中学校社会 地理/時差

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東京が1月1日11時の時、ニューヨークは何月何日の何時

基礎知識[編集]

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グリニッジ旧王立天文台(英:Royal Greenwich Observatory)。イギリスにある。
グリニッジ子午線(英:Prime meridian at Greenwich)の基準になっている、グリニッジ天文台の旧本館北面の窓。
経度180°付近にある日付変更線(ひづけ へんこうせん)。左上の大陸がロシアで、右上の大陸がアメリカのアラスカ州。日付変更線は、ロシアとアラスカの間を通っている。

ニュース番組等で、世界各地からの中継を見たことがあるだろうか。そのときに、世界各地の時間が日本の時間と異なっていることに気づくはずだ。この時間の差が、時差(じさ、英:time difference)である。

経線のことを「子午線」(しごせん)とも言う。

地球は、ほぼ24時間かけて1回転している。1回転は360度なので、

経度に15度の差が出るごとに時差は1時間ずつ増えていく。( 360度÷24時間 = 15度 )

例えば、経度0度の地点と経度15度の地点とでは時差が1時間生じている。

では、日本の標準となる時間(標準時、英:standard time)は、どこの場所の時間だろうか。

日本の標準時は東経135度の地点の時間である。東経135度がちょうど兵庫県 明石市(あかし し)を通っているため、日本はこの地域の時間を標準時としている。

アメリカやロシアのような国土の広い国は、地域ごとに標準時を決めている。そのため、国内で時差が生じることになる。同じアメリカの都市でも、シアトル(Seattle)とニューヨーク(New York)の間には時差が生じているのだ。

また、ほぼ経度180度の線に沿って、日付変更線(ひづけ へんこうせん、英:International Date Line、略してIDL)が引かれている。日付変更線の東側と西側では24時間の時差が生じる。そのため、飛行機などが変更線を西から東へ越える場合には時計の日付を1日前に戻す。いっぽう、飛行機などが東から西へ変更線を越える場合には時計を1日進める。

日付変更線の位置は、太平洋上の位置にある。

時差の計算[編集]

では、実際の時差を計算してみる。兵庫県明石市の東経は東経135度である。ただし「サマータイム」(夏時間)などの、季節による時刻調整は考えないとする。

なお、計算式は()内に示した。

例題1  東京とロンドンの時差は何時間か求めなさい。また、ロンドンの日時が1月1日の午前0時のとき、東京は何月何日の何時か答えなさい。
答え 
まず、問題文には1時間の時差が、経度で何度のちがいかが書いていないので、それを求めます。 360 ÷ 24 = 15 なので、経度15度ごとに1時間の時差が生じます。
※注意: 問題文に1時間の時差の角度が書いてない場合は、けっして暗記から思い出さずに、キチンと計算して確かめること。もし、まちがえて「25度で1時間」(←マチガイ!覚え違い!)などと覚え違いをすると、その後の解答が間違ってしまうので。
ロンドンの時間は経度0度であり、東京の時間は東経135度の兵庫県明石市の地点の時間として計算するので、ロンドンと東京の経度の差は135度である。
( 135度 - 0度 = 135度 )
経度15度で時差は1時間だから、東京とロンドンの時差は9時間である(135÷15=9時間)。
東京とロンドンの時差が9時間というのは、入試などに頻出時効なので、覚えておいても、かまいません。
ロンドンが1月1日の午前0時のとき、東京は1月1日の午前9時である。


例題2  東京とニューヨークの時差は何時間か求めなさい。ニューヨークの時間の経度は西経75度である。また、日本の時刻が1月1日の午前0時のとき、ニューヨークの日時はいつかを答えなさい。
答え 
この種の問題は、西経にある国の時差と、東経にある国との時差を問う問題です。ロンドンを基準として考えた場合、東経にある東京はロンドンよりも時間が進んでいます。いっぽう西経にあるアメリカの時間はロンドンよりも遅れています。
西経75度にあるニューヨークと、東経135度にある東京との時差を求めるために必要なあいだの角度を、まず、もとめます。
75度 + 135度 = 210度
よって、角度は210度となります。東経と西経のあいだの時差を求めるためには、2つの数を足し合わせます。
どうして、こう計算するかというと、ロンドン(東経0度)を日米両国の基準にして考えて見れば、東経を(+135度)として表した場合、西は東の反対方向なので、西経75度は(-75度)として表せます。
(135度) - (-75度) = 135度 + 75度 = 210度
というワケです。
経度15度ごとに1時間の時差ですから、210度の角度差に対応する時差は 210 ÷ 15 = 14 より、14時間の時差です。
日本が1月1日の午前0時のとき、ニューヨークの時刻は、14時間だけ遅れるので、ニューヨークは前年の12月31日の午前10時になります。

大きな国の時差[編集]

ロシアの標準時の区分。左端の小島も独自の標準時を持っているので、この島も数えて全部で9つの標準時になる。
アメリカとカナダの標準時の区分。
右上の大きな島はグリーンランドであり、アメリカ合衆国では無い。

ロシアやアメリカのような大きな国では、複数の標準時を持つこともあります。たとえばロシアでは、標準時が9つもあります。国土が東西方向に長いほど、原則的に標準時の数は多くなります。 アメリカでは6つの標準時があります。アメリカの隣国のカナダも、同じように標準時が分かれています。

いっぽう、国によっては独自の標準時をもうけている国もあります。たとえば中国では、国全体で一つの独自の標準時をもうけています。


例題3  ロサンゼルスが11月20日午前2時のとき、日本時間を求めなさい。なお、ニューヨークの経度は西経75度である。ロサンゼルスの経度は西経120度である。日本の兵庫県明石市の経度は東経135度である。
夏時間については、11月20日における時差なので、考慮する必要はない
答え 
ロサンゼルスの時間は西経120度の地点を時間として計算する。この問題では、ニューヨークの時間を計算する必要が無い。ニューヨークの経度が問題文に書かれているのは、単に、ひっかけ問題なだけである。
日本とロサンゼルスの経度の差は、東経の差と西経の差を合わせて255度である(135+120=255度)。
経度15度で時差は1時間だから、日本とロサンゼルスの時差は17時間である(255÷15=17時間)。
日本はロサンゼルスよりも早く時間が進んでいるので、ロサンゼルスの時刻に17時間を足して、日本時間は11月20日午後7時(19時)となる。
( 2:00 + 17:00 = 19:00 )