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中学校社会 地理/世界と比べてみた日本 交通・通信・貿易

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

輸送

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現在(2019年)世界的には、石炭・鉄鉱石など鉱産資源の輸送や、自動車など大きい工業製品の輸出入には、コンテナ船やタンカーなどによる海上輸送<(かいじょう ゆそう)が用いられる事が多い。18世紀末から、産業革命により蒸気船や鉄道などが発明され、輸送は鉄道が覇権を握っていた。だが自由貿易が活発化し輸送は鉄道から船舶による海上輸送に移っていった。

海上輸送だと、時間は掛かるが、低価格で大量に輸送することが可能である。

航空輸送(こうくう ゆそう)は、国際間の人の輸送や、軽い電子機器などの輸送に用いられる。日本では国土が狭いため航空輸送は貨物がおもだが、アメリカ合衆国やロシア連邦では国土が広く鉄道や自動車での移動が現実的ではないため航空輸送は主に旅客で用いられている。


日本では、第二次大戦後の高度経済成長期に、大都市間をつなぐ高速道路が整備され始めた。高速道路沿いに、大きな工場が進出することもあった。製品の輸送の便利さのためである。また、新幹線など、鉄道の高速化も起きた。 戦後の自動車の普及もあり、日本の交通網は高速化していき、移動や輸送にかかる時間は短縮していった。

日本の陸上での貨物輸送は、自動車による運送が中心である。高度経済成長の以降から、現在(2019年)まで、陸上輸送の中心は自動車輸送である。日本では鉄道が広く普及しているが、鉄道による貨物輸送はあまり用いられていない。日本の鉄道は、おもに人間の輸送が中心である。

日本では、少子化や不景気などにより過疎地域などの人口の減少している。そのような地域では、利用者が減少し利益が出なくなったため鉄道路線やバス路線が廃止されている。

通信

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世界の通信では、インターネット(英: Internet)が発達している。コンピュータの技術や、インターネットの技術などのことを、IT(情報技術、アイティー、Information Technology)という。

インターネットによって、海外の情報も、簡単に調べられるようになった。また、インターネットを利用した通信販売など「オンライン・ショッピング」などと言われる商取引も、さかんである。パソコンで通信メールをやりとりできる 電子メールも、インターネットを利用している。

インターネットの通信ケーブルは、光ファイバーなどのケーブル線である。日本は海洋国なので、国際間の通信は、通信衛星や海底ケーブル(英:submarine cable)で通信してる。

インターネットは、先進国を中心に普及している。発展途上国では、インターネットの設備が高価なこともあり、インターネットの普及は遅れている。


  • アフリカや南米での携帯電話。

携帯電話では、固定電話とちがい、電話線を張りめぐらす必要がないため、アフリカなどの発展途上国でも携帯電話が普及している。

世界の結びつき

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世界と日本の結びつき

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日本国内の外国人の数は250万人以上である。(2019年) 国際協調の時代なので、各国とも、各民族とも、おたがいに相手の国を尊重しあうことが必要だろう。

貿易の用語

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貿易黒字、貿易赤字

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輸出額が輸入額より大きい場合を 貿易黒字(ぼうえき くろじ)という。

貿易黒字: 輸出額 > 輸入額

輸入額が輸出額を上回ってる場合を 貿易赤字(ぼうえき あかじ)という。

貿易赤字: 輸入額 > 輸出額


貿易摩擦

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  • アメリカとの日米貿易摩擦(にちべい ぼうえき まさつ)

1960年代ごろから、日本からの輸出品で、せんい製品・カラーテレビ・自動車・半導体電子部品などが多く輸出され、アメリカの製造業が不振になり、アメリカと日本との貿易摩擦(ぼうえき まさつ)が起きた。 アメリカは日本に輸出の規制を、もとめた。

日本の自動車産業などは、アメリカに現地工場を進出させて、現地工場で生産することで、アメリカへの輸出を減らしつつも、商売をつづけた。

現状

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アメリカと中国が、大きな貿易相手。 日本から外国への輸出では、アメリカへの輸出、中国(中華人民共和国のこと)への輸出、韓国(大韓民国のこと)への輸出、台湾への輸出が多い。

外国から日本への輸入は、中国からの輸入、アメリカからの輸入、オーストラリアからの輸入が多い。