中学校社会 地理/暑い地域での暮らし
熱帯と乾燥帯のちがい[編集]
「
いっぽう、アフリカや中東などの
では、「熱帯」と「乾燥帯」のちがいは、何でしょうか?
それは、雨の降る量です。
これは、地理学者であるケッペンが考えた分類法です。
世界中の地理学で、このケッペンの考えた分類法が使われています。
現在、ケッペンの考えた、植生による「熱帯」「乾燥帯」の分類法においては、地球上では例外は見つかっていません。
「植生が多く、乾燥している場所は、どうなるのか? 「乾燥帯」なのか?」などと思うかもしれませんが、そのような場所は、地球上には見つかっていません。
ケッペンの気候区分 |
ケッペンの気候区分は、最も広く使われている気候区分の一つです。
1884年にロシア生まれのドイツ・の気候学者ウラジミール・ケッペン(1846-1940)によって初めて発表されました。 その後ケッペンは1918年と1936年を中心に何度か修正を加え、気候学者のルドルフ・ガイガー(1894-1981)が分類体系にいくつかの変更を加えたため、ケッペン・ガイガー気候分類体系と呼ばれることもあります。 ケッペンの気候区分では、気候を5つの主要な気候グループに分け、各グループは季節的な降水量と気温のパターンに基づいて分けられています。 5つの主なグループは、A(tropical: 熱帯)、B(dry: 乾燥)、C(temperate: 温帯)、D(continental: 大陸)、E(polar: 極地)です。 各グループとサブグループは文字で表されています。 すべての気候は、メイングループ(最初の文字)に割り当てられています。 Eグループを除くすべての気候には、季節性降水量のサブグループ(2文字目)が割り当てられています。 例えば、Afは熱帯雨林気候を示し、Cfbは、末尾のbで示されるように、夏が暖かい海洋性気候であることを示します。 ケッペンは植物学者としての経験に基づいてシステムを設計したため、主な気候群は、与えられた気候分類地域でどのような種類の植物が生育しているかに基づいています。 |
熱帯[編集]
熱帯とは、年中あつくて、森林のある気候のことです。
どこに熱帯があるか[編集]
具体的には、ハワイなどの太平洋の島や、東南アジアの国々の気候が、熱帯です。
また、南アメリカ大陸の、アマゾン川流域の、赤道に近い地域にも、熱帯があります。
ほかにも、アフリカ大陸のギニア湾岸の赤道近くの地域にも、熱帯があります。
このように熱帯は、赤道ちかくの場所にあることが多いです。
熱帯の特徴[編集]
全熱帯地域は、雨がよく降ります。そのため、熱帯雨林が広がっています。
一年のうち、月日によっては、「スコール」などと呼ばれる、短時間に強い雨が、よく降ります。
農業については、熱帯では雨が多くて温度が高いので、米を栽培しようと思えば、栽培できるでしょう。
しかし、東南アジア以外では、米の栽培は、あまり、さかんではないようです。
熱帯で、米をつくらない地域では、タロイモやキャッサバ、ヤムイモなどを主食として栽培していたりします。
キャッサバは、イモ類です。代表的な加工品に タピオカ があります。
なお、東南アジアでも、タロイモ、キャッサバ、ヤムイモなどを栽培しています。
バナナやマンゴー、グアバなどの果物も、熱帯では栽培されることも多いです。
フィリピン産のバナナが、日本でも有名ですが、フィリピンも、熱帯に含まれます。
熱帯には、サトウキビやココヤシなども栽培している国や地域もあります。ココヤシの実は、
ココヤシの実を乾燥させたものをコプラといいます。ココヤシの油が、フィジーの輸出品になっています。
フィジーでは、自然由来のものでは、サトウキビから作られる砂糖と、ココヤシの油が輸出品になっています。
熱帯での食肉用の家畜には、おもに、「ぶた」 や 「ニワトリ」を飼育していることが多いです。
熱帯雨林には、動物もすんでいます。 東南アジアの熱帯雨林には、オランウータンなどが生息しています。
熱帯の島[編集]
ツバルやフィジーなど、熱帯の島国では、島の周辺に、サンゴ
また、海のちかくの森林では、マングローブといわれる、海水でも育つことのできる、特有の木が、みられます。