員が、安全な環境・平等な環境で、個人の自由な意志と関心に従って、日頃からスポーツを楽しみましょう。そして、国民全員がスポーツを楽しむとともに、スポーツ振興活動に参加出来るような機会を持っていかなければなりません。

スポーツは青少年の発育に大きな影響をもたらします。その理由として、以下の7点を記します。第1に、スポーツは青少年の体力を鍛えるからです。第2に、スポーツは相手を思いやり、助け合う気持ちを養えるからです。第3に、スポーツは、正しさと躾の大切さを教え、自分を抑えられるような力を身につけて、物事を慎重に考えつつ、決める力も育てられるからです。

第4に、スポーツは人と人をつなぎ、地域と地域の結びつきを深め、一体感と賑わいをもたらします。第5に、スポーツは住民同士の折り合いが悪くなっているような問題を感じている地域社会の再生を支援しています。第6に、スポーツは心と体の健康を守り、高めるために大切です。最後に、スポーツはいつまでも健康でいきいきと暮らせるような社会づくりにも役立ちます。

スポーツ選手のひたむきな努力は、人間の可能性の限界に挑戦しています。このような努力が国際競技大会で日本人選手の活躍につながります。日本人選手の活躍は国民に自信・喜び・夢・感動を与え、スポーツに国民の関心も高まります。このように、スポーツは日本社会に活力を生み出し、国民経済の発展に大きく果しています。また、スポーツの国際的な交流や貢献が国際相互理解を深め、国際平和に大きく役立ちます。したがって、スポーツは日本の国際的地位の向上に大きな役割を果たしています。

そして、素晴らしい選手を育て、地域のスポーツ振興活動に積極的に参加すると、様々なスポーツ関係者が一緒に協力して、日本のスポーツ発展を支えます。

21世紀の日本はスポーツ立国を目指しています。なぜなら、スポーツは国民生活の中で広く重要な役割を果たしているからです。

このように、スポーツ立国の実現を目指すために、スポーツ基本法を定めています。スポーツ基本法では、国家戦略として、スポーツに関連する取り組みを総合的に進めます。また、スポーツ基本法では、国家戦略として、スポーツに関連する取り組みを計画的に進めます。

日本の場合、スポーツは体を動かすだけだと思っています。しかし、チェス・囲碁などのように頭を使うスポーツも含まれます。ここ数年、「eスポーツ」はかなり注目を集めています。

資料出所[編集]

  • 東京書籍『新しい保健体育』戸田芳雄ほか編著  2021年
  • 学研教育みらい『中学保健体育』森昭三ほか編著 2021年