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公認会計士試験/平成30年第II回短答式/監査論/問題11

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題[編集]

 監査基準第二「一般基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.監査人は,前年度の監査において,経営者,取締役及び監査役等は誠実であるという心証を得ており,当該心証を監査調書に記載していても,それによって当年度の監査において保持すべき監査人の職業的懐疑心の程度を軽減することはできない。

イ.監査人は,職業的専門家としての正当な注意を払い,懐疑心を保持して監査を行わなければならないが,財務諸表全体に関連する不正リスクが識別されない場合には,実施する監査手続の種類,実施の時期及び範囲の決定に当たって,企業が想定しない要素を監査計画に組み込まなくてもよい。

ウ.監査人は,監査を行うに当たって,自らの組織として監査業務の質を確保しなければならないが,他の監査人の監査結果を利用するに当たっては,当該他の監査人の監査業務の質の確保まで要求されるわけではない。

エ.監査人が監査の過程において被監査会社の不正を識別した場合,被監査会社の監査役等の同意を得ることなく規制当局に当該事実を報告することは守秘義務違反である。

  1. アイ
  2. アウ
  3. アエ
  4. イウ
  5. イエ
  6. ウエ

正解[編集]

1

解説[編集]

ア.監査人は,前年度の監査において,経営者,取締役及び監査役等は誠実であるという心証を得ており,当該心証を監査調書に記載していても,それによって当年度の監査において保持すべき監査人の職業的懐疑心の程度を軽減することはできない。監査基準委員会報告書200 A21項

イ.監査人は,職業的専門家としての正当な注意を払い,懐疑心を保持して監査を行わなければならないが,財務諸表全体に関連する不正リスクが識別されない場合には,実施する監査手続の種類,実施の時期及び範囲の決定に当たって,企業が想定しない要素を監査計画に組み込まなくてもよい。監査における不正リスク対応基準第二6,監査基準委員会報告書240第28項(3)

ウ.監査人は,監査を行うに当たって,自らの組織として監査業務の質を確保しなければならないが,他の監査人の監査結果を利用するに当たっては,当該他の監査人の監査業務の質の確保まで要求されるわけではないまた,監査業務の質の確保は,他の監査人の監査結果の利用などに関しても同様に求められるものである。監査基準第三実施基準四1,同基準平成14年改訂前文三2(6),監査基準委員会報告書600第4項

エ.監査人が監査の過程において被監査会社の不正を識別した場合,被監査会社の監査役等の同意を得ることなく規制当局に当該事実を報告することは,守秘義務の解除が法令等によって要求されているという正当な理由があるため,守秘義務違反である。ではない。倫理規則6条8項二ハ,監査基準委員会報告書240第42項,金商法193条の3)

参照基準[編集]

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