中学校生徒会活動・委員会活動
生徒会
[編集]生徒会は、学校生徒の自治機構である。現代日本の多くの学校で、名称・権力の多寡の如何を問わず存在する。
以下ここでは21世紀初頭の現代日本の生徒会について考える。
生活会の意義・活動
[編集]生徒会ではボランティア活動の主催やイベントの開催などを行なう。もちろん、学校を良くするためにはどうすれば良いかなども考える。
教師ないしは教育委員会との関係において、多くの生徒会はその実質的な力について制限を受けている。しかし内部の自律的な活動(予算決定など)は、自由を達成している生徒会もかなりあるようである。
教育の一部門としては、集団的意思決定(政治)の能力涵養の場として貴重である。また法に基づく管理的活動(行政)を生徒が実地に学ぶ場として貴重である。
なお、生徒会の連合会や上部団体の類は、ほとんど例を見ない。
生活会の組織
[編集]多くの生徒会は国で言う憲法にあたる会則を持っているが、その名称も条文構成も様々である。普通、生徒全員加盟を謳っており、それに反対して加入を拒否する生徒の例は、現代では殆ど聞かれない。
その会則に従い、生徒会によっては名称が異なるかもしれないが、実質的には以下のような役職・機関が置かれることが多い。中には統一的団体として組織されず、場面に応じて必要な集団がその都度結成されるのを伝統とするような生徒会もある。
これらの名称は、戦後すぐは労働組合に倣って付けられたと言われる。
役職
- 会長(他の名称に、執行委員長など)
- 会長は生徒会活動全般に責任を負う職である。会議で議長を務めることも多い。選出は生徒会の全会員投票による場合と、後述中央委員会内の互選による場合とが、多くを占めると思われる。
- 副会長
- 会長を補佐し会長が不在の場合の代理を務める。
- 書記
- 書記は学校によっては、目立った仕事がないと思われることもあるが、文書の作成と保管に責任を負い、また会長らの補佐を行い、会議や行事をきちんと進める役がある。
- 会計
- 会計は学校によって存在しないところもある。主な任務は会計監査である。基本的に総会の時に活動する。
組織
- 学級会
- 生徒会のミニ版として、各学級ごとにまた自治組織が置かれる場合が多い。これは労働組合の単組や、または日本国の地方自治体に倣った組織構成といえよう。学級の長の他、下記分科委員会や中央委員会のメンバーを選出して彼らに学級会の仕事も割り当てることもしばしばである。
- 分科委員会、クラブ活動(部活動)
- 後述の各種委員会活動やクラブ活動は、生徒会の一機関として行われている場合も多い。
- 中央委員会(他の名称に、議会、代表者会議、評議会など)
- 生徒会の公式的意思決定機関としての会議である。学校は、学級を極めて強い基礎単位として構成されているので、中央委員会の構成員も、学級を選挙区として選出されることが多い。(なお学級の長を兼ねるとすることも多い。)前述のように委員会活動やクラブ活動が生徒会の一機関として行われている場合、その長・代表も会議に加わることもある。
- 総会
- 生徒会の全会員が参加する、直接民主主義的組織を持つ場合もある。
委員会
[編集]以下で示す委員会活動は一般の学校をモデルにしており他の学校や地域によっては違う場合がある。これらは学校の直属として行われることもあるが、その全部または一部は、生徒会の(常設的ないし臨時的)一機関として、またクラブ活動として行われることも多い。
これらの分科委員会活動も、多くは戦後労働組合に倣ったものといわれる。現代日本では、上述生徒会の項冒頭でも記したように、管理的活動を自主的かつ実地に体験させる意義が強い。
中央委員会
[編集]主に生徒会と関わって学校生活をより良いものにするために活動する。また、学校、学年、学級の代表となることもある。
学習委員会
[編集]主に学習に関係することはこの委員会が担当している。学校によっては、設置されていないところもある。
代議員会/評議員会
[編集]生徒総会の運営や学級会の運営を担当。そのため「議長」という役職が代議員会の長になり(議長がやらない学校もある)、生徒総会など議事の議長を務める。生徒会の核とも言える。正副学級委員長をもってあてることが多い。
