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公認会計士試験/平成30年第I回短答式/財務会計論/問題1

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題[編集]

 資本利益計算の基本原理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.財産法においては,一会計期間の経営活動の結果,期末資本が期首資本よりも増加した場合,その増加額が当期純利益とされる。しかし,この方法では,当期純利益の総額が分かるだけで,それがどのような原因によって生じたのかは分からない。これに対して,損益法においては,収益の総額から費用の総額を差し引いて当期純利益が計算される。この方法によると,収益と費用の内訳表示を通じて,当期純利益の発生原因を明らかにすることができる。

イ.棚卸法とは,原則として全ての資産および負債の有高を実際に調査し,その結果に基づいて貸借対照表を作成する方法をいう。これに対し,原則として会計帳簿の継続的な記録を前提として,決算整理後の資産,負債および純資産(資本)の各勘定残高に基づいて貸借対照表を作成する方法を,誘導法という。

ウ.現金主義においては,費用は現金の支出があったときに認識する。これに対し,発生主義においては,現金の支出の時点に関係なく,財貨・用役が消費されているという事実に基づいて費用を認識する。したがって,計画的・規則的な減価償却費の計上は,発生主義によらない。

エ.貸借対照表に計上する資産の価額を決めることを資産の評価という。資産の評価法は,資産の種類によって異なるが,原則として貨幣性資産の場合は,その収入額または回収可能額(出口価格としての時価)により評価し,費用性資産の場合は,取得原価に基づいて評価する。したがって,関連会社株式は原則として時価で評価し,事業用固定資産は原則として取得原価によって評価する。

1. アイ
2. アウ
3. アエ
4. イウ
5. イエ
6. ウエ

正解[編集]

1

解説[編集]

ア.財産法においては,一会計期間の経営活動の結果,期末資本が期首資本よりも増加した場合,その増加額が当期純利益とされる。しかし,この方法では,当期純利益の総額が分かるだけで,それがどのような原因によって生じたのかは分からない。これに対して,損益法においては,収益の総額から費用の総額を差し引いて当期純利益が計算される。この方法によると,収益と費用の内訳表示を通じて,当期純利益の発生原因を明らかにすることができる。

イ.棚卸法とは,原則として全ての資産および負債の有高を実際に調査し,その結果に基づいて貸借対照表を作成する方法をいう。これに対し,原則として会計帳簿の継続的な記録を前提として,決算整理後の資産,負債および純資産(資本)の各勘定残高に基づいて貸借対照表を作成する方法を,誘導法という。

ウ.現金主義においては,費用は現金の支出があったときに認識する。これに対し,発生主義においては,現金の支出の時点に関係なく,財貨・用役が消費されているという事実に基づいて費用を認識する。したがって,計画的・規則的な減価償却費の計上は,財貨・用役の消費を計画的・規則的に仮定したものであり,発生主義によらない。よる。企業会計原則第三 五

エ.貸借対照表に計上する資産の価額を決めることを資産の評価という。資産の評価法は,資産の種類によって異なるが,原則として貨幣性資産の場合は,その収入額または回収可能額(出口価格としての時価)により評価し,費用性資産の場合は,取得原価に基づいて評価する。したがって,関連会社株式は原則として時価で評価し,および事業用固定資産は原則として取得原価によって評価する。金融商品に関する会計基準17項74項

参照法令等[編集]

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