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中学校理科 第2分野/自然と人間

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

大気汚染

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酸性雨

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酸性のつよい雨を酸性雨(さんせいう)という。pHで 5.6 以下を酸性雨と言う。

化石燃料を燃焼したときに出る排気ガスなどに含まれている硫黄酸化物SOxソックス))や窒素酸化物NOxノックス) )が、酸性雨の原因である。

これら硫黄酸化物や窒素酸化物をふくむ排気ガスにより、大気中で硫酸化または硝酸化をするので、つよい酸性の雨になる。

酸性雨は、微小な生物を死滅させるなどの影響を与える。

また、生物だけでなく、建造物などにも被害を与える。


なお、雨の酸性の強さを測定したい場合は、普通にpH計やPH指示薬などをつかう方法によって、測定ができる(受験研究社)。

ほか、日本はもとから土壌がやや酸性化されている(受験研究社)。これは、日本が雨が多いことが理由である。

その他の大気汚染

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大気汚染は、酸性雨だけではない。

光化学スモッグなども、大気汚染である。(旺文社)

※ 受験研究社の参考書で、光化学スモッグが見つからない。
※ 中学参考書では、光化学スモッグの記述が少なく、よく分からない。

地球温暖化

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1940年–1980年の平均値に対する1995年から2004年の地表面の平均気温の変化
温室効果の概念図

地球温暖化(ちきゅう おんだんか, global warming[1]) の主な原因は、石油などの化石燃料(かせき ねんりょう)の大量使用によって、排気にふくまれる二酸化炭素(にさんかたんそ)により、空気中の二酸化炭素が増加したためと考えられている。

  • 温室効果(おんしつ こうか)
大気中の二酸化炭素には、熱を吸収する働きがあるので、地上の熱が宇宙に逃れず地球の周囲に閉じ込められることが、温暖化の原因と考えられている。また、大気中の二酸化炭素が熱を閉じ込める作用のことを 温室効果(おんしつ こうか) と言う。二酸化炭素などのように、熱を閉じ込める温室効果のある気体のことを 温室効果ガス(greenhouse effect gas[2]) と言う。


温暖化によって、気温が上がることのほかにも、南極の氷が溶けることにより、海水面(海面)が上がることが心配されている。(旺文社「海水面」、受験研究社「海面」。どちらでも良い)

豪雨や洪水などの増加を地球温暖化と結びつける説が多く、参考書もその論調である。

だがどうだろうか? 日本の場合、単に野放図な土木開発が洪水などの原因である。1980年代から続く規制緩和により、それ以前では住宅地などの建設が禁じられていた場所に、住宅地がつくられるようになり、そういった地帯が洪水の被害が多発している。

にもかかわらず、政治家やそれに投票した有権者には都合が悪いからか、なんでもかんでも温暖化のせいにされている。

なお、受験研究社の参考書では、「ゲリラ豪雨」を「都市気候」として分類している。


「ゲリラ豪雨」はマスコミ用語であるので、あまり科学的に正確な語ではない[3]。研究テーマを模索するのに一時的にそういうマスコミの話題になっている用語を参考にするのは良いが、しかし、そこに定住するのはヤメよう。気象庁では代わりに「局地的大雨」の語を用いている。ほかゲリラ豪雨のことを「短時間強雨」ともいう。

一説には、ゲリラ豪雨は、都市が高温になりやすいので、その高温によって積乱雲が発生して豪雨が起きやすくなっているのでは(受験研究社)、という説もある。

赤道など熱いし、なんとなく、高温→多雨 というイメージもありそうだ。

しかし、砂漠だって高温だが、しかし砂漠は雨が少ないから砂漠になっているのである。砂漠の高温のような、その矛盾というか反例のような事情を、どう説明できるか、である。