風紀/生活委員会
[編集]小学校・中学校では生活委員会、高校では風紀委員会と言う。 主に児童や生徒の身だしなみや早朝のあいさつ運動、自転車通学者の駐輪場整備などほとんどの学校に設置されている委員会。(稀に生活指導部が設置されている学校には委員会自体が設置されていない学校もある。)
体育委員会
[編集]体育祭(運動会)などの際に代表的活動をするのは、この委員会である。昼休みのレクレーションなどを企画する。アルミ缶回収などの声かけや呼びかけ当日の、回収の手伝いをする。
文化委員会
[編集]文化祭などの際に代表的活動をするのは、この委員会である。合唱などの音楽関係の活動も担当する。
保健委員会
[編集]保健室に昼休み待機する学校もあるが大抵は生徒の健康を守ることが目的である。厚生委員会と同義。学校によってはベルマーク収集を担当することもある。
放送委員会
[編集]放送設備を用いて放送する委員会である。福祉文化祭や式典でのビデオ記録やスポットライトを照らしたりもする。また、体育祭(運動会と同義)で実況やアナウンスをすることや給食の時間に音楽を流すこともある。だが、学校によって異なる。 学校によっては専門委員会ではなく特別委員会として設置されることもある。
新聞委員会
[編集]印刷設備を用いて(ないしは印刷会社に外注して)新聞を発行する。 模造紙に手書きで作成する場合もある。
給食委員会
[編集]給食施設を管理したり給食の片付けなどを指導する委員会である。給食設備がない地域では置かれないことがある。
図書委員会
[編集]図書を管理、整理、広報活動などをする委員会である。昼休みに図書館を開放するなどの作業をする。
飼育委員会
[編集]動物の飼育を管理する委員会である。動物を飼育している場合に設けられる。 一見簡単そうだが命を世話するので責任は重い。
園芸/自然委員会
[編集]自然を管理したり花を植えたりする委員会である。学校によっては設けられないかもしれない。緑化委員会と同義。
福祉/ボランティア委員会
[編集]ベルマークなどの回収を行なったりする委員会である。回収したベルマークは学校の備品購入に使われ、購入費の1割が被災地や海外に教育支援金として送られる。 また、古切手・古テレカ・アルミ缶の回収をする学校もある。 また、福祉文化祭(チャリティーバザー)などの行事を作り上げていく。 ユニセフ募金や赤十字募金なども行っている。 一方で、委員会活動として、ボランティア活動を行うことに疑問を抱える声がある。
購買委員会
[編集]学校の購買室を管理する委員会である。購買委員会は学校の必要な物品や用具の調達、注文、在庫管理を行い、生徒や教職員のニーズに応じた効果的な購買活動を遂行する。なお、学校によっては置かれていないところもある。
応援委員会
[編集]中総体などの大会において、激励会/式で前に立って選手を応援する委員会である。基本的には前期のみの活動となっている。(学校にもよる)
合唱コンクール委員会
[編集]主な任務は合唱コンクールの自由曲の決定である。数百曲ある中から5,6曲決定する。優勝の決定もすることがある。合唱コンクールが近い時には単に「実行委員」と呼ばれることがある。
総務委員会
[編集]各授業の号令、出席簿の管理などを行う委員会である。学校によっては設けられないかもしれない。学級委員と同義。正副学級委員長をもってあてることが多い。(上述の代議/評議委員会の名称を用いることもある。)
選挙管理委員会
[編集]学校内の生徒会選挙を監督・管理するために設置された委員会である。選挙管理委員会は、公正で透明な選挙プロセスを確保し、生徒たちが自由かつ公平に選挙に参加できる環境を提供することを使命としている。なお、選挙管理委員はその役割から被選挙権を持っていないことが多い。
監査委員会
[編集]学校の生徒会の財務や活動に関する監査を担当する委員会である。監査委員会は、透明性と責任の原則に基づいて、生徒会の資金の適切な使用や活動の適法性を確保する役割を果たしている。なお、監査委員はその役割から生徒会の他の役職との兼任ができないことが多いところである。
なお、学校によっては追加されることがあるし減少することもあると思う。幅広い委員会を収録したいので是非とも追加して欲しいところである。