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公認会計士試験/平成30年第II回短答式/監査論/問題20

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題

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 「監査における不正リスク対応基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.監査人は,識別した不正リスクに対応して当初計画した監査手続を実施し,さらに必要と判断した追加的な監査手続を実施したが,不正リスクに関連する十分かつ適切な監査証拠を入手できない場合には,不正による重要な虚偽の表示の疑義が存在していると認めてはならない。

イ.監査人は,企業の記録と確認状の回答に説明のつかない重要な差異がある状況を監査実施の過程において識別した場合には,不正による重要な虚偽の表示の疑義が存在していないかどうかを判断するため,経営者に質問し説明を求めるとともに,追加的な監査手続を実施しなければならない。

ウ.監査人は,不正による重要な虚偽の表示の疑義があると判断した場合には,監査の最終の段階において監査役等に報告するとともに,監査を完了するために必要となる監査手続の種類,時期及び範囲について協議しなければならない。

エ.監査人は,不正による重要な虚偽の表示を示唆する状況を識別したが,関連して入手した監査証拠に基づき経営者の説明に合理性があるとして,当該状況に不正による重要な虚偽の表示の疑義がないと判断した場合,その旨と理由を監査調書に記載しなければならない。

  1. アイ
  2. アウ
  3. アエ
  4. イウ
  5. イエ
  6. ウエ

正解

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5

解説

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ア.監査人は,識別した不正リスクに対応して当初計画した監査手続を実施し,さらに必要と判断した追加的な監査手続を実施したが,不正リスクに関連する十分かつ適切な監査証拠を入手できない場合には,不正による重要な虚偽の表示の疑義が存在していると認めてはならない。あるとして扱わなければならない。監査における不正リスク対応基準第二11,監査基準委員会報告書240F35-3項(2)

イ.監査人は,企業の記録と確認状の回答に説明のつかない重要な差異がある状況を監査実施の過程において識別した場合には,不正による重要な虚偽の表示の疑義が存在していないかどうかを判断するため,経営者に質問し説明を求めるとともに,追加的な監査手続を実施しなければならない。監査における不正リスク対応基準第二10,付録2 5

ウ.監査人は,不正による重要な虚偽の表示の疑義があると判断した場合には,監査の最終の段階においてすみやかに監査役等に報告するとともに,監査を完了するために必要となる監査手続の種類,時期及び範囲について協議しなければならない。監査における不正リスク対応基準第二17,監査基準委員会報告書240第40項

エ.監査人は,不正による重要な虚偽の表示を示唆する状況を識別したが,関連して入手した監査証拠に基づき経営者の説明に合理性があるとして,当該状況に不正による重要な虚偽の表示の疑義がないと判断した場合,その旨と理由を監査調書に記載しなければならない。監査における不正リスク対応基準第二11,監査基準委員会報告書240F44-2項

参照基準

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