なお、受験研究社は、ヒートアイランド現象の次の項目に、ゲリラ豪雨を書いている。

旺文社に「ゲリラ豪雨」は無い。索引で確認。

一説には、都市化によって舗装などによって雨水の吸収されづらい土地が増えたことで、雨に弱い都市が増えた[4]側面のほうが大きいのでは、という意見もある。

この雨水の吸収の説だと、気象の変化ではないのかもしれない。

オゾン層

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オゾン層は、紫外線を吸収する働きをもつ。

しかし、1970年代に、南極上空のオゾン層が破壊されている事が分かった。

スプレーなどに使われていたフロンが、オゾン層の破壊の原因物質である。


オゾン層の破壊によって、地上にとどく紫外線の量が増えるので、それによって 皮膚がん などが増えることが心配されている。

なお、オゾン層の穴のことを「オゾンホール」という。

水の汚染

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瀬戸内海での赤潮。手前は水面に浮かんだ死んだ魚(2017年)。

人間の活動によって、湖や海に流入した窒素やリンなどの量が増大すると、それによって、一部のプランクトンが増える場合がある。

これは、その流入した成分を栄養とするプランクトンが増えたからである。

栄養が増えると聞くと良い事のように思えるが、しかしそうではない。

プランクトンの異常増殖により、水中が酸素不足になる。そのため、水中の魚などが死滅する。


なお、海でのプランクトンの異常増殖では、赤いプランクトンが増えるので、赤潮(あかしお)という。

湖でのプランクトンの異常増殖では、青いプランクトンが増えるので、「アオコ」という。

なお、これらの窒素・リンなどの湖や海などへの流入や、それによるプランクトンの異常増殖などをまとめて「富栄養化」(ふ えいようか)という。(旺文社が「富栄養化」の言葉を紹介。)、

その他

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旺文社がヒートアイランド現象を紹介。

災害の種類

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「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」内閣府 地震・火山対策担当作成 2005年10月19日発表

日本列島は環太平洋造山帯(かんたいへいよう ぞうざんたい、英:Ring of Fire)に属しているため、地震と火山が多い。

  • 地震


地震は、地下の岩盤が壊れて生じる断層(だんそう)によって起きる。このため、断層が多い場所で、地震が多い場所は、今後も断層が生じると考えられており、そのため今後も地震が起きると考えられている。地震が起こりうると考えられる断層地帯のことを、活動中の断層という意味で、活断層(かつだんそう)という。


大地震では、家屋の倒壊などの地震の直接の被害のほかにも、地震によって生じた土砂崩れや、地盤の液状化現象など、2次的な災害も起こりうる。

  • 津波

地震の震源(しんげん)が海の下や海の近くの場合では、津波(つなみ、英:tsunami)が起きることもある。なお、断層は海底でも生じる。

2011年に起きた東北の太平洋沖の地震(東日本大震災)では、津波によって大きな被害が出た。東北の海岸には防潮堤があったが、津波の大きさは、防潮堤を乗り越え、そして防潮堤をこわすほどの波の大きさだった。


火砕流 フィリピン・マヨン山(1984年)。日本では無いが、日本での火砕流のウィキペディア画像が見つからないので代用。
  • 火山の噴火

火山の噴火では、溶岩や火山灰が吹き出す。

1991年に噴火した雲仙岳では、くだけた火山物質が高温のまま、早いスピードで山を下る 火砕流(かさいりゅう、英:pyroclastic flow) によって、多くの被害が出た。

開発と災害

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森林地帯の樹木などの植物は、雨の際に水を吸収し、水をためておく働きがあります。 洪水の原因の一つには、道路や住宅地などのために森林伐採をしすぎたという面もあります。

このため、山林の森林を伐採しすぎると、その山で土砂くずれが起きやすくなります。

都市では、地下通路など地下の施設(しせつ)が多いですが、その地下施設に水が流れ込むこともあります。特に都市では、地面もアスファルトが多く、水が地面にしみこまないので、地下施設に水が流れ込みやすい面もあります。

在来種と外来種

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タンポポには、古来から日本にある品種と、人間によって日本に持ち込まれたとされる セイヨウタンポポ がある。

