中学校社会 地理/民族と言語

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

人種と民族[編集]

ヨーロッパ系の白人や、アフリカ系の黒人などを、肌の色などの、遺伝的な違いを人種と言います。


人種と民族とは、ちがいます。 たとえば私たち日本人の人種は、東洋系の人種であり、肌の色が「黄色い」と言われる黄色人種(おうしょく じんしゅ)であり、アジア系の人種であり、モンゴロイド (英: Mongoloid) と言われる人種であることが分かっています。

ですが、東洋のほかの国々(たとえば中国や韓国など)とは、日本人は民族が違います。中国や韓国の多くの人種は、黄色人種ですし、アジア系の人種ですが、言語も生活様式も、日本とは、大きく異なります。

この日本と韓国、中国との違いは、おもに民族による違いです。

民族どうしの区別は、言語や宗教や生活様式などの文化的な特徴から、それぞれの民族を区別されます。


多民族国家と単一民族国家[編集]

民族は、一つの国に、かならずしも一つの民族とは、かぎりません。たとえばアメリカ合衆国は、白人や黒人やインディアンなどの多くの人種からなり、また多くの民族からなる多民族国家(たみんぞく こっか、英:multiracial nation など)です。


たとえば中国(中華人民共和国)も、漢民族やウイグル族、モンゴル族、チベット族、ミャオ(苗)族、朝鮮族、ホイ(回)族、チョワン(壮)族などをはじめ、合計で50以上もの民族からなる多民族国家です。 ただ、中国の人種は、多くの民族は、ほぼ東洋系の黄色人種です。このように、民族が違っていても、人種は近いこともあります。


いっぽう、ある国の民族が、ほぼ一つの民族が、その国の人口のほとんどを占めている国を、単一民族国家(英:racially homogeneous nation 、homogeneous state など)と言います。


実は、現代では、交通の発達や、貿易などによる経済のグローバル化や、国際協調などにより、どの国でも少数は、外国から来た民族など異民族(いみんぞく)がいるので、ほとんどの国の民族構成は多民族です。言葉通りの意味での「単一民族」な国家は、現代では、ほぼ、ありません。

日本も、人口の大半は、ほぼ「大和民族」(やまと みんぞく)などと言われる民族ですが、北海道の先住民のアイヌ系の諸民族もあり、また沖縄には琉球系の諸民族がいました。これら各地の先住民とは別にも、明治時代の以降に、日本が朝鮮半島の韓国(当時は大韓帝国)を併合したので、その関係から、多くの韓国系・朝鮮系の民族が日本に移住または連れて来られ、今でも日本で生活をしつづけています。


厳密な意味での単一民族国家は少ないですが、実用性から「単一民族国家」という言葉が、中国やアメリカなどの「多民族国家」と比べる場合に便利な言葉なので、実用的には「単一民族国家」という言葉が使われます。

このような事情から、過去に日本で政治家や評論家などが「日本は単一民族国家」などのような内容の発言する場合もありました。そして、その発言に対立する政治家や評論家が反発し「日本にはアイヌ民族などもあり、単一民族国家ではない。少数民族への差別発言である。」などのような内容で批判することもありました。

(※ ウィキペディアは政治活動の場では無いので、政治家らの発言の主張の是非については述べません。前文章は、過去の出来事を紹介しただけです。)

日本の近年の場合、ブラジル人の出稼ぎ労働者など、さまざまな途上国から多くの出稼ぎ労働者が日本にやってきているので、もはや日本は、厳密な意味での「単一民族国家」では、ありません。

言語[編集]

公用語は、必ずしも、一つの国家に一つだけとはかぎりません。たとえばヨーロッパ州のスイスでは、ドイツ語、フランス語、オランダ語、ロマンシュ語の4つの公用語があります。


世界では、英語が国際的な活動の場所で、多くの国で使われています。アメリカ合衆国やインドやニュージーランドやオーストラリアなど、かつてイギリスの植民地だった国では、英語が公用語に使われている国が多いです。

このほか、国際連合の公用語では、英語・ロシア語・フランス語・アラビア語・中国語の5つの言語が、国際連合の公用語になっています。

また、南アメリカ州や中央アメリカのカリブ海の諸国では、かつてスペインの植民地だった国が多く、そのためスペイン語が公用語として今でも使われている国が多いです。