人間の活動とは無関係に、古来から日本に存在していた種を、在来種(ざいらいしゅ)という。

人間の活動によって、外部から持ち込まれた種を外来種(がいらいしゅ)という。

セイヨウタンポポは、外来種である。

ザリガニも、アメリカザリガニ が外来種である。

そのほか、カミツキガメ、ウシガエル、セイヨウオオマルハナバチなどが外来種である。

外来種は、一度ひろまってしまうと、取り除くのは、とても難しい。

参考書の話題

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ハザードマップは、地図での図示で、自然災害についての予想される被害地域の図示のほか、避難先や避難経路なども図示で、既存の地図の上に図示されている。 自治体などがハザードマップを作成している。

旺文社が、ハザードマップに「災害予測図」という和訳を併記。受験研究社には無い。


参考書では、ハザードマップは、理科では地震の単元で語られるので、地震の避難先のハザードマップばかりが紹介されるが、しかし地震以外の洪水や河川の氾濫(はんらん)などのハザードマップも存在する(旺文社)。なお、受験研究社では火山のハザードマップ。

その他、津波、がけ崩れ、などのハザードマップもある(旺文社)。


  • 受験研究社

ハザードマップ、緊急速報メール、建物の耐震化、自主防災組織、津波てんでんこ、津波、

ハザードマップは、旺文社にもある。

潮汐発電、

集中豪雨、土石流、河川の氾濫(はんらん)、土砂くずれ、

溶岩流、火砕流、火山灰

  • 旺文社

河川改修(コンクリート、自然)、干潟(ひがた)、熱帯林、焼き畑、伐採(ばっさい)、

太陽光発電、風力発電、潮汐発電、化石燃料、

台風、梅雨、雪、

洪水、土砂くずれ、

海では難破、高潮、

(台風などで)リンゴが落下、農作物の被害、、、


台風は、それによって被害を受けた地域にとっては災害だが、一方で、台風によって湖やダムなどは大量の水の確保をできる場合もある。

また、植物も、台風によって水を大いに、たくわえることができる。

このように、台風は災害ともなるが、恩恵をもたらす(旺文社)。


なお、雨がまったく降らない、というのも、広い意味では災害であり、雨がふらないせいで水不足になることを「干ばつ」(かんばつ)という(受験研究社)。


  • 両社

海からのめぐみ

魚料理

旺文社には堂々と「食材」とかで書いてある。


受験研究社は、波力発電や潮汐発電を紹介しているけど、旺文社は紹介せず。まあ、まだ普及のレベルでは実用化してないし。

旺文社は、めぐみ以外の単元で、潮汐発電などの原理を紹介。

なお、潮汐発電は、潮の干満の差を利用した発電。

なお、潮の干満の差は、月からの引力の差。


大地のめぐみ

鉱物資源

旺文社いわく、金・銀・銅・鉄(てつ)・錫(すず)・鉛(なまり)・亜鉛(あえん)・ウラニウム


水も、大地のめぐみに分類(受験研究社、旺文社)。「生活用水」「農業用水」「工業用水」の語あり。

「社会科の知識と関連づけて理解して欲しい」という、文科省の考えだろうか。


火山やそれをつくるマグマは、噴火では災害となるが、いっぽうで温泉というめぐみにもなる。、ほか、地熱発電などにも利用できる可能性がある(旺文社「地熱」あり)。

なお、温泉などの熱水は、マグマが、地下水をあたためたものである(旺文社)。

温泉ではなく「温水」や「熱水」と言っても良い(旺文社)。

脚注

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  1. ^ 高等学校英語 検定教科書『FACTBOOK English Logic and Expression I』、令和3年5月 文部科学省検定済、令和4年2月25日発行、P184
  2. ^ 高等学校英語 検定教科書『FACTBOOK English Logic and Expression I』、令和3年5月 文部科学省検定済、令和4年2月25日発行、P184
  3. ^ 『え!?これって気象用語じゃないの!? ゲリラ豪雨は不適切用語』
  4. ^ 国土交通省『集中豪雨・局地的大雨 (ゲリラ豪雨)は』, 2010年 ,P.09